【晩秋の京都一人旅#18】京都最古の禅寺「建仁寺」 ~ 見事な風神雷神図

朝一番に、年二回しか公開されない「正伝永源院」を観賞できて、満足なスタート。

では、お次は、その「正伝永源院」を塔頭とする親元の「建仁寺」です。

京都を旅するようになってから勉強しだしたのですが、紅葉シーズンの「建仁寺」は、開門を待つ人で行列ができることもあるそうですが、本日はどうでしょうか。

本日は11月30日月曜日です。

京都最古の禅寺「建仁寺」とは

建仁寺は、臨済宗建仁寺派の大本山。

日本に初めて臨済宗を伝えた僧・栄西によって開かれた、京都最古の禅寺です。

開創が1202年(建仁2年)なので「建仁寺」の名があり、鎌倉幕府二代将軍源頼家の支援により、京都における臨済宗の拠点として建立されました。

見どころは、さまざまな角度から鑑賞できる枯山水庭園「潮音庭」や、国宝に指定されている「風神雷神図屏風」など。

「本坊」から「大書院」へ

意外に少ない拝観客に拍子抜けしながら、本坊に入ります。

500円を払って得た小冊子は、英語も併記された本格的なものでした。

ちなみに、境内の散歩だけなら無料とのこと。

足を踏み入れた第一印象。「ここは、博物館か美術館かな」(^_^)

入ってすぐ目にとまるのが、デジタル複製の風神雷神図屏風。

本物は国宝で、俵屋宗達の晩年の最高傑作だそうです。

右側が風神、左側が雷神です。

 

そして、これが「〇△□乃庭」。

もらった小冊子にもそう書いてあるけど、最初はプリントミスかと思いました(笑)

しかしこれは、江戸時代の禅僧僧、仙厓義梵の「〇△ロ」掛け軸が元になっている庭。

〇・△・ロの三つの図形は宇宙の根源的形態を示し、それを庭の形に描写しています。

禅宗の四大思想(地水火風)を、地(□)・水(〇)・火(△)で象徴しているとのこと。

しばらく眺めてましたが、とてもそんなふうには見えない。私は超凡人です。

これも、宇宙の幾何学に例えられる形なのかな・・

いったいぜんたい、禅とは・・・

四方正面の禅庭「潮音庭」

 

こちらが、本坊から大書院にいたるまでの見どころの一つ「潮音庭」。

中庭になっており、どの角度からみても美しい庭園。

しかし、紅葉はすでに終わってました。

紅葉と苔のコントラストを観賞したかったのですが、仕方ありません。

本坊と大書院を結ぶ渡り廊下。

いつも思うんだけど、雨の降る日に、こういう渡り廊下を歩いてみたい。

海北友松によって描かれた数々の襖絵

各書院には、重要文化財とされている襖絵が並びます。

桃山時代の海北友松によって描かれたものとのことですが・・・

写真撮っていいということは、復元なんだろうな・・

 

これが有名な「雲龍図襖」ですか。

おお、たしかにすごい迫力です。

こちらもすごい。これが複製だとすると、複製した人もすごい。

これは、いったいなんでしょうか?

臨済禅師の「喝」だそうです。

 

方丈から眺める大雄苑

では、回廊を歩いて「方丈」のほうに回ってみます。

こちらは南側にあたるので日が差して温かい。というか暑いくらいでした。

コートを脱いで、ぽかぽか日差しの中、よく設えられた庭園を観賞します。

毎日手入れするの大変だろうな。

法堂の天井に踊る「双龍図」

さて、法堂のほうに行ってみます。

扉を開けて、いきなり目に飛び込む天井の双龍。

これはたしかに、今にも飛び出してきそうな迫力です。

2002年に、創建800年を記念して、小泉淳作が描いたとのこと。

法堂の庭には降りれないので、法堂全体を見渡すことはできませんでしたが、迫力の「双龍図」でした。

方丈に戻ると、拝観客が少し増えてました。入ったときはガラガラでしたが。

もう一度、回廊をぐるりと散策。

「建仁寺」の内部は、禅を極めた庭園や、重要文化財の襖絵や屏風ばかりです。

「博物館」や「美術館」を観賞していたような「建仁寺」拝観でした。

今回の「晩秋の京都5日間一人旅」の全行程はこちらです。