さて、だいぶ前置きが長くなってしまったけど、ようやく中央アジアに踏み込むフライトに搭乗します。
事実上の旅の始まりはタジキスタン・ドウシャンベからだけど、ドウシャンベへの直行便はなく、まずはウズベキスタンの首都タシケントで入国し1泊。
ちょっと時間がもったいないけど、そんな日程になっています。
そのタシケントへ乗り込む飛行機はアレ・・・だと思う。
アシアナ機で埋め尽くされた仁川だから違う機かもしれないけど^ ^

ゲート〜ボーディング

日本を出たのが朝なのに、この時間で、まだこんなところをウロウロしている。

ふだんの私じゃ考えられないようなスケジュールだけど、これもまた旅。

タシケント行きは25分のディレイ。
でも、悠々何千年のシルクロードに向かうのに、25分程度に文句を言ったら三蔵法師に怒られる。

ここは黙ってビジネスクラスチケットを差し出して、列の先頭に並びます。

ビジネスのチケットを見た瞬間にスタッフの表情や態度がガラッと変わるのが楽しい^ ^

ボーディング開始。成田に続いてトップランナーとして搭乗。

たしかにこれは気持ちいい。そう体験できることでもないし。

A330-300タシケント行きビジネスシート

搭乗一番乗り。そして機体はA330-300機。

成田⇒仁川と同一機みたいです。

2✖️2✖️2の配列もシートの形状も同じ。

そして、また、私の隣席は空席らしい。

ていうか、隣席を空席になるように座席を指定してるんだけどね。

そして、窓際はA席を指定。

この飛行角度なら、夕日に染まる天山山脈を見下ろせるという計算なんだけど、うまくいくかな。

昨年の旅の西に向かう最長不倒距離はウランバートルだった。
東経100度以西に踏み入れる旅は、なにげに2年ぶりだ。

ハングルのフライト案内。これはたぶん・・・
タシケントまで4,848キロ、タシケントの現地時刻12:21という意味でしょう。

そこで、腕時計の時刻を現地時間に合わせます。
タシケントがなかったのでカラチにしました。
このGショックもかれこれ10年使ってる。電池も代えてない。さすがの耐久性。

そして機内安全ビデオが流れて、いよいよフライトです。

離陸&機内食

8月の澄み渡った空の下の仁川空港。

その空から降りてきたエミレーツ機。

わがアシアナ機も仁川の空へ離陸。

朝鮮半島から中央アジアまで、マルコポーロが聞いたら驚くような空の旅のはじまり。

澄み渡っていたのは仁川の空だけで、黄海海上に出たとたんに下界は雲に覆われました。

では、おもむろに機内食メニューを検討。

料理は洋食か韓式定食。
以前、アシアナ機のビジネスに乗った時に韓式をオーダーしたので、オーソドックスに洋食にします。

ところで、本アシアナ機のCAさんのふるまいがすごい。
搭乗と同時にチーフパーサーが現れ、私を名前で呼んで搭乗の感謝の意を述べた後、ネームプレートを見せて自己紹介です。

ちょっとしたプライベートバンクの客になった気分。

ワインは成田⇒仁川はフランスだったけど、こちらはアルゼンチン。

では、このアルゼンチンワインを空の旅のお供にしましょう。

アシアナバーと銘打ったメニューには、そのほかにも多くの品が用意されてます。

さっそく運ばれてきたアルゼンチンワイン。

ひと口注いだところでCAさんの手がとまる。
なんと!テイスティングですか(^ ^)

はっきり言って、酸味も渋味もなにもわからないけど少なくとも異物はない。
「OK!」とうなずくと、給仕がはじまりました。
ここまで厳格なマナーが施された搭乗は久しぶり。

そして見事なビーフ定食。アスパラがお弁当の仕切り板みたいなアクセント。

ではタシケントまでの旅に乾杯。

柔らかくてじわっとする牛肉。

マッシュルームといっしょに口に運ぶと秀逸です。

ふとフォークを置いて窓を見やると中国大陸の上に積乱雲。

私の酒好きを見透かしたかのように、飲み干し具合を計ってるようなCAさん。
ほんとにありがとうございます。

完食も幸せだけど、完食してなおグラスが減らないのも幸せ。

おっと前菜? ではなく、チーズの盛り合わせのデザート。

そして、ワインのほか、ブランデーまで注いでくれるCAさんの優しさ。

ビジネスクラス旅の楽しみは、料理や飲み放題のお酒、快適なシート。
そしてCAさんの気配り。
けっして、航空雑誌の表紙を飾るような女優さん的美貌ではない。
いたって普通の韓国人女性。
でもその普通の女性から、日常ではありえないおもてなしを受けるから嬉しい。
これこそが、ビジネスクラスの旅の本当の気持ちよさのような気がする。
マイルをためてまた乗りたくなる。

そのCAさんにいただいた甘いブランデーに感謝。

このブランデーにぴったり合う、くるみにブルーチーズ。

チーズケーキも運ばれてきました。

と同時にふたたび減らないワイングラス^ ^
こんな便利なワイングラスがあったら、高いカネを払っても買いたい。

そして、コーヒーが出されてシメです。
アシアナ航空の素敵なビーフ定食でした。

減光されるキャビン

食事を終えても、まだ旅の序盤。機はようやく北京上空にさしかかったころ。

そしてキャビンは減光されました。

中国大陸上空は気流も安定して快適なフライト。

一眠りする前に歯を磨いておきましょう。

旅の序盤からビジネスクラスフライトが連続して、こんなぜいたくな気分にひたって大丈夫かな。

あんまりぐっすり眠ると、タシケントに着いてから眠れなくなるので、ちょいと2時間ほど目をつぶります。
ほぼ180度倒れるシートが快適。

空のシルクロードを越えるハイライト

一眠りどころか、けっこう熟睡しちゃいました。
無理もない・・・昨日まで仕事してたからね。
そして、目覚めのおやつが配られます。
ちなみに、もうワインでなくコーラ。
イスラム圏の国へ入国する際は、最低限の節度が求められます。

あれ、日本語表示あったんだ。うわ、あと1時間で着いてしまう。

しかし、ここからが実はハイライト。天山山脈越えです。

平均標高4,000〜5,000mといわれる天山山脈。
それを、空を越えていくので、まさに空のシルクロード。

シルクロードのオアシス都市は、この山の万年雪の雪解け水で潤わされます。

時間帯からいって、この山脈を越える時間に夕暮れかな、と計算してたけど、まさにその通りになりました。

標高5,000mだから、下界が近い。

万年雪も手にとるように眺められます。

素晴らしき芸術的光景です・・・

シルクロードの旅人が苦労して越えた天山山脈をひとっ飛び。
ほんとに人類の叡智とは計り知れないくらいすごいですね。

三蔵法師が聞いたら腰を抜かすような、わずか30分の天山山脈越え。
「筋斗雲で天竺に行ってはいけません!」とたしなめられそう(^ ^)

夜景に包まれたタシケントに到着

夕日と夜景のコラボで迎えてくれたタシケント到着シーン。

中央アジア最大の街は光に包まれてました。

約8時間の飛行を終えて、タシケント空港に着陸です。

イスラム建築風の建物が出迎えてくれたタシケント空港。

ひと足先に着いていたようなエアチャイナ機。

通貨のことや、ホテルまでの足だとか、入国審査のことやらが頭の中を駆けめぐる、降機直前の旅のはじまり気分。

では、荷物をもってボーディングブリッジへ。
なんだか、乗客が降り終わった魂が抜けたようなキャビンの姿も好きです^ ^
いよいよウズベキスタンですね。

今回の7泊9日タジキスタン・ウズベキスタンひとり旅の全行程・旅費などはこちらです。
ビジネスクラス搭乗記はこちらもどうぞ
2023年8月 エミレーツ航空 クアラルンプール ⇒ ドバイ
2024年5月 ミアットモンゴル航空 成田 ⇒ ウランバートル