60時間後までベッドでくつろげない中南米ひとり旅&成田空港第一ターミナルANAラウンジでのひととき

私は、世間から隔離され、孤独にひたるのが本当に好きな人間。

だけど、そんな気持ちになれるのは、日常の有効な人との繋がりがあるからだろう。

だから、旅に出て孤独にひたれるというのは、最高の贅沢なんだと思う。

旅立ってしまえば、出会う人間はすべて知らない人。

会話するもしないも、完全に自分の自由。

日本語をいっさい口にしない10日間がはじまる。

そして、仕事のことを考える必要がない。

日本のニュースも目にする必要ない。

そう考えるだけで、かごの鳥が外に飛び出したような気持になる。

私はかつてないほど穏やかな気持ちでキャリーを転がし、NEXで成田空港へ向かった。

NEXで揺られるうち、自分の魂が限りなく軽くなっていく。

まさに幽体離脱感覚。

アイテムを何も持たない状態で、初めてRPGをスタートする冒険感覚。

孤独にひたれるだけでなく、日付変更線を超えて、地球の向こう側へ飛んでく旅。

子供の頃から旅したかった中南米。

そして、恐ろしげなイメージのある中南米。

この旅では何が起こるんだろ・・・

一瞬、ミスチルの「HIMAWARI」のフレーズが頭に浮かんだ。

「だけど、なぜだろう、怖いもの見たさで・・・」

Mr.Children「himawari」より

みたいな(^ ^)

成田空港第一ターミナルでチェックイン

さて、本日は2024年8月4日(日)時刻は13時。

今週1週間は、待望の夏季休暇。

山の日の振替休日の恩恵で、9日間の休みが10日間。

成田空港第一ターミナルは、私と同じような思いの人でけっこうな賑わい。

さて、気持ちを落ち着かせて、マイルで手に入れた特典ビジネスクラスにチェックイン。

もちろん、オンラインチェックインもできるけど、ANAさんの最長不倒距離路線のビジネスですよ。

かたい紙のチケットで手元に残したいじゃないですか。

でてきたチケットは、かたい紙ではなかったけど、記念品となるプラチナチケット。

だって、金払って買ったら、往復110万円ですからw

そして、シートは栄光の「1A」。

6年前にも、同じ路線にビジネスで搭乗した記憶がデジャブった。

フライトスケジュールはこの通り。

  航空会社 便名 フライト
往き(8/4日) ANA NH180 成田16:25 ⇒ メキシコシティ14:15
帰り(8/12月) ANA NH179 メキシコシティ1:05 ⇒ 成田6:20

1週間の夏休みなら、8/3の土曜から出発すればいいじゃん?

その通りなんだけど、土曜日発は特典ビジネスを確保できなかった。

やっぱり競争率が激しいから。

でも、帰国日はめいっぱい引っ張って、祝日明け火曜日の朝到着スケジュール。

出発とは逆に、帰国はこの便が空いてた。

当然、成田空港からエクストリーム出社になるけど、それができるエリアに勤務先のある自分に感謝。

ANAラウンジでのひととき

ZIPAIRがサンノゼへ直行便出してたのに驚いたけど、飛行距離は8,270km。

デンバーが9,279km。ヒューストンが10,683km。

やっぱりメキシコシティが、11,247kmで最長不倒距離。

勝ち負けなんてないけど、なんとなく「勝った!」という気分。

そして、最終目的地は多分誰とも違う、と思うとさらに気持ちいい。

フライトが16:25なのに13時過ぎに成田に来たのは、飛び立つ飛行機を眺めながら、出発前の余韻をラウンジで楽しみたいから。

羽田と違って、成田のラウンジはゆったりしてるんだよね。

もちろん、お酒もある。

軽食もある。

だけど、ビジネスでの食事が待ってるので、軽くにとどめておきましょう。

そして、窓際席に陣取り。出発前のプレリュード。

ところで、完全に余韻に浸りきってしまう前に、出発前の最終点検。

今回の旅は、コスタリカ、パナマ、コロンビア、メキシコと4か国にまたがる。

だから、古い「地球の歩き方」をあさり、全部持っていくとかさばるので、メキシコとコロンビアは訪問地のみコピーしてキャリーにおさめてある。

そして、旅程の再確認。

この4カ国の国々は、入出国の審査が厳しい。

スマホを見せるだけではダメで、宿泊ホテルや、出国時のチケットが必要なケースもある。

だから再確認。

そして、日付変更線を超え、日付の感覚がおかしくなる。

いまは8/4の午後。

であるにもかかわらず、コスタリカの首都サンホセから乗る予定のバスの日付が本当に8/5でいいのか、なんども確認。

そうなんだよね・・・

10日間で4カ国なんて、どうしても弾丸にならざるを得ない。

だから、これからのスケジュールは、

  • 成田 ⇒ メキシコシティ13時間
  • 空港で待機5時間
  • メキシコシティ ⇒ サンホセ3時間
  • サンホセのホテルで仮眠2時間
  • サンホセのツアーに参加7時間
  • 徒歩でサンホセの街観光9時間
  • バス移動 サンホセ ⇒ パナマシティ18時間
  • パナマシティのホテルにチェックイン

となっていて、

つまり、あの待機中のANA機に乗ったら、約60時間後までベッドでくつろげないw

それが苦行かというと、まったくそんなことなく、むしろドキドキ楽しい弾丸移動。

精神年齢の低い自分が嬉しいわ^ ^

こうやって世界一周もしてみたいな・・・

 

所持金は、6年前のメキシコ渡航時にあまったペソのみ。

各国へ入国したところで、ATMでおろすつもりだけど、なんの気なしにメキシコペソのレートを調べて驚いた。

6年前にメキシコペソ利用したときの対円レートが1ペソ約5.6円。

そして、この6年間。

経済ニュースで、ペソ暴落なんて記事を何度も目にしてたので、1ペソ3円くらいになってるのかと思ったらなんと8円!

メキシコペソ暴落以上に日本円が暴落してたという、笑えそうで笑えない話^ ^

 

と、いろいろと、頭の体操をしたところで、あらためて滑走路をいきかう飛行機を眺めます。

ゆっくりと通り過ぎる機体の行き先を想像するだけでも楽しい。

銀河鉄道999のトレーダー分岐点にいる気分(^ ^)

そんな気持ちになるのは、長年の夢がかなって、気持ちが穏やかだからだろう。

100年後には、あれが惑星へ飛び立つロケットになってるのだろうか。

では、そろそろゲートに出向きましょう。

メキシコシティの文字を見るだけで、身体が震えてしまう。

新大陸(おおげさ!)への渡航は、生涯まだ3度目だから。

55番ゲートは、すでにラテン系の香り。

あのANA機に乗り込めば、メキシコシティ到着は、同じ8/4の14:15。

13時間も飛ぶのに、なんで時間が戻るの???

西半球への旅は異次元旅、私の理解を超える旅。

成田から東へ飛ぶ飛行機は、まるでタイムマシン。

では、そのタイムマシンに乗って、中南米の旅に出発です。