さて、気持ちのいい早朝の散歩から帰りました。
今日の予定は、カルタゴの遺跡を見学すること。
カルタゴと言えば、世界史を勉強している方なら頭に刷り込まれているはず。ローマ帝国を相手に大戦争を繰り広げたポエニ戦争。あのカルタゴです。
この地中海に浮かぶシチリア島をめぐっての大戦争は、紀元前264年から146年に3度にわたって展開され、結果的にカルタゴは敗れ、町は廃墟と化しました。
その後、復興を遂げたり、今度はアラブ人に滅ぼされたり、紆余曲折しながら現代に至ったカルタゴ。
今は、静かな高級住宅街となり、地中海を臨む丘の上などに、遺跡が点在する世界遺産になっています。
丘を下りシディ・ブ・サイドの鉄道駅へ
その、カルタゴは、ここシディ・ブ・サイドから、電車で10分ほどの距離。昨日のパイの残りを朝食にした私は、カメラバッグだけもって、ホテルを出ました。
もう、すっかり太陽が昇り、青と白がさらに映えてますね。
観光客が来る前に、店じたくに大忙しな主人たち。
可愛いネコ。
カルタゴの町を臨みます。
いったい、なんて書いてあるんだ?
1月14日広場を右折して、鉄道駅へ。
鉄道駅はバスストップよりわかりやすい。だって、レールが敷いてあるから。
チュニス郊外列車TGM シディ・ブ・サイド駅の風景
チケット売り場ですね。ところが、こちら側は閉まっていて、踏切を渡った反対側の詰め所にスタッフがいました。
「カルタージュ・ハンニバル駅」と言って、1ディナールコインを渡すと、チケットと小銭が帰ってきました。
推測するに、1ディナールの半分以下。たぶん20円しないんじゃないかな。
駅のホームは、日本と同じように高くなっています。しかし、線路は草ぼうぼう。
駅に掲げてあった時刻表。
明日の朝は未明から行動し、スースに行くことにしているので、電車の時間をチェック。
けっこう早朝から運転しているようなので、一安心です。
チケット売り場のお兄さんが、「カルタゴ方面はこっち側だよ。」と教えてくれて、ホームを移ります。
草ぼうぼうはいいけど、ゴミもすごいじゃん。
でも、こののどかな雰囲気いいよね。日本のローカル線に通じるものがあります。
乗る人いないのかな、と思っていたら、少しづつ乗客が集まってきました。
観光地なので、でかいカメラを首から提げていても、なんとも思われないのがいいです。
チーン、と音がして、電車が登場。
どことなく可愛らしい電車。
TGM1等車でカルタゴへ
さて、到着した電車に乗り込もうとしたら、チュニジア人のお兄さんが、「こっちの車両に乗れ。」と誘導してくれました。
??? どういうこと?
こちら側の車両には、誰も乗っていません。
いや、おじさんが1人乗っていた。
あとで調べたら、この郊外電車TGMには、いちおう1等と2等に分かれていて、さっきのお兄さんは、外国人の私に、ぜひ1等で、とサービスしてくれたらしい。
でも、私が持っているチケットをよく見ると「2等」。
不正乗車って言われない? ちょっと、ビクビクでした(笑)
電車は、カルタゴに向かって走ります。
降りようと思っている「カルタージュ・ハンニバル」駅までは、シディ・ブ・サイドから3つ目の駅のはず。
そう思って、3つ目の駅で下車。なるほど、1等か2等かは、車両に書いてあるんだね。料金に大した差はないけど。
しかし、この電車、ドアは開けっぱなしで走り出すし、なかなか味がありました。
発車していく電車を見送ります。
ここで、ちょっと違和感。
「カルタージュ・ハンニバル」駅って、カルタゴの中心の駅でしょ。こんなに、ひなびていていいのかな。
mapsmeを立ち上げると、どうもここは、「カルタージュ・ハンニバル」の次の「カルタージュ・デルメッシュ(DERMECH)」駅らしい。
駅名標もそうなってる。
カルタージュ・ハンニバル駅は、通過してしまったらしい。
TGM「カルタージュ・デルメッシュ」駅からビュルサの丘へ
でも、mapsmeによると、この両者の駅どちらからでも、距離は同じくらい。
GPSを頼りに歩き出します。
たしかに、高級住宅街という雰囲気。
少なくともアフリカ大陸を歩いている気分ではないな。
トヨタやBMWなどの高級車も、無造作に止められています。
今向かっているビュルサの丘が、古代カルタゴの中心で、観光をはじめるにしても、そこから歩きはじめたほうが効率がよさそうに「地球の歩き方」には書かれています。
なので、丘と思しき方角へ、ひたすら登って行きます。
これは、セントルイス大聖堂ですね。
道は間違えてないらしい。ていうか、mapsmeを持っていれば、間違えようがない。
セントルイス大聖堂の全貌。
広場にあったお土産屋さん。
さて、現在10時です。
ここから、すごく広いカルタゴの遺跡をめぐる予定。どのくらい時間かかるかな。