さて、おいしいラグメンで体力回復。水分補給のために、お茶もガブガブいただきました。
さて、次のターゲットは蘇公塔。
そして、交河故城、カレーズ楽園と、一気に回ってしまうつもりです。
陽関、莫高窟、鳴沙山の3箇所しか回れなかった敦煌と比べると上出来かな。
まずは、市内に近い蘇公塔です。
クルマでの移動中、太陽光発電が次々に現れます。まさに、日照時間の長さを活用する、生活の知恵ですね。
トルファンの空に映える蘇公塔
蘇公塔の入り口に着きました。ほんとに近く、市の中心から2~3キロです。
ミナレットの頭だけが見えますね。
おお、なかなかカッコいいです。青く澄んだ空と、よく調和してますね。
ガイドさんによると、塔の色は、昔は緑色だったとのこと。ほんとですか?
この塔は、18世紀に、清朝が任命した二代目トルファン郡王スレイマン(スライマン? 漢字で書くと、蘇来満)が父のオーミン・ホージャのために建てたもの。
なので、塔の脇には、スレイマンの像が立っています。スレイマンって言ったら、オスマントルコがらみの名前だよね。
と、ガイドさんに聞いたら、これはお父さんのオーミン・ホージャでした。たしかに台座に「額敏和卓」と書いてある。
立派なミナレットです。しかし、高さ44m。そんなにあるかな?
中の螺旋階段は、現在は工事中で登ることはできません。
言われてみれば、たしかに、ところどころ緑色の顔料が残ってます。剥げ落ちる前は、さぞ美しかったことでしょう。
塔の横には墓地が広がっていました。形がみな違いますが、先が尖っているのが男で、丸くなっているのは女性の墓だそうです。
ガイドさんが説明してくれますが、忘れてしまいました(笑)
モスクの中にも入ってみました。世界中どこのモスクも、なぜか中に入るとひんやり。外の暑さがウソのようです。
さて、お土産屋さんを通って、次の目的地に向かいます。
これ、出口にあった建物。スローガンは「加強民族団結 維持社会穏定」。
意味は、民族よ強く団結せよ。社会を安定させるために。でしょうか。
とすると、ウイグル人が書いたもの? 漢民族は、こんなこと書かないでしょう。
団結するも何も、共産党を仕切ってるのは漢民族なんだから。
崖の上の廃墟 交河故城
続いて、クルマを少し走らせ、交河故城に到着です。こちらは、高昌故城ともならんで、トルファンを代表する遺跡です。
2014年には、世界文化遺産に登録されました。さて、どんな遺跡なんでしょうか。
交河との名前が示すように、この遺跡というか王国は、2つの川によって浸食されてできた、長方形の大地の上に築かれた都市です。
お釈迦様の手のひらかと思った(笑)
遺跡にたどり着くまでの施設にも、色々な工夫を凝らしてますね。
遺跡を説明するための映画が流れるときもあるんでしょうか。
おお、これが、交河故城の航空写真。たしかに、両岸を削られた大地の上の遺跡です。彫刻都市と呼ばれるのもうなずける。
さて、遺跡は広いので、入り口までは電動カートに頼ります。「暑さに弱い」ガイドさんは、ハアハア言ってます(笑)
湖がいきなり現れるのでびっくりしますが、これがまさに崖を削った水ですね。
長方形というより、ナイフのような形をしています。
ここが、遺跡の入り口。南門です。
遺跡と、青空のナイスマッチング。
多いときは、足の踏み場もなくなるほど観光客が訪れるそうですが、今日はガラガラ。
中国の労働節も明日からですし、世界遺産もつかの間の休息ってとこですね。
遺跡を南北に貫く、中央大道を北に歩きます。
その両サイドには、たしかに都市の遺跡が。この遺跡、最初に造られたのは、紀元前2世紀まで遡るらしいです。
あれなんか、屋根つきで残ってますよ。なるほど、彫刻都市ですか・・
滅ぼされたのは、チンギス・ハンによって、14世紀のころ。元寇の鎌倉時代ですね。
灼熱の太陽が、岩盤に反射して目を焼きます。もちろん、サングラスはしていますが、時々外して、生の土の色を確かめます。
井戸ですね。
王様の部屋、というか官庁の部屋。
官庁内には、王様の部屋などがありました。ほとんど風化してしまっている遺跡も、この官庁内の保存状態は良いみたいです。
あの緑は、ブドウ畑から突き出ている樹木。高さは30mほどもあります。
この特殊な地形が、城壁を造らずにすんだ理由でもありますね。
交河故城は、「世界で最も素晴らしい廃墟」とも言われているようですが、たしかに、氷河を茶色く塗ったような岩盤が無数に並ぶ様は、見ていて時を忘れさせます。
両サイドの住宅街は、唐代の都、長安に習って造ったとのことですが、言われてみれば、碁盤の目のような気もします。
大仏寺です。仏塔も見えます。
あれは、なんだろう? 対岸のモニュメント?
廃墟の中の散策は、とても楽しいですが、ガイドさんが、ハンカチで汗を拭き吹き。かわいそうなので、そろそろ戻ることにします(笑)
ここは、冬に来ると、雪に覆われてることもあるそうですが、ほんとですか?
この暑さからしたら、とても信じられませんが。年間降水量16mmが冬に降ったら、そういうことになるのかな。砂漠の冬は寒いというし。
出口に向かう私と入れ替わるように、観光客が登場。
なかなか楽しい、遺跡めぐりでした。
ガイドさんは、ほんとに汗っかきのようです。
交河故城の模型。こうして見ると、あの北側のテトラポットのような瓦礫は住宅だったんですね。
電動カートで戻ります。
出発まで、少し時間があったので、水分を補給。また、水も持たずに炎天下を歩き回っていました。そのうち、ぶっ倒れるぞ(^^)v
乾いた身体に与える水は、このうえなく美味でした。