恨めしき コロナに粉砕された4度の弾丸海外一人旅

なんとかならないものだろうか。

異国への旅が禁じられてから、すでに9ヶ月。しかも、回復の兆しが見えない。

この野蛮で秩序のない世の中において、唯一、異国の大地を一人歩くことだけに光明を見いだしている私にとって、この数ヶ月間はじくじたる思いである。

 

現在、本業が超多忙である。我をかえりみる暇もない。

それが幸いで、はからずも平静をよそおえている。そんな状態だ。

 

この9ヶ月の間に、私は4回の海外フライトのキャンセルを余儀なくされた。

まことに恨めしい限りであるが、こんなことは、戦争でも起きない限り、もう2度とないだろうとも思う。

なので、せっかく一度は思い立った旅の計画である。しっかり記録に残しておこうと思う。

愚痴に恨み節がたっぷり詰まった記事になることは間違いなし。

これは私の信条に反するが、たまにはお許しいただきたい<(_ _)>

2020年3月 幻のチェコ&ポーランド一人旅(キャンセル)

このフライトをキャンセルしたときの記事はこちら。

ご覧いただければわかるように、やっとの思いで手に入れた「特典ビジネス」である。

それが、目に見えないコロナごときに粉砕されたとなれば、悔しさが計り知れない。

このときは、私は最後まで抵抗し、出発ギリギリまでキャンセルしなかった。

ところが、出発の3日前になってポーランドが外国人の入国を禁止。

そしてその翌日、今度はチェコが外国人入国を禁止。

これで、私も白旗を上げざるをえなくなったわけだが、その10日前まで、ポーランドの「アウシュヴィッツ強制収容所」の日本人向け観光ツアーは、予約を募り、また当地も平静を保っていたとのこと。

そんなものなのかな、と思ったことを覚えている。

このフライトキャンセルは、通常のキャンセル手数料3,000マイルが引かれることなく、ANAは95,000マイルを返却してくれた。

2020年5月 幻の西安&成都一人旅(キャンセル)

このフライトがキャンセルされた際の記事はこちら。

2019年5月の10連休に続いて、ゴールデンウイークは中国を旅する予定だった。

しかし、ANAから運休のメールがきて、もののみごとに粉砕された。

しかしながら、2020年5月といえば、日本も緊急事態宣言中。

航空各社は、国際便を9割がた減便するなど、社会が混乱の様相を呈してきた。

諸外国では、タイ航空が経営破綻。

オーストラリア2位のヴァージン・オーストラリア航空は任意管理手続き。

メキシコ・アエロメヒコも法的手続き。

異国間における人の交流がまったくなくなる、原始時代に戻ってしまい、航空会社が悲鳴を上げはじめたのもこの時期である。

 

私自身も、ちょうど悟りの境地に入りはじめたころだった。

この旅では、西安では則天武后のお墓「乾陵」や、諸葛亮孔明ゆかりの地成都を歩くつもりであった。

特に「乾陵」は、2018年1月にも計画したのだが、西安を襲った豪雪によりアプローチできなくなり、いわば雪辱戦だったので残念であった。

2020年7月 幻のモロッコ&西サハラ一人旅(キャンセル)

アフリカ大陸のイスラム教国モロッコへの旅を計画。

カサブランカやフェズなどの町を歩いたのち、「西サハラ」まで足を伸ばそうとした旅だった。

「西サハラ」といえば、スペインからの独立過程にあった「西サハラ」を隣国モロッコが侵攻し、以来占領し続けている西サハラ問題が依然残る地域であるが、昨今は情勢が安定していて、外務省の渡航危険度レベルも、幹線道路沿いならば「レベル1」。(2020年1月当時)

この機を逃しては、世界一周でもしない限り「西サハラ」など訪れる機会などなかろう、と考えスケジュールに組み込んだ次第。

異国の旅で困るのは、やはり、当地の情勢で、国境が開いたり閉じたり、危険度がupしたりdwonしたりすること。

だから、行けるときに行かなくてはならない。

しかし、エミレーツ航空から、運休の知らせが入り、この旅の計画も、もののみごとに吹き飛んだ。

 

このころになると、航空会社各社の業容はさらに悪化。

ルフトハンザやエールフランスなどの超大手も、政府が資本を注入するという異常な事態に追い込まれ、ANAもJALも、数千億の赤字を計上。

 

ふと思った。

ここ数ヶ月間の全世界の人類としての対応は、ほんとに正解だったのか。

もちろん、学識もない一素人の感想にすぎない。

しかし、まるで宇宙人が来たかのような騒ぎに思えてならない。

 

そう達観しはじめたころ、こんな記事を見つけた。

「みんながこの状況を過度に恐れすぎている」――沢木耕太郎が「旅なき日々」に思うこと【#コロナとどう暮らす】(Yahoo!ニュース 特集)
初めての一人旅は高校1年生の春休み、国鉄の切符を手に周遊した東北地方だったという作家・沢木耕太郎。それから半世紀以上、さまざまな国々を旅して回ってきた彼は、新型コロナウイルスで世界への門扉が閉ざされ

さすが沢木耕太郎氏だと思った。

経験者の言葉は重みがある。

自分の軸をもって生きるというのは素晴らしい。

 

私は、この旅の中止で浮いた休暇を、京都の一人旅に充てた。

外国人観光客がまったくいない、日本を代表する観光都市京都を歩いてみたかったからだ。

2020年7月の京都一人旅の様子はこちら

外国人観光客どころか、日本人さえもほとんどいない京都は、とても京都とは思えない、別の町のようだった。

京都という大観光地の商店街「清水坂」が、このありさまである。

正直、これはやばいぞ、と感じた。

コロナで苦しむ方々を、その余波で苦しむ人々が上回っては、本末転倒だと思うのだが。

 

少しづつでも経済回さないと大変なのは、火を見るより明らかであり、メディアなどの報道に左右されず、専門家の感染症対策を軸に、各人が考えながら行動すべきだと思う。

おりしも、「GOTOキャンペーン」がはじまったが、これにも世論は否定ムード。

それにしても、なにかにつけて文句言う人に「人生で笑ったことある?」と聞きたくなる。

2020年9月 幻のイタリア&サンマリノ一人旅(キャンセル)

そして、これが2020年10月現在、直近のキャンセルフライト。

チャイナエアラインで85,480円というまあ安い部類のチケットを確保していたのに、とほほな気分だ。

これで、私にとっての、G7つまり主要先進国首脳会議構成国への初の渡航は流れたわけだが、かえって良かったのかもしれない。

私は今まで41カ国を訪れているが、G7が含まれていないというのは、職業が会社員の身としては希少価値と思われる。

アメリカやイタリアを訪れずに、渡航国が100カ国に達したら、拍手モノだろう。

 

これだけ、経済活動の自粛や感染予防ルールなど、制約のある生活が続くと、変人も現れる。

飛行機の中でマスクを拒否し、ついには緊急着陸まで引き起こした奴や、マスクを巡り餃子店で騒ぎを起こした似非インフルエンサーなどは、その代表格だ。

自分の考えや信条を持つことは大いに結構。

だが、それをふりかざしたときに、その場で迷惑こうむる人々がいることがなぜ理解できないのか。

はっきり言って、小学生以下のコミュニケーション能力である。

 

 

ところで、せっかくのシルバーウイーク11連休がつぶれ、日本国内どこを旅しようかも特に決めないままシルバーウイークに入ってしまった。

休暇中に仕事も入ってしまった。

 

行き先が海外だったら、休暇が仕事に侵されるなんて、絶対にありえない。

半年も前から、プロジェクトの進捗や取引先のアポ、役員会などのプレゼン日程をめいっぱい調整して備えるから。

日本のどこかには行こうと思ってたけど、なにも予約してなかったし、甘えちゃったね。

 

早く、全身が緊張感でいっぱいになる異国への旅を再開できることを、切に願う。

異国を旅する孤独感と緊張感が、自分の血肉を作ってきたことをあらためて認識した、この数ヶ月間であった。

いったい、あと何ヶ月、この状況が続くのか。

一刻も早く、国際線の窓から見る、星をちりばめたような夜景と再会したい。

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