行けるときに行っておこう。
11月中旬の週末、急に思い立って、奈良へ行くことにした。
正直、仕事が忙しすぎて頭回らなくてそれどころではないのだが、第6波が来てまた外出自粛なんてなったらと考えたら、急に体が動き出した。(実際、1月にはその6波が来た)
それに、日本人の観光は戻りつつあるんだろうけど、外国人観光客の訪日はまだ本格化していない。
そう考えると、京都・奈良といった日本の古都を訪れるには、今がチャンスとも言える。
海外への旅が封印された昨年来、私は京都、奈良を4回ほどたずねてきた。
どちらも、1000年を軽く超える悠久の街。
もちろん、エジプトのように、2000年以上経てないと古いものとして扱わないというのには及ばないし、焼失して再建されたケースも多く、実際には建立から数百年程度しかたっていない建造物も多い。(ていうか、そういう建物がほとんど)
それでも、長久の歳月をかけて日本の文化を醸成してきた空気というのは気高く、そして街は温かく旅人を迎え入れてくれた。
京都、奈良は、世界に誇れる日本の古都という証だと思う。
改札係りに新幹線の乗り方を学ぶ?
さて、11月中旬の土曜日。夜明け前の東京駅。
今回、久しぶりの旅なので奮発してグリーン車。
ところが、朝早すぎる「のぞみ」だったので、ほかに乗客が一人もいない。
まわりの普通車もガラガラ。
とんでもない贅沢になってしまいましたが、東京ー名古屋間の差額は3,660円だからたまの無駄遣いもいいでしょう。
ところで、旅好きな人間にとって、今さら聞けないことがあります。
それは、新幹線の乗り方。
そんなもの、駅で切符を買って乗ればいいじゃん、ってそうじゃなくて、自分のスマホでチケットを予約して、それをプリントアウトなどすることなく、そのまま乗るにはどうすればいいのかということ。
つまり、スマホで予約後、そのまま空港に行けばよい、飛行機のように乗るにはどうすればいいのかということ。
飛行機は毎月のように乗っていても、私が新幹線に乗る機会など年に一回あるかないかだから仕方ない。
東京駅に行けばなんとかなるだろうと、「スマートEX」というアプリで東京ー名古屋のグリーン車を予約した後、なにもせずに、そのまま東京駅まで行きました。
改札口のそばにいたスタッフに乗り方を質問すると、
「SUICAをそのアプリに登録すれば、SUICAで乗れますよ。」とのこと。
試しに、自宅最寄り駅からここまで乗ってきたSUICAをアプリにかざすと、たちまち読み取りがはじまり、あっという間に登録が完了。
そして、スマホではなく、SUICAを改札のゲートにかざすと、「EXご利用票」というのが出てきて、これを受け取って終わり。
こんなに便利だったんだね。一つ勉強になりました。
グリーン車の乗客には、おしぼりが配られるようでした。
8号車の乗客は私だけ。わざわざ申し訳ない。
東京駅からの旅 やっぱり最初の楽しみは駅弁
東京駅からの旅。
最初の楽しみは、全国津々浦々の駅弁物色です。
まだ夜明け前ですが、私は、朝からがっつり食べるタイプなので、見た目からしてボリュームたっぷりな「信州名物 山賊焼き弁当」をチョイス。
「丸政」さんが作っている弁当で、ホームタウンは中央本線「小淵沢駅」かな。
なにが「山賊焼き」なのかわかりませんが、肉厚な鶏もも肉にニンニク醤油がきいた食感は、なんとなく「山賊」を感じさせます。
信州の高原野菜と思われる山菜やニンジン、卵も入っていて、ご飯は茶飯風の「山賊焼き弁当」でした。
ちなみに、食べ終わったときは、お昼抜いてもいいかな・・と思えるほどのボリュームです!(^^)!
富士山にみとられる旅立ち
新横浜から富士山が見える幸先のいいスタート。
そして、新丹那トンネルを抜け、三島からは、朝日に照らされた富士山が寄り添ってくれます。
世界中に高速鉄道は数多くあれど、こんなに国の象徴的景色を存分に眺められる新幹線はないんじゃないかな。
「移動=旅」って、景色を味わえるから楽しいんだと思う。
「移動=ビジネス」なら、もはや移動しなくてもZOOMで事がすむ時代。
リニア中央新幹線ができるころには、リニアは無用の長物に成り下がらないだろうか。
時速285㎞で富士川橋梁を駆け抜けていきます。
こんどは浜名湖。景色を楽しめる東海道新幹線。いいよな(^^)
近鉄電車で名古屋⇒長谷寺
さて、1時間34分で名古屋に到着。
京都ではなく名古屋経由で奈良へ向かうのは、アプリで乗り換えルートを検索したら、奈良の長谷寺に行くには、名古屋経由が面白そうだったから。
ちなみに、奈良の紅葉といえば「長谷寺」というネットの情報をたよりに動いています(^^)
長谷寺の最寄り駅は、近鉄の長谷寺駅。
そこへは、名古屋から近鉄特急を乗り継げば約2時間なので、このルートを選択しました。
名古屋も名古屋から近鉄に乗るのもはじめてなので、勝手にワクワク。
近鉄は、新幹線と違って、アプリで予約した場合はチケットレスなので、乗車券だけ買ってそのまま賢島行きの特急に乗り込みます。
発車すると木曽三川の木曽川と長良川を立て続けに渡ります。
娘が子供のころ、この中州にある長島スパーランドへクルマで行ったよな、なんて思い出します。
初めて乗る近鉄名古屋線の旅。はじめてみる駅名も新鮮。
近鉄特急は濃尾平野を快調に飛ばします。
「つ」の駅名で、三重県にいることを実感。
そして伊勢中川という駅で、奈良・大阪方面へ乗り換えです。
今度乗る列車はビスターカー。
乗り換え時間がほとんどなく、外観は撮れませんでしたが、二階建ての特急です。
二階席から眺める伊賀の国。
伊賀の国なんて、歩いたことなかったな・・
列車は笠置(かさぎ)山地に分け入っていきます。
榛原(はいばら)という駅で、普通列車に乗り換えます。
長谷寺は次の駅。発車していく二階建てビスターカーを見送ります。
列車の中で揺れていた「聖徳太子没後1400年」の広告。
奈良といえば聖徳太子。
厩戸王でも聖徳太子でもどちらでもいいけど、1400年後にこんな論争が起ころうとは、当人も予想してなかったでしょう(^^)
そして長谷寺駅に到着。名古屋から2時間、わが家から5時間の旅でした。
ここまで私を運んできてくれた線路。
奈良県を訪れるのは、2021年3月以来約9か月ぶりですが、旅歴は学生時代の修学旅行程度なので、ようするに奈良県初心者。
2日間のショートトリップですが、胸がふくらみます。