私は、世間から隔離され、孤独にひたるのが本当に好きな人間。
だけど、そんな気持ちになれるのは、日常の有効な人との繋がりがあるからだろう。
だから、旅に出て孤独にひたれるというのは、最高の贅沢なんだと思う。
旅立ってしまえば、出会う人間はすべて知らない人。
会話するもしないも、完全に自分の自由。
日本語をいっさい口にしない10日間がはじまる。
そして、仕事のことを考える必要がない。
日本のニュースも目にする必要ない。
そう考えるだけで、かごの鳥が外に飛び出したような気持になる。
私はかつてないほど穏やかな気持ちでキャリーを転がし、NEXで成田空港へ向かった。
NEXで揺られるうち、自分の魂が限りなく軽くなっていく。
まさに幽体離脱感覚。
アイテムを何も持たない状態で、初めてRPGをスタートする冒険感覚。
孤独にひたれるだけでなく、日付変更線を超えて、地球の向こう側へ飛んでく旅。
子供の頃から旅したかった中南米。
そして、恐ろしげなイメージのある中南米。
この旅では何が起こるんだろ・・・
一瞬、ミスチルの「HIMAWARI」のフレーズが頭に浮かんだ。
「だけど、なぜだろう、怖いもの見たさで・・・」
Mr.Children「himawari」より
みたいな(^ ^)
成田空港第一ターミナルでチェックイン
さて、本日は2024年8月4日(日)時刻は13時。
今週1週間は、待望の夏季休暇。
山の日の振替休日の恩恵で、9日間の休みが10日間。
成田空港第一ターミナルは、私と同じような思いの人でけっこうな賑わい。
さて、気持ちを落ち着かせて、マイルで手に入れた特典ビジネスクラスにチェックイン。
もちろん、オンラインチェックインもできるけど、ANAさんの最長不倒距離路線のビジネスですよ。
かたい紙のチケットで手元に残したいじゃないですか。
でてきたチケットは、かたい紙ではなかったけど、記念品となるプラチナチケット。
だって、金払って買ったら、往復110万円ですからw
そして、シートは栄光の「1A」。
6年前にも、同じ路線にビジネスで搭乗した記憶がデジャブった。
フライトスケジュールはこの通り。
航空会社 | 便名 | フライト | |
---|---|---|---|
往き(8/4日) | ANA | NH180 | 成田16:25 ⇒ メキシコシティ14:15 |
帰り(8/12月) | ANA | NH179 | メキシコシティ1:05 ⇒ 成田6:20 |
1週間の夏休みなら、8/3の土曜から出発すればいいじゃん?
その通りなんだけど、土曜日発は特典ビジネスを確保できなかった。
やっぱり競争率が激しいから。
でも、帰国日はめいっぱい引っ張って、祝日明け火曜日の朝到着スケジュール。
出発とは逆に、帰国はこの便が空いてた。
当然、成田空港からエクストリーム出社になるけど、それができるエリアに勤務先のある自分に感謝。
ANAラウンジでのひととき
ZIPAIRがサンノゼへ直行便出してたのに驚いたけど、飛行距離は8,270km。
デンバーが9,279km。ヒューストンが10,683km。
やっぱりメキシコシティが、11,247kmで最長不倒距離。
勝ち負けなんてないけど、なんとなく「勝った!」という気分。
そして、最終目的地は多分誰とも違う、と思うとさらに気持ちいい。
フライトが16:25なのに13時過ぎに成田に来たのは、飛び立つ飛行機を眺めながら、出発前の余韻をラウンジで楽しみたいから。
羽田と違って、成田のラウンジはゆったりしてるんだよね。
もちろん、お酒もある。
軽食もある。
だけど、ビジネスでの食事が待ってるので、軽くにとどめておきましょう。
そして、窓際席に陣取り。出発前のプレリュード。
ところで、完全に余韻に浸りきってしまう前に、出発前の最終点検。
今回の旅は、コスタリカ、パナマ、コロンビア、メキシコと4か国にまたがる。
だから、古い「地球の歩き方」をあさり、全部持っていくとかさばるので、メキシコとコロンビアは訪問地のみコピーしてキャリーにおさめてある。
そして、旅程の再確認。
この4カ国の国々は、入出国の審査が厳しい。
スマホを見せるだけではダメで、宿泊ホテルや、出国時のチケットが必要なケースもある。
だから再確認。
そして、日付変更線を超え、日付の感覚がおかしくなる。
いまは8/4の午後。
であるにもかかわらず、コスタリカの首都サンホセから乗る予定のバスの日付が本当に8/5でいいのか、なんども確認。
そうなんだよね・・・
10日間で4カ国なんて、どうしても弾丸にならざるを得ない。
だから、これからのスケジュールは、
- 成田 ⇒ メキシコシティ13時間
- 空港で待機5時間
- メキシコシティ ⇒ サンホセ3時間
- サンホセのホテルで仮眠2時間
- サンホセのツアーに参加7時間
- 徒歩でサンホセの街観光9時間
- バス移動 サンホセ ⇒ パナマシティ18時間
- パナマシティのホテルにチェックイン
となっていて、
つまり、あの待機中のANA機に乗ったら、約60時間後までベッドでくつろげないw
それが苦行かというと、まったくそんなことなく、むしろドキドキ楽しい弾丸移動。
精神年齢の低い自分が嬉しいわ^ ^
こうやって世界一周もしてみたいな・・・
所持金は、6年前のメキシコ渡航時にあまったペソのみ。
各国へ入国したところで、ATMでおろすつもりだけど、なんの気なしにメキシコペソのレートを調べて驚いた。
6年前にメキシコペソ利用したときの対円レートが1ペソ約5.6円。
そして、この6年間。
経済ニュースで、ペソ暴落なんて記事を何度も目にしてたので、1ペソ3円くらいになってるのかと思ったらなんと8円!
メキシコペソ暴落以上に日本円が暴落してたという、笑えそうで笑えない話^ ^
と、いろいろと、頭の体操をしたところで、あらためて滑走路をいきかう飛行機を眺めます。
ゆっくりと通り過ぎる機体の行き先を想像するだけでも楽しい。
銀河鉄道999のトレーダー分岐点にいる気分(^ ^)
そんな気持ちになるのは、長年の夢がかなって、気持ちが穏やかだからだろう。
100年後には、あれが惑星へ飛び立つロケットになってるのだろうか。
では、そろそろゲートに出向きましょう。
メキシコシティの文字を見るだけで、身体が震えてしまう。
新大陸(おおげさ!)への渡航は、生涯まだ3度目だから。
55番ゲートは、すでにラテン系の香り。
あのANA機に乗り込めば、メキシコシティ到着は、同じ8/4の14:15。
13時間も飛ぶのに、なんで時間が戻るの???
西半球への旅は異次元旅、私の理解を超える旅。
成田から東へ飛ぶ飛行機は、まるでタイムマシン。
では、そのタイムマシンに乗って、中南米の旅に出発です。