さて、早起きして、自宅のある千葉から奈良県桜井市までやってきました。
今日明日と、週末をゆるく使って奈良のお寺を散策するつもりです。
そのトップバッターを「長谷寺」にしたのは、特に意味があるわけではありませんが、強いて言うなら地理的条件。
名古屋方面から近鉄で来るなら、笠置山地を超えて、すぐのところにあります。
近鉄・長谷寺駅で降りると、駅前の大きな碑が出迎えてくれます。
近鉄・長谷寺駅から長谷寺へ
ちなみに、長谷寺駅から長谷寺へは、けっこう歩きます。
グーグルマップでは17分とありますが、早歩きでも20分以上、そして駅から長い階段を下りるので、帰りは大変です(^^)
そのせいか、紅葉の季節というのに、駅から長谷寺へ向かう人並みは皆無。
でも、背中の荷物をおろせるコインロッカーがありました。
街道を長谷寺方面に向かって、てくてく。
今年3月以来9か月ぶりの旅。参道に入ると、忘れていた旅心地を思い出します。
草もちが名産なのかな。
西国三十三所の第八番「長谷寺」
仁王門の前まで来た時には、もうすでにかなり運動した気分ですが、1889年再建の重厚な仁王門をくぐって、境内の中へ。
長谷寺は、西国三十三所の第八番にあたります。
昨年から京都・奈良を歩きはじめ、西国三十三所との出会いも多くなりました。
本堂と大講堂が特別拝観中ということで、全部がセットになった共通券をゲット。
1,700円とけっこうなお値段。
いただいたパンフレットの裏に境内の地図が。
なるほど、ここから「登廊」(のぼりろう)と呼ばれる階段を上がって、ぐるりと一周してくる感じですね。
百八間 三九九段の「登廊」(のぼりろう)
お寺巡りに階段はつきものですが、これまた長い階段です。
旅に出ていないというのは、私にとって、運動していないと同義。体力落ちたかもw
399段の階段なんて登るの久しぶり。
この「登廊」は上中下の3つに分かれています。
ここが確か、下登廊と中登廊のつなぎ目。きれいに積み重ねた石垣が目に留まります。
中登廊と上登廊のつなぎ目、蔵王堂で一休み。
蔵王堂の横に、紀貫之の「故里の梅」があります。
人の心はわからないけど、梅の花は春にはいつもいい香りをもってくる。
こんな意味かな(^^)
長谷寺は別名「花の御寺」。
いまは秋で紅葉ですが、1年を通して様々な花に囲まれます。
断崖絶壁に建つ懸造りの大殿堂「本堂」
399段の登廊を登り切り、一息つきます。
それなりに登ったな、と達成感。
息を整えるために、本堂前の小庭を散策。
そして、線香をあびて、お寺にいる気分を確かめてから、特別拝観中の本堂の中へ。
春と秋に特別拝観となる「十一面観世音菩薩立像」
特別拝観が撮影禁止なのは心得ています。
しかし、あんまり関係ないと思うんだけどな・・
これは、舞台側。
これの反対側に、十一面観世音菩薩の像がありました。
火災で焼失を繰り返し、現存のは1538年建立。
近江の国高島から来た楠の霊木を使って3日間で作られたという、日本最大級の十一面観音でした。
身長は約10mなので、かなり大きく感じます。
舞台からの絶景
本堂の中を通り抜け、表舞台へとまわります。
ここで、ようやく紅葉に出会えました。
清水寺などと同じ懸造りの舞台。
かつては、清水寺・長谷寺・石山寺が日本三観音と呼ばれたらしい。
地上からどのくらいあるのかわかりませんが、あの「登廊」を登り切っているわけで、相当高いことは確か。
観音菩薩が祀られてますが、さすがに見えません。
ところで、紅葉は、あと一週間ほど早かったという感じでしょうか。
それでも、1年ぶりに味わう山間の色展に満足です。
舞台の側面に敷かれた登廊。
長谷寺駅から歩いてくるときは、全然観光客いないな、と思ったんですが、皆さんクルマで来るようですね。
今回の旅は、そんなに目いっぱいのスケジュールを組んでいないので、舞台の欄干にもたれてのんびり五重塔を見学。
では、あの五重塔のほうに回ってみますか。