ザーッというプールサイドのタイルをたたく雨の音で目が覚めた。
一瞬、自宅ベッドで目を覚ましたような感覚。
自宅と感じたのは、今回の旅で雨が初めてだからだろう。
ドアを開けると、雨が爽やかな涼気を運んできてくれて、言葉にできない心地よさ。

スコールで迎えたストーンタウンの朝

その心地よさのまま、最上階のテラスに上がります。
スパイスパレスホテルの朝食は7時から。

そして、宿泊者の朝食は無料です。

最上階といっても4階。だから、ストーンタウンを見下ろす感じではない。

だけど、だからこそ、旧市街の住民になったような一体感がある。
そして、スコールの雨音が気持ちのいいBGM。

オーダーしたオムレツがきました。

朝食は、コンチネンタルブレックファストで十分。

パンにマーガリンをたっぷりつけて、何枚もおかわりする幸せ。
人間なんて、少しの欲を満たせるだけで、とても幸せな気分になれる都合のいい生き物だと思う。

オムレツをカラスが狙ってて、なかなかコーヒーのおかわりに行けなかった(笑)
なので、プールサイドに降りてきて、コーヒーのおかわり。
さいわい雨は止んだみたいです。

さて、都合よく雨が止んだところで、本日午前中はツアーに参加するつもりです。
「プリズンアイランドツアー」。インド洋をシュノーケリングで楽しもうという魂胆。

1人55ドルで、ツアーガイドにシュノーケリング一式レンタルも含まれます。
これが4人だと、35ドルになるのか。
一人とは、なにかにつけて割高です(^ ^)
さて、フロントで参加をオーダーしたところで、ツアースタートの10時まで、雨上がりのストーンタウンの散歩。

歩き出して・・・おや・・・

スーベニアが仕舞われてるし、ザンジバルドアも閉まってる。
昨日と景色が変わっていて、まるで別の街のよう。

行きたいところに行けないのも旅のうち。
まだ朝早く、ネコも眠そうでした。

プリズンアイランドはかつての刑務所だった

さて、水着に着替えて、ハーバーに向かいます。

ちなみに、プリズンアイランドというのは、ストーンタウンから5kmほど沖合にあるインド洋に浮かぶ島。
この時点で、私は「プリズンアイランド」をシュノーケリングスポットとしかとらえておらず。

なので、島に着いた際、高波で遊泳禁止が発令されたと知らされた時は、がっくり。
ほかのツアー客も、いちようにがっくり。

うーん・・・こんな透明で綺麗な海なのに残念だ・・・

でも、島には観光スポットもあるみたいなので、上陸して島の散策と行きましょう。

私と同じ気持ちの同志たち。

そして、このあたりからガイドの説明が始まる。
要約すると、
- 申し訳ないが、本日は高波のため遊泳は禁止。でも、ひざの高さくらいまでなら入れる
- 島の動植物やサンゴ、シェルなどは持ち帰ることはできませんよ
- カメにエサをあげたり、甲羅に乗ったりしないでくださいね
つまり、プリズンアイランドは、シュノーケリングスポットであるとともに、島全体が貴重な自然保護区になっていて、特にゾウガメの繁殖保護地区であるとのこと。

そんなことすら知らなかったのは、ツアー客の中で私くらい。
さっき払ったチケット代には、島に入るための入島税およびゾウガメ保護基金への寄付が含まれるようで、その支払い証明となる青い輪っかが手首にまかれました。

そんな、自然の宝庫だったんですね。

では、いろいろと、説明を聞きましょう。

驚いたのは、かつてこの島は刑務所だったということ。

19世紀半ば、ザンジバルには世界最大級の公開奴隷市場が存在していた。
そのため、この島は、反抗的な奴隷や脱走を企てた人々を一時的に監禁・隔離し、海外へ船積みする前の収容所として使われていた。
そんな話をガイドさんがしてくれます。
ネイティブな英語でないので、私にもわかりやすくて助かります^ ^

その後、1890年にザンジバルがイギリスの保護領になると、ここに刑務所複合施設を建設。
これが「プリズンアイランド」と呼ばれるルーツだそうです。
でも、この建物が刑務所として囚人を収容したことは一度もないらしい。
それで、「プリズン(監獄)アイランド」か・・・
私は、南アフリカ渡航の際、同じように離小島の刑務所を訪れたロベン島を思い出しました。

それもそうだけど、このサンゴとマングローブがミックスした外壁がすごい。
これひょっとして、長い歳月において、勝手にこうなったのかな。

建物の中は、ミュージアム兼スーベニアショップになってました。

プリズンアイランドの全景。正式にはチャングー・アイランドと呼ぶみたいです。

プリズンアイランドの過去が綴ってありました。



カメさんのぬいぐるみ。
娘が小さかった頃に、これそっくりのぬいぐるみを買ってやったのを思い出しました。

ミュージアムの中庭。

親切なツアー客の一人が撮ってくれました。

200歳のゾウガメに驚き!

ミュージアムのかたわらで、海を眺めていたら、次のスポットへ行くよ、と声がかかりました。

ツアー客について行きます。
よくみれば、水着の人も多い、当たり前か(笑)

鳥かごもなにもないところにクジャクがいました。

インドクジャクといって、かつての上流階級や外国からの贈答品で、そのまま野生化したという説明です。
羽を広げてくれなかったのが残念。

ここからは、ゾウガメの生息区域。

背中の甲羅の数字は何? と聞くと、年齢とのこと。

そうなると、もっとも年のいった高齢カメを探したくなる。

これは、なんと200歳!

200歳ということは1826年生まれ!!
ペリーが日本に来る前からこのカメは生きていた!?
もともとカメは長生きなんだろうか?
ガイドさんに尋ねたら「あくせくしないでのんびり生きているからよ」と、冗談ともつかぬ回答が返ってきた。

それを、あとで生成AIに聞いてみたら、科学的にも大真面目で、ほぼ正解と言える真理を突いているとのこと。

カメは代謝が極端に遅く、心拍数も人間よりずっと少ないみたい。
エネルギーをほとんど消費しないため、細胞の老化や傷みが非常に遅い。
まさに「あくせくしない生活」が長寿の最大の秘訣だそうです。

すると、弾丸旅で、仕事と旅で飛び回ってる私は早死にするかな(^ ^)
カメの生き方を真似したくなりました。
そう思ったツアー客も、なかにはいることでしょう。

プリズンアイランドツアーのイベントはこれで終わり。

インド洋に足を浸からせて、沖合を眺めます。

たしかにすごい高波。
でも、生暖かいインド洋に身体半分あずけることができた。

足首に小魚がよってくる、熱帯の海。いい思い出になりました。

次のツアーが到着したみたいですね。

われわれのツアーは、そろそろストーンタウンへの帰還時刻。

リゾート気分になったの久しぶりだな。
帰りの船で、ふとそんな思いが頭をよぎります。

本土に帰ってきました。

ザンジバルも、タンザニア本土からすると離島だけど、プリズンアイランドからすると、ザンジバルはメインランド。

なんだか、お腹すいた。
ホテルに戻る前に、ランチにしましょう。

水着のままだけど、ひざから下しか出てないし、大丈夫でしょう。
では、ビリヤニを。

でてきたビリヤニのストーンタウンバージョン。

相変わらず美味しいタンザニアの米にくわえて、スパイスのたっぷりきいたチキン。
この組み合わせは、しばらくクセになりそうかな。

楽しみにしていたシュノーケリングはできなかったけど、200歳のゾウガメに出会い、インド洋の海にも触れることができた。
東アフリカをあくせく旅してきた私が、久しぶりに肩の力を抜いた半日でした。