標高3,432mイラス火山ツアーにジョイント【コスタリカ旅行記 #1】

もんもんと眠れない、じゃなくて眠ってはならない短い夜を過ごし、朝を迎えます。

日本を出てから24時間以上たってますが、いままではずっと移動。

街歩きや観光は、事実上これからなので、なんとなく旅のスタート地点に立ったみたいな感覚。

そんな清々しい気分で、朝のサンホセの街並みを眺めます。

朝のサンホセの街

一睡もしないで迎えた2024年8月5日の朝。

日本から、はるばる1万km以上も飛んできたんです。

興奮しないわけがない。

人間は興奮すると、眠気なんて感じないのかな。

ところで、午前6時という早朝にもかかわらず、サンホセの人たちは、朝の営みをはじめてました。

気温は16度。半袖の私には少し肌寒い。

もちろんサンホセの人たちは、気温に合わせた出立ちです。

サンホセの緯度は北緯9度。赤道から1,100kmしか離れてません。

そして8月。

なのに、なぜこんなに気温が低いのかというと、標高が1,150mという高地だから。

さて、感慨にふけっても、背に腹はかえられない。

開いていたパン屋さんで、朝食を買い込みます。

全部で2,600コロン(約750円)。

すごく美味しかったけど、物価は日本より少し高めみたい。

イラス火山半日ツアーにジョイント

さて、「地球の歩き方」の中米版では、グアテマラと並んで中心国とされているようなコスタリカですが、滞在は本日のみ。

午前中をツアー観光にあて、午後は街中を気の向くままに歩き回るつもり。

コスタリカという国を初めて訪れるにあたり、にわか仕込みで色々調べると、首都サンホセ発のツアーがいっぱいでてきます。

野鳥探鳥、ナマケモノなど野生動物観察、川下り、植物園、コーヒー農園、ワイナリー、など。

要するに、コスタリカとは自然と動物の国みたいです。

そんな中から、早朝に出発して、昼過ぎには解散となる「イラス火山国立公園半日ツアー」に参加することにしました。

このツアーは、朝7時にホテルでピックアップ。

標高3,432mのイラス火山の頂上まで行って、軽いトレッキングした後、カルタゴという街を少し歩き、昼過ぎにサンホセに帰ってくるというもの。

弾丸でサンホセの街を去らなくてはならない私にとっては、うってつけのツアー。

ツアーバスは、きっちりと7時に迎えにきてくれて、他のホテル数カ所を回ったのち、イラス火山に向けて出発しました。

ツアーの構成は、私を含めて8名。そして添乗員。

トリップアドバイザーで14,000円でした。

8名の国籍はわからなかったけど、東洋人は私だけで、あとはスペイン語を話しまくっています。

サンホセの街を出て、ほどなくしてドライブインで休憩。

コンビニや、こんなお店が随所にあるコスタリカ。

豊かな国のようです。

朝食を食べたばかりだった私は、非常食のようなものを買い込みます。

そして、ワゴン車はイラス火山に向けてドライブロードを登りはじめました。

見下ろす街は、帰りに立ち寄ることになっているカルタゴ。

ヘアピンの続く道を、ワゴン車はぐんぐん登る。

その間、ガイドさんがずっと説明してくてれますが、半分も聞きとれず(情けない・・・^ ^)

でも、この火山(ボルケーノ)がいかに神秘的で、そして頂上からの素晴らしい眺望のことを言っているらしい、ことはわかります。

アプリで標高を測ると、2,578m。

サンホセの街から1,400mも登ってきたのか、と思うけど、あと1,000m近くも登るわけです。

雲が眼下に移動して、雲の合間からカルタゴの街を見下ろすようになりました。

そして、少しづつ、耳が痛くなってきました。

標高3,432mイラス火山頂上から何かを叫ぶ?

さて、サンホセの街から2時間弱でイラス火山の頂上に到着。

富士山でさえ、クルマで行けるのはたしか5合目。

標高3,400mの世界にクルマで来たのは、新疆ウイグルのカラクリ湖以来かな。

晴れていれば、太平洋と大西洋を同時に眺められるそうですが、さすがに今日は無理そう。

イラスとは、先住民の言葉で「雷」を意味するらしい。

現在は沈静化しているみたいですが、基本的に活火山。

1963年には大噴火して、カルタゴの街には甚大な被害をもたらしたとのこと。

それにしても、中米のこの地峡。

狭いところでは130キロくらいしか幅がないんです。

そんなところに、こんな火山がそびえたっているなんて、まさにレッドライン。

ところで、寒いんです。

標高3,340mなんだから、当たり前^ ^

私の旅生涯で、もっとも高いところが3,550mのカナリア諸島テイデ山。

それにつぐ高さに来ることができて感無量。

寒さに負けないように、何かを叫んでみたくなります。

寒さに震えていると、ほかのツアー客が写真を撮ってくれました。

この人たちは寒くないのかなw

風がぴゅうぴゅう吹いて、体感温度は10度未満なんですけど。

先住民の人たちは、当たり前のように太平洋と大西洋を眺めてた。

自分たちが、大洋に挟まれた国にいるということを、どんなふうに考えていたんだろうか。

水が干上がっていたイラス火山クレーター

さて、頂上から少し下ったところに、もうひとつのスポットがあります。

噴火口の眺めと遊歩道ですね。

イラス火山の噴火活動について記されています。

事前の予備知識通り、最後の噴火は1963年。

しかしこれは、1965年の2月13日まで続いて、クレーターの大きさは直径750m、深さ270mまで膨らんだとあります。

カルデラ全体の大きさだと阿蘇山や屈斜路湖もすごいけど、このクレーターの大きさはすごい。

クレーター遊歩道の入り口。

この動物は何を意味してるんだろ?

野生動物が襲ってくるとかw

うわ、すでに筆舌にしがたい眺めです。

もはや、空中に向かって歩いているかのよう。

遊歩道の下には、このようなクレーターが。

プリンシパルということが、こちらがメインのクレーター。

しかし、残念なことに火口に浮かんでいるはずの、エメラルドグリーンの湖水は干からびています。

ガイドさんいわく、数年前に干上がってしまったとのこと。

大雨が数日続いたあとなど、それっぽい景色になることはあるけど、まれらしい。

噴火口の湖水は見れなくても、こんな雄大な自然にふれるのは久しぶり。

溶岩の軽石の上を気持ちのいい散策。

コスタリカの火山も、環太平洋火山帯の一環で、日本の山々と仲間。

じゃ、コスタリカにも温泉があるのかな、なんて思ってると、ほんとにhot springなんて記載がありました。

 そろそろ集合時間。

もう一度、クレーターを見下ろしてから、クルマに戻ります。

パーキングにこんな記載が。

標高が高いので、高山病にかかった人の救急施設かと思ったら、ここでの食事やお土産の購入は、赤十字に寄付されるとのこと。

しかし、本日は月曜日。

観光客は、このツアー参加者だけでした。