さて、ハウラー橋を、しっかりと目に焼き付けたところで、チョウロンギ通り、サダルストリートを目指して歩き出します。
旅人を圧倒するカルカッタの街の風景
ハウラー駅にもお別れ。
これも、ガートなんですね。
そのガートの上では、色とりどりの花びらが、大量に摘まれていました。
やっぱり、なにかの祭りの準備なのかな。
どういうおまじないなんだろう?
ハウラー橋からつづく通りの上から、眺めます。
これは、ほんとに見るものを圧倒します。すぐに立ち去らざるをえないのが惜しい。
さて、チョウロンギ通りへ向います。
いよいよ、カルカッタの街歩き。心して行きましょう。
こっちでいいのかな。
グーグルマップを頼りに、恐る恐る?歩きます。
大丈夫だとは思いますが、ヘタにスラムなんかに入っちゃったら、危険。
ひったくられる恐れがあるので、歩きスマホはできません。
でも、カメラは肩からさげてます。
いきなり現れる、路上での水かぶり。
予備知識として、知ってはいましたが、びっくりします。
カルカッタの街を歩きはじめて、圧倒されることばかり。
こんなふうに、水が出る場所は、通りのあちこちにあります。
バラナシ同様、モノは豊富なようです。
問題は、それをキチンと買えるのかどうかですね。
こうして歩いている間にも、物乞いがいくらでも寄ってきますから。
10ルピーでもあげれば、トマトの1つや2つは買えるのかな。(ひょっとしたら、もっと?)
正直いって、10ルピー(17円)ぐらい、あげたってどうってことない。
でも、カネをあげると、際限なく、ねだってくるんだよね・・・
日本の営業マンだって、獲得できそうなところからは徹底的に獲る。
それが、優秀な営業マン。
インドに限らないんだろうけど、その営業マン精神そっくりなんだよな。
カネをせびれるカモからは、徹底的にせびれ。たぶん、こうやって教えられてるんだろう・・・
物乞いを見る目も、だんだん変わってきてしまう。
慈悲心などという崇高なものではないが、物乞いを見れば「可哀そうだな」とインプレッションされていたものが、次第に薄れて、「ああ・・セールスマンがやってきた」ぐらいにしか、受けつけなくなってしまう・・
もちろん、商売でやってる「物乞い」と、本当?の物乞いを、見わけられるようになればいいのだろうけど。
それにしても、異様な建物が並びます。
立ち止まり、バスの乗降を眺める私の背後にも、実は数人の物乞いがいます。
日曜日なので、たぶん、普段より人出は少ないんでしょう。
それでも、伝わってくる活気と熱気。
さて、この辺で、1本なかに入ってみるとします。
歩行者天国?それとも、ふつうの商店街?
クルマとバイクが消えたので、背後を気にせず、安心して歩けます。
そういえば、牛を見かけない・・・
さとうきびジュースを飲む少年。
交差点。この辺で右に曲がれば、チョウロンギ通りの方角のはずです。
路面電車が走っていたようです。
もう使えないでしょう。ほとんどアスファルトと一体化しかかっています。
物乞いはいつの間にかいなくなりましたが、なんとも古ぼけた通りです。
いつごろ建てられた建物なんだろうね。
灼熱の夏と、豪雨が繰り返し、寿命をどんどん奪っていく、そんな感じに見えます。
これが、インド、カルカッタ。
知らない街を歩くのは、最高に楽しい。
バラナシにはバラナシのよさがありましたが、カルカッタにはカルカッタのよさがあるように思います。
背中の荷物の重さなど忘れて、歩き続けます。
この建物はなんだろう?
犬と、人力車と、ポルシェ。
まっすぐ歩いていくと、急に繁華な通りに出ました。
チョウロンギ通りの熱狂
やっぱり、ここがチョウロンギ通りのようです。
道幅も、急に広くなりました。
バスが止まっています。運転手が、「ハウラー!ハウラー!」と叫んでるので、ハウラー駅行きなんだね。
ここが、この辺の中心エスプラネードです。
エスプラネードって、スペイン語みたいでカッコいい。
文字を見れば、ますますスペイン語っぽくなります。
これは地下鉄駅。この地下鉄に乗れば、空港の近くまでいけるそうです。
ちなみに、ハウラー橋のたもとから、ここまで歩いて1時間半かかりました。
ま、あちこち見物しながらだけどね。でも、カラダは汗だくだくです。けっこう暑い。
30度はないけど、27、8度くらいはありそう。
このエスプラネードの地下鉄駅前が、バスターミナルを兼ねてるのかな。
発車を待つバスもいます。
このエスプラネードの辺りから、左に入る路地が増え、それぞれにマーケットを築いています。
現地の人、インド人の学生、そして観光客も入り混じって、すごい熱狂です。
この辺から、「物乞い」ではなく、「詐欺師」が現れはじめます。
沢木耕太郎さんの「深夜特急」にも登場した、「オベロイ・グランド・ホテル」。
関係者以外は、絶対に入れない、そういった雰囲気。
そして、ここが、有名な「サダルストリート」の入り口。
蔵前さんの本にもたびたび登場する、世界的に有名な安宿街。
安宿街なだけなら何てことないですが、闇両替やハシシなどの闇マーケットの胴元がはびこり、また極めて、衛生的に不潔な?通りということで、「サダルストリート」は、バラナシなどとは違う意味で、エキゾチックな響きがあります。
この通りを歩いてみるのも、カルカッタに来た目的のひとつ。
楽しみをとって置くために、後で寄ることにして、チョウロンギ通りをそのまま南に向うとします。
それにしても、ほんとに「オベロイ・グランド・ホテル」のすぐ横にあるんだ・・・
声を掛けてくる「詐欺師」も増殖中。
なかでも、日本語が達者な、いかにも「詐欺師」って感じのインド人。
あまりにもしつこいので、「あんたら知らないのか? コルカタのサダルストリート付近で、日本語しゃべる奴は、みんな詐欺師だ、って、いろんなガイドブックに書いてあるぞ。」
と、日本語で言い、「~歩き方」の該当ページを見せると、苦笑い。
そんなに、日本語が上手いなら、日本人相手の正式なガイドとか、しっかりとした正業につけばいいのに、と思ってしまいます。
「詐欺師」を振り払って、ここはインド博物館の前。
あとで、寄ってみますか。
チョウロンギ通りの下を通る地下鉄。
エスプラネードの次の駅はパーク・ストリート。この右手に、モイダン公園が広がります。
それよりも、私はお腹がすいた。もう14時。
ハイネケンの文字で、酒が飲めるかな、と思いましたが、店の中には飲むスペースはありませんでした。
さすがに、ここインドで、ビールの立ち飲みは、はばかれます。
いわゆる、ふつうの食事がしたくて、国際チェーンをさがすと、ありましたKFC。
4時間以上歩き回って、さすがに疲れました。それに、汗びっしょり。
朝10時のとき22度なので、今は25、6度かな。
体感温度は、完全に30度以上あるね、なんでだろ?
でも、冷房はやっぱり体力の源泉。
少しくつろぐと、またむくむくと元気が出てきます。
インド博物館でも行ってみますか。