台湾の離島・馬祖列島を3泊4日で旅してきました。
台湾にある、観光客が一般的に上陸できる島としては、2023年7月の澎湖諸島に続いて2度目。
ちなみに馬祖列島とはここ。台湾と言いながら、ほぼ大陸中国です。
台湾本土にも、まだまだ訪れたことのない地が多くあるにもかかわらず、なぜ、台湾海峡に浮かぶ離島群に2度も訪れたのか。
これは、一言でいうと、世間一般的に噂される台湾有事のことがあるからだと思う。
絶対に起こってほしくない台湾有事。
しかし、世界の地政学バランスは、あっというまに崩れてしまうことは、様々な局面で目に見えている。
だから、澎湖に続いて2度目となる台湾離島・馬祖への訪れも、絶海に浮かぶ自然の美しさや険しさ。
そして、離島ならではの生活文化を鑑賞したいという気持ちがあるのと同時に、大陸中国までわずか数キロという、いわゆる中華民国の防衛最前線の人々の生活を見てみたい、というのが動機でした。
そんな、馬祖列島の3泊4日の旅をまとめてみました。
11月の台湾・馬祖列島 3泊4日弾丸一人旅 全行程
日付 | 午前 | 午後 |
---|---|---|
11/2(土) |
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11/3(日) | ||
11/4(月) | ||
11/5(火) |
|
実は、このスケジュール、7月の3連休に実行しようとしました。
ところが、馬祖へのフライトが確保できなかった。
7月は、馬祖列島の観光シーズン。
そこで、11月の3連休に再チャレンジ。
すると今度は、フライトは難なくおさえられたものの、ホテルの確保が大変だった。
11月はシーズンではないのに、国際マラソン大会とかちあったかららしい。
それでも、さすがにオフシーズン。
静かな馬祖を堪能できました。気温も20度弱とちょうどいい。
ところで、今回、往復とも飛行機だったけど、基隆から船でアプローチできないか、直前までトライしてました。
これもマラソンランナーに押さえられたんだと思いますが満席。
船で行く場合は、基隆港を22時ごろ出港し、南竿に朝到着するスケジュールになります。
台湾往復は別々のLCCでタイガーエア&ジェットスター
航空会社 | 便名 | フライト | |
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往き(11/2土) | タイガーエア | IT217 | 羽田5:00 ⇒ 台北 桃園7:55 |
帰り(11/5火) | ジェットスター | GK014 | 台北 桃園12:50 ⇒ 成田16:50 |
定着してしまった円安相場。そして燃料高。
これが、LCCでもなかなかプライスを下げさせない。
つまり、いつも使うような、羽田深夜発&早朝着みたいなLCCならではのフライトは値段も上がる。
そこで、今回は、往復別々のチケットの組み立てとなりました。
LCCでも、いつもは機内食をオーダーする私も、今回はパス。
ひたすらロープライスに徹し、それでも58,600円。
3万円台で台湾を往復できた時代が懐かしい^ ^
旅費・ホテル代など
さて、旅費はいくらでしょうか。計算してみました。(2024年11月のレートで計算)
用途 |
利用区間など |
費用 |
---|---|---|
飛行機 | 羽田 ⇔ 台北 桃園 | 58,600円 |
飛行機 | 台北・松山 ⇔ 馬祖 | 18,500円 |
ホテル | 南竿ドミトリー「福澳窩背包客民宿」 | 4,000円 |
ホテル | 北竿・芹壁村「芹壁德順號民宿」 2泊 | 16,000円 |
しめて、合計97,170円です。
レンタルバイクや、船にバス代は割愛^ ^
全部で1,000元弱だったかな。
だから、トータル10万円の旅。
それにしても、今回の旅、ホテルは大当たりだった。
こちらは、南竿のドミトリー「福澳窩背包客民宿」。
こちらが、北竿の「芹壁德順號民宿」。
どちらも主人がとても親切。
とくに、北竿の「芹壁德順號民宿」は、女主人さんが英語が上手で旅好き。
日本にも何度も行ってるそうで、北竿の芹壁村に出向く際は、ぜひおすすめしたい宿です。
島で印象に残った場所
さて、狭い島とはいっても、滞在正味2日で、3つの島を回るとなれば、それは弾丸スケジュールになります。
印象に残った場所を、訪れた順に追っていくと、
こちらは南竿の馬祖港に面した馬祖天満宮。
航海の安全を願う寺院。巫女さんが、カーペットを入れ替えていたのが、とても印象的。
こちらは同じく南竿の津沙集落。
石造りの家並みが美しい集落。
石造りといえば、感銘を受けたのが北竿の芹壁村。
女主人さんが親切だった宿は、この集落の中にあります。
そして、無人島「大坵島」。地の果てまできた感覚。
北竿に戻って、馬祖最高峰標高298mの壁山から見下ろす北竿空港の滑走路は圧巻でした。
まとめ
さて、なにをまとめたらいいのか、当初の旅の目的は「中華民国防衛最前線」のにおい。
それは、あるといえばあるし、ないといえばない。
たとえば、島を歩けば「反共」のような、かつてのスローガンを随所で見かける。
そして、兵士たちの軍用車が走り去る姿も。
しかし、語弊があるかもしれないが、そこに緊迫感はあまり感じない。
一観光客、それも、たった3日滞在しただけの部外者に批評などできるはずもないが、すくなくとも宿や商店街の日常に悲壮感はなかった。
生活の基盤が成り立つことこそが平和。
生意気な言い方だけど、人類としての根源が大事と、島民の皆さんが誇らしげに語っていたような気がしないでもない。
ところで私は、離島への旅が大好きで、日本では、対馬や壱岐、隠岐諸島、利尻礼文などを訪れている。
このうち、どこに似てたかな。
思い切った主観で言い切ってしまうと、馬祖は隠岐諸島に似ていたと思う。
本土からの距離感も地形も似ていたし、独目の文化が家屋などに残されていた点も似ていた。
島と島が生活感覚の船でつながれていたのも、印象が重なった点かもしれない。
今回訪れた11月はシーズンオフで、観光客はまばら。
それだけに、夕暮れ時に醸し出す寂寥感に圧倒された。
ただでさえ、離島というのは周囲が海という点で、隔離性を強く感じる。
旅が好きな私は、なんとなく遠い地を目指したがる傾向があるが、異国、そして島という要素が加わるだけで、とてつもなく遠い所へ来たような感覚をもった。
東京から直線距離で2,000キロ程度の3泊4日ミニトリップでも、気持ち的には絶海の孤島を歩いてきたのと同じ気分を味わえるのも旅のだいご味。
旅の奥深さをあらためて学んだ旅だったと思う。
台湾の離島・馬祖列島。オススメです(^ ^)