【エジプト旅行記 #15】灼熱のヌビア砂漠 高速クルージング

「切りかけのオベリスク」の見学からクルマに戻ると、運転手が待ってました。

さあ、これから、本日のメインイベント、アブ・シンベルに向かいます。

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アスワンの町を出るチェックポイント

WELCOME アスワンですか。

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ナイル川を、西岸に渡ります。アスワンハイダムもこのあたりですが、これは帰りに寄ってくれるみたいですね。

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アブ・シンベルに向けて、砂漠ロードのクルージング開始!

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ちなみに、ルートはこんな感じです。

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橋を渡って10分も走ったころ、検問、いやチェックポイントに到着。

運転手が、クルマから降り、いろいろ質問され、クルマのトランクやら、エンジンルームやら、下回りやらチェックされます。

そして、私も、パスポートをチェックされ、いくつか質問されます。ちょっと緊張・・

検査はけっこう入念です。

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運転手に、デンジャラスか?と聞くと、ノープロブレム。

「レアリー?」「ノープロブレム」

この厳戒態勢で、ノープロブレムって言われてもね・・

大丈夫だとは思うけど、ちょっと不安になります・・

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ヌビア砂漠の時速120キロ快適クルージング

通過が許可になりました。これでようやく、アブ・シンベルに行けることを確信。

朝から、というより未明から、いろいろあって疲れましたね。

 

さて、無事にチェックポイントを通過した我がチャーター車は、快調にアブ・シンベルに向けて飛ばします。

気持ちよいクーラーの冷気を浴びながら、私は後部座席でふんぞり返っています。

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蜃気楼も現れる酷暑の中、運転手は平均120キロで走行。ときには140キロ!も・・

3時間で着いてやる、と豪語していますが、事故だけはごめんです(*_*)

外は、おそらく40度以上でしょう。

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ときおり、物資を満載したトラックを追い抜きます。

アブ・シンベル、あるいは、さらに南、スーダンへの輸送でしょうか。

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一本道ですが、たまに小道が分かれたりも。

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周囲は、なにもないヌビア砂漠。

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照りつける太陽が反射して、サングラスをしてないと、目がおかしくなります。

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砂の色が変わったりすることも。

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とにかく、ひたすら飛ばします。なかなか、日本ではできない体験。

ていうか、絶対日本ではできない体験。砂漠の中、延々と、120キロで飛ばすなんて。

今回、飛行機が欠航になって落ち込んでましたが、そもそも、飛行機を選ぶ理由は時間がないから。

本来の旅のだいご味は、陸路にあると私は考えます。

飛行機に乗れていたら、目にすることがなかった砂漠の景色を存分に楽しみます。

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現れる標識。

左に折れると、アマダ神殿方面のようです。

実は、このヌビア方面には、アスワンハイダムによってせき止められたナセル湖畔に、他にもいっぱい遺跡があります。

ところが、それらの遺跡に行くには、贅沢なナセル湖クルーズを利用するしかありません。

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そういえば、この運転手の素性がわかっていません。

アスワン空港から乗ったタクシー運転手の親族、ということになっていますが、あなたはガイドなのか?と質問しても、笑うだけです。

でも、「切りかけのオベリスク」の係員とも親しくしてたし、チェックポイントの警官ともふつうに話してましたから、大丈夫でしょう。

ここにいたって、クルマをチャーターできたことを、あらためて感謝。

その運転手は、速度警告音(キンコンキンコンって鳴るやつ)を鳴らしながら、黙々とハンドルを握ります。

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アブ・シンベルまで190キロ。3分の1まで来たってことですね。

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今のところ、武装勢力の現れる気配なし。ていうか、当たり前(と、勝手に考える)

警察車両とも、時々すれ違うし、ありえるならば、捨て身の自爆攻撃。

イスラム国の連中とかが、自爆テロを起こすならば、逆に隊列組んだ観光ツアーの方が危ないんじゃないの。

たった1人の旅人を、自爆テロで襲うなんて、聞いたことないし、意味もないでしょ。

とか何とか言いながら、ちょっと不安です。

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ヌビア砂漠の「道の駅」

「お茶でも飲もう」と、運転手が、砂漠の中に突如現れた「道の駅」というか、休憩所にクルマを止めました。

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おごってやるよ、というので、ありがたく、コーヒーを。

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ヌビア砂漠の真ん中のドライブインに立ち寄るなんて、まったくの想定外。

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灼熱の砂漠の中ですが、屋根の下はなぜか涼しい。相対的にそう感じるんでしょうか。

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ドライブインの裏手は、何もない砂漠。

あの送電線は、アスワンハイダムで作った電力を送ってるのかな。

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この水ガメは手洗い用?

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コーヒーを待つ間に、運転手の携帯に警察から電話が入り、そして、この休憩所にいた警官となにやら話してます。

おいおい、大丈夫か・・

(この時の私の心境。サイは投げられた状態(笑)。まさか、砂漠の中にはほっぽり出されないでしょ。)

運転手と警官は10分くらい話しています。そして、コーヒーもなかなか来ないので、周囲を散歩。
これは、チャーターした車です。

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暑い! 本当に暑い。

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ためしにアスファルトを触ってみましたが、やけどをするくらいの熱さ。

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砂漠の中の一本の道路って、カッコいいね。

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砂漠に足を踏み入れてみます。

生涯初の砂漠踏破!

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いやあ、感動ものです。

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「おーい! ジャパニーズ!」と呼ばれたので、休憩所へ。

警官に、2、3質問されて終わりです。警官とも、握手させてもらいます。

運転手に、「デンジャラスか?」と聞いても、笑って「ノープロブレム」

またかよ・・  まいっか。

あの、真ん中に映ってるジープみたいのが警察車両です。

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コーヒーが来ました。

砂が混じってるんじゃないかと思うくらい、粒子の粗いコーヒーでしたが、おいしいです。

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休憩所で働く人も明るい。

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こんな砂漠の中のオアシスみたいなところでコーヒーを飲むなんて、考えてみれば、最高の贅沢。
いちおう私、現役世代のふつうのサラリーマンですから。

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再び、蜃気楼の砂漠を南下

クルマに戻って、再スタート。

運転手に「今、何度くらいか?」と聞くと、42~3度くらいじゃないか、とのこと。

蜃気楼の中から現れるトラック。神秘的な光景です。

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水があるように思えるよね。不思議です。

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たしかに、この砂漠の中から、武装勢力が現れるとは考えにくい。

幹線道路にチェックポイントを設けていれば、まあ、爆弾の持ち込みなんぞ、できないでしょう。

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あと100キロ。3分の2を走破しました。

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砂漠の中に、小高い丘が現れます。

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そして、緑が現れ、

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建物が出現したことで、アブ・シンベルが近いことがわかります。

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と、思ったら、また砂漠の中へ。

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そして、蜃気楼の中へ。

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アブ・シンベルに近づいたと思ったのも、蜃気楼のせい?

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でも、やっぱりアブ・シンベルに来ていたようです。久しぶりに見るモスク。

文明の香りに、なんかほっとするものを感じます。

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