4日間、その前週の日帰りを含めれば5日間に渡った、晩秋の京都一人旅が無事に終わりました。
今年2020年は、海外を歩くことができない、私にとって忌むべき年になってしまいましたが、そのぶん、気の済むままに京都という街を歩きまわりました。
京都を本格的に歩いたのは、今年が初めてでしたが、歩けば歩くほどに、異国の香りがしてくるのが不思議でした。
日本の歴史を語る上で、絶対に外すことができない京都。
知らずのうちに、国際都市としての京都という雰囲気が醸成されているのかもしれません。
もちろん、私の思い込みかもしれません。
しかし私としては、京都の古き名刹をたずねながら、中国やアジアの異国を歩いているかの感覚を幾度も覚えたのは、けっして錯覚ではありません。
この5日間で、秋の色に染まった名刹を、欲張って三十数ヶ所もたずねました。
帰りの新幹線の中で、その記憶を回想したいと思います。
楽しい景色を楽しめる新幹線「東海道新幹線」の車窓
ほんとは、本日だって、夜まで観光したかった京都。
すでに2日も会社から休暇をもらっているので、今日は早めに自宅に帰り、明日からの仕事の準備です。
乗る列車は、12:24発の「のぞみ18号」。
お昼ごはんは、「近江牛弁当」に舌づつみです。
自由席はガラガラでした。
海外かぶれの私は、新幹線には、あまり乗る機会はありません。
でも乗るなら、やっぱり「東海道新幹線」。
だって、トンネルが少なく、景色を眺められる新幹線だから。
関ヶ原だって、楽しめちゃいます。
民家スレスレを走ることもあるのでスリル満点。ジェットコースターに乗っているようです。
しかし、この家々。騒音で大変だろうな・・
浜名湖も眺められるし。
牧の原台地の茶畑も。
そして、富士川と富士山も眺められる。
こんなに乗っていて楽しい新幹線はありませんね。
京都一人旅を回想するつもりが、あっという間に品川に到着してしまいました。
晩秋の京都一人旅 5日間の全行程(11月~12月)
この旅では、3ヶ所の世界遺産を含む36ヵ所の名所・寺院・旧跡を訪れました。時系列にリンクを貼ってありますので、読みたいところからどうぞ!(^^)!
いちおう季節がら、どこを訪れても紅葉に出迎えていただきました。
日付 |
午前 |
午後 |
---|---|---|
11/21(土) |
※いったん帰宅 |
|
11/28(土) | ||
11/29(日) | ||
11/30(月) | ||
12/1(火) |
36ヶ所をカウントした名所・寺院には番号を振ってあります。
7月には40ヵ所を訪問。重複して訪問した場所を差し引いても、七十箇所近くの寺院をめぐり歩いたことになります。
それでも、京都全体の寺院からみたら、半分どころか三分の一にも達してないでしょう。
季節を変えることで楽しめる名刹も多く、楽しみがつきません。
ちなみに、京都の世界遺産は17ヶ所あるそうですが、そのうちの15ヶ所と対面できました。
残るは、高雄の「高山寺」と、苔寺の「西芳寺」。
さて、いつ訪問しましょうか?
特に印象に残った名刹は
まったくの私見ですが、印象に残った寺院がこちら。
宇治上神社
世界遺産という予備知識だけで訪れた「宇治上神社」。
ほんとに、ここは「世界遺産」ですか?
と聞きたくなるほど、こじんまりとした古刹。
日本寺の雰囲気たっぷりで、ノスタルジーに浸れる境内でした。
長楽寺
平清盛の娘「建礼門院」の出家の寺。
祇園から徒歩5分という立地を忘れるほど、静かな寺。
一週間ほど瞑想にふけりたいときなんか、こもるのに最高に思えました(笑)
ライトアップ清水寺
さすが京都だな、と思わせるライトアップ。演出抜群の夜間拝観です。
人混みが気になりましたが、来てよかったと思わせる、見事な夜景になってました。
紅葉の見ごろはいつ頃だったのか?
今回の旅の目的は、秋の京都の紅葉観賞。
京都の紅葉の見ごろは、その年や、場所によっても異なりますが、だいたい11月中旬から下旬のようです。
大原や鞍馬、高雄などの北側ほど早く、洛南になればなるほど遅くなるのが一般的。
なので、今回は洛南中心に回るつもりで、11月下旬から12月にかけて散策してみました。
これも、まったくの私の私見ですが、もっとも見ごろと感じた寺院3ヶ所を紹介します。
東福寺
月並みかもしれませんが、やはり「東福寺」の紅葉は素晴らしかった。
訪れたのは12月1日で、見ごろはおそらく一週間ばかり前だったと思われますが、散り紅葉と庭園のコントラストは見事でした。
十輪寺
善峯寺へ向かう途中にある小さな神社ですが、小高い丘から眺める瓦屋根と紅葉が舞い落ちるさまが秋の京都の感じさせてくれましたね。
11月28日の土曜日に出かけたのに、拝観客がほとんどいなかったのもよかったです。
勝持寺
西山の奥に鎮座する勝持寺。
狭い入り口に比して広がっている境内には、ところ狭しと紅葉が舞い踊ってました。
訪れたのは11月28日土曜日。おおむね最盛期に訪れた、そんな感じでした。
けれど、紅葉に時期としては、見ごろを一週間ほど遅らせちゃったかな、そんな感じです。
しかし、京都のお寺は、紅葉が散ったら散ったで、また味わいがあるものです。
裸になりかけた樹木と、枯葉ののった瓦。
京都本来の落ち着いたたたずまいを味わえたことで、訪れた11月下旬から12月にかけての時期には、大変満足しています。
ところで、これも年によって異なるんでしょうが、2020年の晩秋は、とても温かく、コートが要らないくらいでした。
秋から冬の京都の寒さを覚悟していた私としては、ちょっぴり拍子抜けです(^.^)
まとめ 外国人がいない京都はいつまで続く?
11月下旬から12月にかけて訪れた京都。
見事な紅葉に感嘆するとともに、外国人がいない、京都本来の古都の姿もあわせて味わえたことで、大いに満足しています。
秋の京都に来て、庭園を独り占めできるなんて、想像できますか?
この、「外国人がまったくいない」というのは、おそらく何十年ぶりの怪奇現象なのでしょう。
2020年は、7月とあわせて10日間歩いた京都。
訪れた寺院は閑散とし、拝観者が私だけというシーンもしばしば。
京都を歩いたのが、ほぼ初めてなので、それを当たり前のように解釈していた自分がいましたが、いろんな旅行記やブログを読むと、この私の10日間はかなりレアな環境であり、相当な贅沢を享受できたのだなと、あらためて思う。
外国人の姿がまったく見えない京都。
この状況は、いつまで続くのだろうか?
1年なのか、2年なのか。古都京都が本来の姿をみせてくれているうちに、何度でも訪れようと思う。
そして、外国人が再訪しはじめたら・・
それは、悲観に当たらない。
そのときは、私は異国を旅しているだろうから。
それはさておき、やっつけではあるものの、京都をトータル10日間歩いて、京都の土地勘のようなものが、少しだけ身についた気がするのが嬉しい。
2021年も、京都の碁盤の目を、たてよこのびのびと歩いていきたいと思ってます。