【ソフィア ⇒ ルセ】コンパートメントを借り切ったブルガリア鉄道旅【ブルガリア旅行記 #13】

機関車が引っ張る客車だから、よりねじれを感じるポイント上の通過。

ガチャガチャとこきざみに車体を揺らしながら「ゴルナ・オリャホヴィッツァ」駅に到着です。

さて、この「ゴルナ・オリャホヴィッツァ」駅。

チケットでは列車番号が変わっています。乗り換えが必要なのか、それとも単に列車番号が変わるだけなのか、ちょっと注意を要します。

「ゴルナ・オリャホヴィッツァ」駅での車両切り離し

半信半疑のまま・・とはいえ、20分以上もあるので、ゆとりをもってホームに降ります。

なんか、下でガチャガチャやってるぞ。ひょっとして、車両の切り離し?

駅員さんに聞くと、ルセ行きは後部3両。前方の車両は、どこか違うほうへ進むとのこと。

「違うほう」がどこなのかは、聞き取れませんでしたがw

すなわち、最後尾車両に乗っていた私は、乗ったままでよかったわけだ。

安心して、切り離し作業を見学します。

サンライズの連結作業より、こちらのほうが数倍面白いと思うが・・

※サンライズのチケットを確保できなかった負け犬の遠吠えです(^^)

切り離された前方の車両が別の土地に旅立っていきます。

客車の切り離しって、旅情がわくよなあ。

私が乗るのは、ルーマニアとの国境の町ルセ行き。ここから約2時間の旅です。

発車までホームを散歩。

ルセ行きの発車を待つ人たち。

隣の列車。機関車が客車を引っ張るって、鉄道の原点のような気がする。

なんか、すごくカッコいい。

おや、わが列車をけん引する機関車が近寄ってきました。

機関車の付け替え作業があるから、機関車の必要のない電車のほうが効率はいいはず。

でも、私の旅履歴だと、欧州、中国、台湾など、基本的に機関車がひっぱる形式。

なぜだろう?

でも、そのほうがカッコいい(^^)

機関車の武骨な機械美には、エクスタシーを感じるw

ふたたび連結作業。

日本では、こんなシーンはほぼみられない。

効率性を優先するあまり、日本のGDPが上がらないのは、それが理由のような気がする。

機関車がついて完成したルセ行きの462列車。

引っ張る車両が、たった3両じゃ、力を持て余しちゃうだろう。

さて、まだ時間があるので、もう少しホームを散歩。

ここ「ゴルナ・オリャホヴィッツァ」駅は、いわゆるジャンクション駅で、駅は大きいけど町があるわけではない。

ヴェリコ・タルノヴォなどの観光地へ行く場合も、ここが乗換駅になるみたいです。

だから、構内には側線がいっぱいあるけど、人はいません。

私が乗ってる最後尾の車両。

線路上を自由に歩き回れるのも、諸外国らしいところ。当然自己責任が問われます。

製造してから一度も洗車機にかかったことがないような外観。

それでも、丸みをおびた屋根が美しいな。

では、発車時刻が近づいてきたので、乗り込むとしましょう。

同室だった男女はここで降りたのかな。

コンパートメントを独り占めです。

8人を収容するコンパートメント。

ひとめで欧州の車両ということがわかりますが、この構造は、家族や親類での移動が基本という文化から成り立ったのかな。

通路側の窓を降ろして外気を取り込みます。

発車するルセ行き3両の客車

ブルガリアは大陸性気候。2月のこの時期、朝晩は氷点下まで冷え込みますが、日中は15度くらいまであがります。

だから、風がない穏やかな今日のような日は、暑いくらいに感じます。

窓を開けたまま列車は発車しました。野良犬にさよなら。

長大な貨物列車にもさよなら。

窓から吹き込む風が気持ちいい。

まさか2月のブルガリアで、窓を開けて日光浴を楽しむとは思わなかった。

列車は北へ進路をとり、国境の町ルセに向けて進んでいきます。

ガラガラな列車ですが、いちおうほかにも乗客はいる。

こういう列車に乗ってトイレや食堂車に行くときは、キャリーは鉄骨に南京錠で結びつけ、貴重品バッグは常に携帯して行動。

海外の列車旅では基本ですが、ひとり旅の唯一不便なところかな。

清潔なトイレでした。

最後尾車両なので、しばらく後方に流れ去っていく景色を楽しみます。

このあたりの様子はこちらです。

ルセ行きタイムスケジュール

時刻
Gorna Oryahovitsa(462) 11:25発
Polski Trambesh 11:55
Byala 12:09
Borovo 12:28
Dve Mogili 12:42
Ivanovo 12:58
Rousse 13:20

ルセまでは、約2時間。

貸し切りのコンパートメントで、ドナウ平原の景色をたっぷり楽しむとしましょう。

ドナウ平原を快走する列車

列車は快い速度で、北へ走ります。

窓外は基本的に平原が広がりますが、ときおり集落が現れたり、

農村が現れたりします。

牧畜でもしてるのかな。ヨーグルトの国ブルガリアですからね。

窓が開くので気持ちいい。しかし、手で押さえないとしまってしまう。疲れるw

おお、サイロが現れました。

やっぱりブルガリア。農業王国ですね。

側線が広がると、

駅が近づきます。

ポルスキ・トルンベシュ駅。人口わずか5千人の小さな町。

でも町に温泉が湧いているそう。

それにしても、素敵な景色だ・・

この広々とした感覚。いつ以来だろう・・・

ふたたび現れた農村。

やっぱり牧畜のようです。

のどかな列車旅。コンパートメントを一室借り切って、心は豊。

日本での忌まわしい出来事など、忘却の彼方へかすみ飛ぶ(^^)

日本が忌まわしいんじゃなくて、日常生活がうっとおしいんだよなw

はやく、そんな日常から解き放たれたい・・

おそらく農作物を運ぶ貨物列車。

また小さい町、ブヤラ駅。

人工芝じゃあるまいし、よくぞこんなにきれいに手入れができるものです。

土壌部分も、まるでグラウンドのように整備されてます。

ソフィアからルセへの移動。

直前まで、鉄道にしようかバスにしようか迷ってたけど、鉄道にして正解だった。

バスのほうが1時間ほど早く着けるんだけど、コンパートメントを借り切って、こんな雄大な景色を眺められるなんて、めったに経験できることではないです。

気分がいいのは、私だけではないらしい。

窓が開く列車は最高だ。

おや、対向列車。ソフィア行きかな。

わが列車と同じく3両編成のようです。

ボロボという駅でした。やっぱり駅員さんは女性だね。

ふたたび広がる穀倉地帯。土の色が農業国を物語ってる、そんな気がする。

地平線が見える景色も久しぶりだ。

方角からいって、この先には黒海があるはず。200㎞以上先でしょうけど。

19年前にはじめて海外をひとりで旅した、シベリア鉄道の景色を鮮明に思い出しました。

旅って、しておくものだよな・・

ふたたび駅。

ドゥベ・モギリ駅。人口4千人の町。

ドゥベ・モギリの町並みでしょうか。

箱庭といった感じです。

ルセが近づいてきました。

ルセの滞在は半日。小さな町ですが、その間に町らしいところをひと通り歩きたい。

貸し切りコンパートメントの中で、ルセの町の予習です。

このあたりの様子はこちらです。

今回のブルガリア&ルーマニア4泊7日ひとり旅の全行程・費用などはこちらです。