クアラルンプール国際空港8時間のトランジット&ピンクモスク弾丸往復に苦労した話

サラムエアの夜間飛行・・・

私は、この機でマスカットからクアラルンプールに向かっていて、KLからはANA機で帰国予定。

中東を旅してたのに、なぜわざわざKL経由なのか。

前述のように今回の旅はANAの特典ビジネスクラス「羽田 → クアラルンプール」のチケットが確保でき、そこから行き先を決めたから。

航空券を押さえてから旅先を決める。

LCCからマイル特典にいたるまで、弾丸旅行者が効率的に旅をするコツだと思ってます(^ ^)

未明のクアラルンプール国際空港で弾丸観光を画策

さて、定刻の午前6時にクアラルンプール国際空港に到着。

乗り継ぐANAの羽田行きフライトは14:15なので、ちょうど8時間待ち時間がある。

ANAはマイルのおかげで確保できた特典ビジネス。

なので、旅の終わりでもありラウンジでまったり過ごそうか、とも考えていたけど、どうせイミグレでマレーシアに入国するならどこか行ってこようか、という気分になりました。

弾丸旅行者の性ってやつかなw

 

ところで、クアラルンプール国際空港は、市街中心部からかなり離れていて単純往復だけでも1.5時間はみておいたほうがいい。

空港と市の中心部「KLセントラル」駅まで、「KLIAエクスプレス」と呼ばれる空港特急でだいたい30分です。

KLトランジットでの待ち時間を利用しての観光は、実は5年前にもやったことがあって、その時は7時間で「バトゥ洞窟」の階段を駆け上り、そして空港に戻ってくるという、文字通りの弾丸観光をやってのけたものでした。

でも、さすがに、そんな冒険はしたくない。

疲れてるし^ ^

 

なので、市街まで行かずに、どこかに観光スポットないかな・・・

とグーグルマップで探したら「ピンクモスク」というのが目に留まり、訪れた人の評判も良さそうなのでここにしました。

「ピンクモスク」の正式名称は「プトラモスク」

つまり、プトラのモスク。その名の通り「プトラジャヤ」という街の郊外にあります。

さて、クアラルンプール国際空港で画策した、即席の「ピンクモスク」弾丸往復計画は次の通り。

  • 「ピンクモスク」の最寄駅は「プトラジャヤ」。空港鉄道の市内までの途中駅。
  • 「プトラジャヤ」で降りるためには特急の「KLIAエクスプレス」に乗ってはダメで、各駅停車の「KLIAトランジット」に乗る必要がある。
  • 「KLIAトランジット」の所要時間は約20分で、料金は9.4リンギット。
  • 「プトラジャヤ」からは、いくつかバスが出ていて、所要時間は20分くらい。

以上から推理すると、モスクに1時間いたとしても3時間後には空港に戻って来れる計算。

軍資金は50リンギット(1600円)もあれば足りるかな・・・

ちょうどマスカット空港で余ったオマーンリアルをユーロに換えた15ユーロがあったので、これが66リンギットに化けました。

ちなみに、上記は全てGoogleマップの情報。

最近の私は、調べるのがおっくうで事前調査はこの程度。

たぶんちゃんと調べれば、ピンクモスクへの行き方を丁寧に解説してくれているブログとかあるんでしょうけど、面倒くさくてみてませんw

現在7時で12時までに帰ってくれば大丈夫だろうから、なんとかなるだろ、そんな気分。

どうせ自己責任だし、行き当たりばったりの方が、旅は楽しかったりもします(^ ^)

いずれにしても、この旅はイスラム圏の旅でした。

最後の締めがモスクになるのもまたいいでしょう。

プトラジャヤ駅でバスに乗れなかった話

さて「KLIAトランジット」。

エクスプレスは乗ったことあるけど、トランジットは初めて。

チケットによると、T1から2つ目の駅だね。

現在7時半。そして、乗り間違えないようにしないと。

快走する「KLIAトランジット」。

さっきまで雨が降っていたみたいだけど、晴れてくれました。

そして「プトラジャヤ」駅に到着。「ジャヤ」とはマレー語で「勝利」を意味する言葉。

カッコいいね^ ^

空港からの列車で、この駅で降りる人かなり多い。

まさか、みんな「ピンクモスク」に行くわけじゃないよね。

ところで、この駅からのバス路線はいくつかあって、モスクの前まで行くのもあれば、途中から徒歩という場合もある。

まあ、バスの運転手に聞けばいいでしょう・・・

ところが・・・

「プトラモスク」は理解してくれるけど、チケットを売ってくれない。

他の客の電子マネーカードを見せて「これを持ってこい」とのこと。

マジかよ・・・電子マネーなんか持ってないよ・・・

キャッシュじゃ乗せてくれないバス・・・ほんとかよ

私が理解できてないだけ?

近くにいた市民に「バスのチケットは?」と聞いても要領を得ない。

ちゃんと調べてくればよかった、と途方に暮れる図w

バスは見つかっても、キャッシュじゃ乗せてくれない。

そして、電子マネーを売ってる場所もわからない。

タクシーで行くしかありませんね・・・

片道15リンギットだったタクシー

ゴロゴロとキャリーを転がしながら、プトラジャヤ駅の反対側に。

そこに、タクシープールがあったので、「ピンクモスク?」と言って交渉すると「15リンギット(480円)」。

疲れてたので、そんなもんかと、そのまま受け入れて乗り込みます。

広い広い道路を快走するタクシー。

空港に行く道でもあるみたいだね。

この運転手が気さくな人で、「ピンクモスクのあとはどこへ行くんだ?」

「帰国? じゃ、空港まで送るよ!」

いや、時間たっぷりあるから、と断るのが大変でした^ ^

それにしても、綺麗な道だなぁ・・・ピンクモスクが見えました。

プトラジャヤ駅から15分ほどで、ピンクモスクに到着。

このときは、まだ帰途に苦労することを知る由もありませんw

ピンクモスクの中に入れなかった話(理由わからず・・)

さて、タクシーを降りて、ピンクモスクの前に立つんだけど、

タクシーが去ってしまって、どことなくわき起こる不安感・・・

旅してて、そういう予感というのは当たるもの・・・

なんと、モスクの中に入れません。

守衛のような人がいたんだけど、たずねても要領をえない。

バスの時と同じ・・・ひょっとして、私、排除されてる??(冗談です)

朝早すぎるのかなぁ・・・といっても、もう午前9時を回ってる。

今日は8月8日火曜日、モスク休みの日ではないし・・・

とぼとぼと、モスクの全容が見えそうな場所を求めて歩きます。

昨日まで中東にいて、雑踏の中を歩いていた。

急に人がいなくなって、しかもここはマレーシア。

狐につままれる気分で「ピンクモスク」を眺めます。

ピンクモスクの前に、白装束を着用した非ムスリムが、ただひとり突っ立っている。

他人(とくにムスリムの方)が見たら、どう思うだろう^ ^

中には入れなかったけど、美しい外観を拝めただけでも良しとしましょう。

クアラルンプール国際空港から、バスには拒否され、モスクにも拒否されたw

自分の身に起きていることとは思えず、遊歩道のベンチに座って、呆然と公園の池を眺めます。

今日は、旅に出て8日目。帰国する日。

そして、明日から仕事なんだよな・・・完全に現実に引き戻されてしまった

帰りのタクシーを捕まえられなかった話

しかし、苦難はこれで終わらない。

待てども待てども、バスは来ないし、タクシーもまったく通らない・・・

時間は容赦なく過ぎていく・・・泣きたくなるのはこんなとき

バスは来たところで乗れないんだろうけどw

有名なモスクが閉まっていて、人気もなく、交通機関も通らない・・・

なんか、場違いな場所に紛れ込んでしまったんだろうか。

簡単なトランジット弾丸観光と考えていたので、SIMも入れてない。

すなわち、配車アプリも使えず、Googleマップも役立たず。

 

よほど、歩いてプトラジャヤ駅まで帰ろうかと考えたとき、奇跡のようにハイヤーのようなクルマがモスク前のロータリーを通過。

あわてて両手を大きく広げて、クルマの前に入り込み、事情を説明すると「乗れ」ということになりました。

タクシーではなく、多分ハイヤー。乗せてくれて本当にありがとう。

これが、駅まで乗せてくれたハイヤー。タクシーと同じ15リンギットで送ってくれました。

ナイスガイなお兄さんに感謝(^ ^) ほんとに助かったよ・・・

旅の終わりにプチハプニングだったけど、もうなにも心配することはない。

帰りのチケットが、やはり9.4リンギット。

これで48.8リンギットを消費。あと残り16.2リンギット。

われながら、うまく両替したもんだ・・・偶然だけどw

空港行きの列車を待ちます。

外観は「エクスプレス」と変わらない「トランジット」。

わずか3時間の滞在だったマレーシア。

気分的には30時間ぐらいいた気がする^ ^

流れ去るジャングルを眺めます。

いよいよ、本当にこの旅も終わりだね。

今回の5泊8日サウジアラビア&オマーン弾丸ひとり旅の全行程・旅費などのまとめはこちらです