知恩院 ~ 青蓮院 ~ 白川 国宝と庭園を鑑賞する晩秋の東山の散策

石塀小路の宿「寿栄屋」で静かな一夜を過ごした私は、夜明けの清水寺を鑑賞。

「おばんざい」の朝食もいただき、時刻は9時。

本日は昼の新幹線で帰京するので、残された時間の散策は、必然的にこの付近になります。

そこで、宿の女将さんにおススメをたずねると、

「知恩院から青蓮院に出て、お庭を眺めてから、白川沿いに散歩なさって、うちに荷物をとりに来られるのがよろしいでしょう~」

とのアドバイス。

女将さんには、あと数か所、穴場的な散歩道を教わったんですが、覚えきれませんでした(^^)

「寿栄屋」再訪の機会ができたということにしておきましょう。

「ねねの道」から「知恩院」へ

朝9時。まだ人気の少ない「ねねの道」を北に歩きます。

さわやかすぎる朝の京都。こんな清楚な道ってあるんだろうか。

しばらく歩くと「円山公園」に突き当たります。

左へ行けば「八坂神社」ですが、そのまま北に突っ切ります。

そして、そこに登場するのが「知恩院」です。

「知恩院」の国宝・三門&広すぎる境内

予備知識なしで訪れた「知恩院」。まずは24mの高さの国宝・三門に驚かされます。

木造の三門としては、日本でも最大級とのこと。

ガヤガヤと声がしたので振り向くと、カメラ機材をもった人たちが集まってました。

撮影会でもやるのかな。

とにかく広い「知恩院」の境内。

「知恩院」は、浄土宗の総本山。

ところどころ、まだ紅葉がみれました。

浄土宗の法然上人が、この地で念仏の教えを広めていった由緒あるお寺。

広すぎる伽藍が見事です。

中心に建つ「御影堂」には、天井に傘の忘れものがあり、知恩院の七不思議のひとつになってるそうです。

ほかにも、差し足忍び足で歩いても「キュッ、キュッ」と音のなる「鴬張りの廊下」などもあるそうなので、今度ゆっくり来てみたいですね。

さて、「知恩院」の境内をまっすぐ北へ歩き、この門から外に出ます。

そして、この石段を下りたところにあるのが「青蓮院」になります。

四季を映す青蓮院の美しい庭園

こちらも、なかなか歴史ある寺院。

青蓮院門跡となっているのは、天台宗の京都五箇室門跡のひとつであるから。

京都五箇室とは、青蓮院門跡、妙法院門跡、三千院門跡、曼殊院門跡、毘沙門堂門跡だそうです。

三千院と毘沙門堂は、おとずれたことがあるな。そんなすごい門だったんですか。

紅葉が出迎えてくれました。

紅葉が残っているのなら、美しいといううわさの庭園を鑑賞しましょう。

さいわい、拝観者は誰もいません。

まだ紅葉が拝める庭園。

ところが、足の裏が冷たい(^^)

秋や冬の京都に来るたびに、「スリッパを持ってこよう」と決意するんですが、毎回忘れてます。

そのくらい、渡り廊下が冷え込んでいます。

冷たさを我慢して、庭園を眺めます。

これは、まったくその通りですね。

庭園に降りてみました。

ていうか、庭園に降りることが青蓮院の出口につながっています。

12月4日日曜日の朝。

好文亭というところから、人の話し声が。写経でもやっているのでしょうか。

柳の揺れる白川通りを歩く

青蓮院を出て、宿の女将さんに教わった「白川通り」を歩いてみました。

柳がたれる雰囲気満点の通りです。

かすかに揺れる柳を眺めていると、通りの向こうからは外国人の団体。これには驚いた(^^)

明智光秀の塚

この白川通りから少し入ったところに、「明智光秀の塚」がありました。

明智光秀が織田信長を急襲した本能寺の変。

ところがその11日後、光秀は山崎の戦いで豊臣秀吉に敗れ、近江の坂本城へ逃れる途中、小栗栖の竹薮で農民に襲われて自害した、と書かれてました。

私は、光秀の首は見つからなかったのでは、と思ってましたが、吉田兼見という公家が書いた「兼見卿記」には、15日までに見つかったと記されてるとありました。

一時的にでも天下をとった武将の塚の前で合掌です。

 

ふたたび白川通り。

こんな、こわい橋。

渡る人いるの? と、思ってたら・・

家族連れが渡っていきました。

よく怖くないものです。あっぱれ(^^)/

新幹線で帰京&京都週末旅の回想

さて、1日半のプチ週末旅を終えて、新幹線で帰ります。

新幹線で景色を楽しみながら、お酒をたしなむのも旅の楽しみの一つ。

今回の旅の振り返り。

私としては、異例の京都プチ旅ですが、中身は濃かった。

伏見の街を歩いたのも初めてだったし、石塀小路に沿った旅館に泊まるなんて、私にとってバケットリストに書き込まれるほどの願いでした。

京都を歩くうち、土地勘のようなものが身に着くと同時に、訪れた場所で、「あれを見るの忘れた」と毎回思ってしまうのが、京都たるゆえん。

私は、そろそろ日本から海の外に旅立つ予定ですが、京都はこれからも何度も訪れるでしょう。

とりあえず、今回の京都旅の思い出に乾杯です(^^)