エアインディアは、定刻どおりにコルカタ空港にランディング。
インド弾丸一人旅の最終日はコルカタです。
荷物を預けられないコルカタ空港
さて、街に繰り出す前に、やっておきたいことがあります。
keep my baggage。
つまり、荷物を預けたい。そうでないと、今日丸一日、背中のバッグを背負いっぱなしになってしまう・・
そう思って、アライバルエリアを隅々まで探すんですが、それらしい受付はなし。
係員に聞いても、首を振るのみ。カルカッタ空港にはないのかな。
後で調べたら、預け荷物ができるのは、トランジット客のみ。そういうことのようです。
ドアの閉まらないプリペイドタクシー
あきらめて、市街までのプリペイドタクシーチケットを購入します。
「ハウラー・ステーションまで」と言って購入。280ルピーでした。
ハウラーステーションとは、インド鉄道の玄関口となる駅。
ほんとは、バラナシからハウラーまで列車で来たかったんですが、そうもいかなかったため、カルカッタの街歩きはハウラー駅からはじめたいんです。
空港を出て、プリペイドタクシー乗り場へ。
空港内も清潔でしたが、空港の外も清潔。
少なくとも、よく描写される、浮浪者がゴロゴロということはありません。
そういうのは、過去の話のようですね。
今のところ、緊張感は余りありません。ちょっと拍子抜け・・
とは言うものの、あてがわれたタクシーは、今まで乗った歴代のタクシーの中でも、群を抜いて超ボロボロ。
ドアなんか、ロックすらできません。
私は、一応、タクシー強盗に備えて、海外では必ずロックするようにしてるんですが、心もとない。
それどころか、ドアがきちんと閉まらない!
無理やり押すと、開いてしまう・・・
そんなこと、我関せずと、運転手は走り出します。
ドアが開いたまま走るバスや列車には慣れてますが、タクシーのドアが開いたまま(正確には、閉まってるけど身体を寄りかけるとカンタンに開く・・)というのは、初めて。
なるべく、車体の中央に座ります。
裸足で運転してるし・・・
何という型式なのかわかりませんが、同型のタクシーが多い。
市街に近づくにつれ、混んできます。
雨も多いカルカッタ。雨漏りとか大丈夫だろうか。
すさまじくボロいバス。
だいぶ、カルカッタの中心に近づいたようです。
はじめて来たカルカッタ。目を皿のようにして、窓外を眺めます。
ハウラー橋の鉄骨が見えました。
いよいよ、これを渡ります。
フーグリー河に架かるハウラー橋を渡ります。
完成が1943年。当時は、「世界でもっとも往来の激しい橋」と呼ばれており、今でもそう呼ばれることもあるらしいですが、今日は日曜日だからか、期待したほどの渋滞ではありません。
ハウラー駅の駅頭風景
そして、ハウラー駅前に到着。
ここから、カルカッタの街歩きにチャレンジです。
とりあえず、雑踏をかきわけて、駅の中に入ってみました。
そして、写真を撮ろうとしたら、警官が近づいてきて「ノー フォト!」。失礼しました。
駅の外に出ます。
次にインドに来るときは、列車で移動したいものです。
まずは、橋を渡って向こう側に行く前に、川岸の生活風景でも眺めますか。
たしかに、人がうじゃうじゃいます。
でも、牛がいない分だけ、バラナシのほうが勝ってたかな・・・
何を基準に勝る勝らない、と言っているのか、自分でもよくわからないんだけど。
フーグリー河岸の生活風景
そして、川岸に下りると、フーグリー河の生活風景が。
こういうのって、沐浴というのかな。
石鹸つけて、泡だらけになって、河に入っているインド人もいます。
川岸の上のほうには、ただ、しゃがみこんでいる人たち。
現地の人とも思えないけど、観光客という感じでもない。
私も、彼らと同じように座り込んで、フーグリー河の流れを眺めます。
フーグリー河の上流は、いうまでもなく、母なる河ガンガー。
座り込んで、今日これからのことを考えます。
カルカッタは歩きたかった街のひとつ。
では、具体的にどこを? とまでは、考えてません。
おぼろげながら、頭にあるのは、
- カルカッタの象徴ともいえる、ハウラー橋を歩いて渡ってみたい。
- バックパッカーの聖地?ともいえる、サダルストリートを歩いてみたい。
この2つくらいかな・・
それに、預けることができなかった、背中の荷物や、自分の脚力にも相談する必要があります。
そういえば、インドに来てから、いわゆる観光名所というものを巡ってない。
それもいいのかも。
インドは、街並みや、人の生活風景。それが、そのまま素晴らしい絵になっているから。
観光客もいます。
バラナシと同じように、ここカルカッタでも、毎日の日常風景なのでしょう。
実際、日も昇ってけっこう暑いんですが、水は冷たくて気持ちいいのかもしれません。
彼らの生活風景を眺めているうちに、今日、インド旅行の最終日は、カルカッタの街をひたすら歩いて終わることに決めました。
背中の荷物ぐらい、なんとかなるでしょう。
疲れたら、どこかカフェにでも入ればいいんですから。
ハウラー橋を渡る
さて、1時間も眺めていたでしょうか。
ハウラー橋を渡って、カルカッタの繁華街のほうに歩いてみます。
なにかのお祭り?
それにしても、ほんとにバスがボロい・・
ドアを開けっ放しで走るのも、だいぶ見慣れましたが、腕が疲れるだろうな。
日曜日のハウラー橋の上。家族連れも歩いてますね。
私は、ついにあのハウラー橋を歩いて渡っているんだ、と有頂天です。
風が吹き抜けて、気持ちいいハウラー橋の上。
河岸の風景。
生活物資か、お祭りの材料か、わかりませんが、大きな荷物を頭に掲げた人たちが、ひっきりなしに行き交います。
ハウラー橋は、生活の要衝なんですね。
このハウラー橋は、長さが705mのトラス橋。
使われた鉄が、23,500トンですか!
対岸が近づいてきました。
目的のひとつ、ハウラー橋を歩いて渡れて、感無量。
もやに霞むもうひとつの橋は、第2ハウラー橋。
有料なので、どうしても、交通は、こちらの元祖ハウラー橋に流れてくるようです。
すごい荷物。
また、お祭り?
ひょっとして、女性のお祭り?
橋の下では、なにかの催しでしょうか。
トラスが立派なハウラー橋。
対岸まで渡り終わりました。
こうして、じっと眺めていると、ほんとに美しいハウラー橋。
夜は、ライトアップされ、さらに美しく見えるんじゃないかな。
竣工から75年を経過し、その間、激しい風雨にも負けず、フーグリー河の人々の生活を見守り続けてきました。
だいぶ老朽化が進んできてしまっているようですが、いつまでも、カルカッタの象徴でいつづけてもらいたいものです。