神々の島隠岐にふさわしく、隠岐の島には150以上の神社が島を守っています。
隠岐の島は、古事記に登場する「国生み」により、イザナキとイザナミによって、淡路島、四国に次いで3番目に作られた島。
古事記には「隠伎之三子島(オキノミツゴノシマ)」と記されていますが、これはいま私がいる隠岐諸島最大の島「島後」を親とし、「島前」の中ノ島、西ノ島、知夫里島の三島を子供にたとえた意味だそうです。
島めぐりの楽しみの一つが神社めぐり。
潮風にふかれながら、島を護ってきた凛凛しさには襟を正す思い。
これから「島後」にある3つの神社を訪れようと思います。
隠岐四大社のひとつ「伊勢命神社」
島後の最北端白島海岸から神社巡りをはじめたので、西郷の町から遠いところから。
まずは「伊勢命(いせみこと)神社」。
レンタカーを走らせていると、前触れなく、登場するので面くらいます。
見た目は、「隠岐四大社のひとつ」と言われても、イメージがわきません。
でも、こじんまりとした参道のたたずまいといい、木々の隙間からのぞく空といい、島を守ってきた風格を感じます。
再建は1841年ですが、ルーツは927年にまでさかのぼり、その延喜式神名帳に「隠岐四大社のひとつ」と記されているそうです。
毎年7月には、鎧かぶとで武装した武者が、弓矢をもって先導する祭りが開催されます。
この土地は、久見集落。西日本最大の黒曜石産地だそうで、祭りに合わせて開催される「久見神楽」は、夜を徹しての催しとのこと。
崖にへばりつくほこら。
隠岐の奉納相撲「水若酢神社」
続いて、「水若酢(みずわかす)神社」。
島後を南北につらぬく国道485号線を走っていると、看板が出ているのですぐわかります。
こちらも、格式高い神社。
さきほどの「伊勢命神社」と同じく、延喜式神名帳(927年)に載っている「名神大」の格が与えられた「島後」の二社のひとつです。
私は相撲にはうといんですが、隠岐奉納相撲の代表格の神社らしく、映画のロケ地にもなったようですね。
重要文化財の本殿。注連縄といい、屋根の形といい、カッコいいです。
境内にそびえたつ、立派な松並木。
こんなのもありました。
隠岐の総社「玉若酢命神社」
島後を一通りドライブして、西郷の町が近づいたところで、少々内陸にハンドルを切ると現れるのが「玉若酢命(たまわかすみこと)神社」。
主祭神の「玉若酢命」は、隠岐を開拓した祖神。
「わかす」には、そういった意味がある説があるそう。
夕暮れの神社の雰囲気はいいですね。
藁ぶき屋根の隋神門。
重要文化財です。
門をくぐると、立派な本殿が出迎えてくれます。
隠岐造りといわれる建築形式に、重々しく威光を放つ注連縄。
出雲大社と同じ向きですね。
造営が1793年で、隠岐の中では最古の神社です。
本殿の立派さもさることながら、驚かされるのが巨大な杉。
樹齢約2000年とされる八百杉。高さ38mで天然記念物に指定されています。
あまりに巨大なので、木を木で支えてました(^^)
一気に回ってしまった島後の3神社。明日からは、島前の由緒正しい神社をめぐります。