今回の旅において、もっとも期待していたエルパライソの街歩き。
それは、期待度をはるかに上回るもので、旅の終盤だったこともあって、物語でいえばちょうど起承転結の転を過ぎ、終焉に向かうところ。
旅の時間軸も気分も、同じような立ち位置に立てているせいか、すごく穏やかな気持ちでボゴタの街に帰ってきました。
立ち寄ってみたコロンビア国立博物館
時刻は13時。メキシコシティに戻るフライトは午前1時。
ちょうど12時間だけど、3時間前に空港に着くとして、あと8時間はボゴタの街を歩けます。
しかし、午前中、ずっとエルパライソの街を歩き続けた疲労をしばし回復させたい。
まずは、一息つくとして、国際チェーンの安心感。
コロンビアコーヒーも美味しかったけど、飲み慣れた銘柄にも癒される。
スタバを出れば、目の前にはミュージアム的な建物。
実際、そこはコロンビア国立博物館。
時間つぶしと休憩を兼ねて、立ち寄ってみました。
元は刑務所だったという建物は、やはり構造が独特。
鉄格子が、城の門にも牢屋にも見える。
学がない私には、遺跡も肖像画も、価値を計ることができない。
でも、こういうところをのんびり見学するのは好きです。
弾丸旅における、つかの間の休息といったところ。
こんな地図は気になるなあ。
書いてあることはなんとなく想像つくけど、一生懸命訳したら、南北アメリカに連れてこられた奴隷たちは、主に米、綿花、バナナ、サトウキビを栽培する農民。
などのようなことが書かれています。
誰が正しいとかではなく、事実だけに目を向ければ、そんな時代からまだ2、3百年しかたってないんだな、とも思います。
こちらは中庭。
元刑務所だったことを考えると、この中庭は、何に使われていたんだろう?
ボゴタ新市街の賑わい&再び「アヒアコ」
さて、疲労も回復したところで、街歩き開始。
旧市街のラ・カンデラリア地区は観光客で賑わってましたが、こちらの新市街は、どちらかというと地元民。
本日は土曜日、それも午後。
古今東西、日常生活において、もっとも気持ちが緩む時間帯かな。
しかし、ふと足元に目をやると、路上生活者がそれなりにいるストリートも。
トランスミレニオの車内にも物乞いが乗り込んできたりしていた。
やはり、治安に関して負の一面があるみたい。
決して、気を緩めてはいけないようです。
ところで、ランチを食べそびれていたことに空腹で気づいて、コロンビア料理レストランに入りました。
標高2,640mは富士山の5合目より高い。
だから、お酒はほどほどに、と「地球の歩き方」にも書いてある。
でも、街を歩く限り、そんな高いところを散歩してる気分は皆無。
むしろ、気温が低く爽やかなので、歩く意欲が旺盛になる。
そしてそれが、アルコールを求める原動力になるという、妙なこじつけ^ ^
昨日の昼前にボゴタに到着してから約24時間。
いいホテルにも出会えたし、旅人として見たいものが見れた気がするボゴタ。
こんな巡り合わせを運んでくれた旅の神様に、素直に感謝したい。
ところで料理は、翻訳アプリで「おすすめの魚料理」とオーダーしておきました。
さて、コロンビア料理に「サカナ」なんてあるのかな。
なんと、出てきたのは24時間前に食べたのと同じ「アヒアコ」。
翻訳がうまくいってなかったのか、スタッフが間違えたのか。
ま、でも、美味しかったから、コロンビアの定番スープ「アヒアコ」を2度いただくのも悪くない。
まさに穀物スープなんだよね。
コロンビアの大地でとれる穀物という穀物が煮込まれている、ボリュームたっぷりのスープ。
ほんとに美味しい、ごちそうさまでした。
食後には、コロンビアコーヒーを。
フルーティーな香りがやみつきになってしまう。
夕暮れのラ・カンデラリア
お腹もくちくなったところで、いよいよ最後の街歩き。
ラ・カンデラリア地区は観光客も多い。
スーベニアショップもたくさん並びます。
しかし、こんなにも純粋に街歩きを楽しめる旧市街もそうはないでしょう。
急坂に対し、けんめいに平衡感覚を保っているような石壁。
雨が多い気候は、住居の屋根に特色が出る。
まさに日本と同じような瓦が妙に懐かしい。
その瓦を乗せる建物が、まったくもって日本と文化が異なるから面白い。
ひとめで異国と感じる風景に、感銘を受けながら歩きます。
ボゴタの街に夕暮れが訪れます。
この旅は終始おだやかな気持ちで歩けた。
だからだと思うけど、接した人すべてがおだやかだった。
おだやかな気持ちでいれば、おだやかな人と引き合う。
旅に限らず、生きるということはそういうことだと思う。
旅がおだやかに終われば、次の旅までもおだやかに過ごせる。
平和主義な私にとって、今回の旅は、指折りの旅になったと思う。
信じられないかもしれないけど、この建物、学校だそうです。
いったい、なにを教えている学校?
でもたしかに、スクールゾーンがある。小学校なのかな。
Googleマップも見ずに歩き続け、迷子になるのも楽しいラ・カンデラリア。
夕暮れの旧市街散策は、ほんとに楽しい。
中南米の旅終わりが近づいてきましたね。
最後に、ラ・カンデラリアの中心ボリーバル広場へ。
死ぬまでに、絶対に世界一周をしたいと願っている私。
コロンビアも、いつかまた来ることになるだろうな。
コスタリカ、パナマ、コロンビア
長年の夢だった・・・
中米の北、グアテラマ、エルサルバドル、ホンジュラスあたりは治安を考慮して、引退後の世界一周の際の楽しみとしておこう。
この光景を見て、そんな気持ちになった、というか、決意が固まりました。
スペイン語圏の治安。
私は、メキシコシティとブエノスアイレスで、2度強盗にあっている。
ブエノスアイレスは未遂に終わったけど、メキシコでは警官に3,000ペソ奪われた。
大なり小なり、中南米はそういった影のような社会もあるのだと思う。
でも、私は今回の旅を何事もなく終えようとしている。
何事もなく終えるということが、実はとてもありがたいことなんだと、あらためて認識したボリーバル広場でした。
さて、ほんとに、もうボゴタ滞在、残すところわずか。
街の光景を、手当たりばったり撮影して、記憶の財産にしよう。
日暮とともに、クルマで渋滞する裏道。
同時に、食べ物屋さんの軒先は賑やかになります。
あと、もう1日滞在していたら、
レストランだけでなく、露店や、
ファーストフード店でも食べてみたかった。
6,900ペソは約250円。
安くなっている円といっても、まだこのくらい。
この中南米独特のベランダにも、コロンビアの国旗にもお別れです。
では、そろそろ、ホテルの方に歩きますか。
今日は朝から10時間以上歩いてたけど、心地よい疲れ。
8月なのに気温10度のボゴタがなせるワザ。
ホテルに戻りました。
Uberを呼んで、しばし待ちます。
乗る便はAM1:10のメキシコシティ行き。
ほんとに、あとちょっとで、今回の旅も終わり。
達成感に包まれてるけど、油断は大敵です(^ ^)