台湾本土の松山空港から1時間。
台湾海峡に浮かぶ馬祖列島にやってきました。
ときは2024年11月2日(土)17時。
いちいち日時を示すのは大げさかもしれないけど、私のブログは日記ですから(^ ^)
とくに辺境の地を訪れた際は、日時は記念そのものなので、しっかりと記しておきたい。
辺境の地と言ってしまって申し訳ないけど、馬祖は台湾において、辺境と言っていいでしょう。
南竿の空港は、ローカル空港らしくこじんまりとして可愛い。
コインロッカーが設営されてます。
台湾本土から日帰り客が多いことの証か。島が小さいことの証か。
馬祖南竿空港から福澳港まで歩いてみる
さて、今夜ドミトリーに泊まる予定の私には、空港に迎えに来る人はいません。
上の写真のような道をテクテクと歩き出しました。
目指しているのは、空港から見て島の反対側、福澳港という港です。
地図で見ると平坦に見えますが、要するに島の尾根のようなところを越えるので、坂道はかなり急です。
登るにつれ、町を見下ろす形になります。
歩きながら、即席でアタマに詰め込んだ情報を思い出します。
馬祖列島の人口は、全体で12,000人ほど。
そのうち、南竿は7,000人。面積は10.64㎢しかない。
同じくらいの日本の島というと、山口県の下関の先の彦島が、ちょうど10.6㎢。
私の渡航履歴でいうと、隠岐諸島の知夫里島。これが13㎢。
いずれにしろ、小さな島である。
しかし驚くなかれ。
この島には、軍人が3,000人ほど駐留しているらしい。
すぐそこには、中国共産党がはばをきかす大陸中国が横たわっているのだから、当然といえば当然か。
そんなことを考えていると、洞窟らしい穴が。ここは明日訪れよう。
歩いていくと、この島の四辻のような場所に出る。
そして、南側を眺めると、こんな光景が。
思わず、「へえ〜」とうなってしまう。馬祖とはこんな町なんだ・・・
そして、反対側の北側を眺めると、
こちらも「へえ〜」って感じ。向こうに見える島は北竿。
それにしても、美しい夕日だった。
さらに登り、ようやく峠を越えたあたりで見えたのが桟橋。
つまり、あれが、南竿と北竿を船で結んでいる福澳港。
峠を越えた後はずっと下り坂。ここが、町へ降りる分岐点。
景色に見とれながら歩いてるので、なかなか港が近づきません。
でも、坂はかなり急です。「慢」なんて標識があるくらいですから。
そして、ようやく、福澳港なる看板が見えました。
気温は20度くらい。
汗もかきましたが、11月の馬祖はほどよく風が吹き、汗を乾かしてくれます。
まずは、背中のバッグをドミトリーに預けましょう。
さて、宿はどこかな・・・
ありました。福澳窩背包客民宿という、なんて呼べばいいのかわからないドミトリー。
そもそも福澳港ですら、なんと読むのかわかってない。(フアオ??)
宿では、とても親しみやすそうな親父さんが出てきて、ドアの開け方、ドミトリーの部屋の開け方、シャワールームの場所などを教えてくれます。
そして、明日オートバイを借りたい旨を告げると、港近くのレンタルバイク屋さんを紹介してくれました。
夕暮れの福澳港を歩いてみる
夕闇に包まれていく福澳港。
福澳港は、馬祖列島の中心ともいえる港。
北竿だけでなく、本土の基隆、そして、馬祖の北東の東引までも、すべてここを中心に航路が結ばれています。
しかし、この時間、すでに船はありません。
もっと遅い時間になれば、基隆行きの夜行便が出航するはずですが、いまは台風が去った後の静かなさざなみが聞こえるだけ。
ぐっと旅心地がわきあがるのは、こんなときだ。
さて、港に背を向ければ福澳の町というか村というか、なんと呼べばいいのかわからないけど、とにかく人の営みの灯りがある。
ファミマが目に入ると、なぜか安心w
戦車の絵に、なんかすごいこと書いてあるよ。
そのまま読むと「登揚馬祖精神争取最後勝利」。
この島で生活するということは、軍事的なことと、切り離すわけにはいかないのかもしれない。
日もとっぷりと暮れたので、宿のおじさんに教えてもらった食堂へ。
おじさんに「チャーハンが食べたい」と告げると、示されたもの。美味しい店なのかな。
地元の人が数人、思い思いに腰掛けてる中華料理屋さん。
でてきたエビチャーハン。これが、また、とんでもなく美味しい^ ^
ひとり旅では、美味に出くわすと嬉しい。
ありがたい気持ちでたいらげ、ファミマでワインその他おつまみを仕入れてドミトリーのリビングへ。
こうして、孤独を楽しむのも旅。
辺境の地なので、なおさらそれを感じます。