14世紀ごろからカトマンズ盆地で栄えたマッラ王朝。
15から17世紀ごろには、マッラ王朝はカトマンズ、パタン、バクタプルが併存する三王国時代を迎え、そのころ首都として君臨したのがパタン。
歴史をひもとけば、言わずと知れた仏教の創始者「ガウタマ=シッダールタ」すなわちブッダ(お釈迦様)が、現在のネパール南部ルンビニにて誕生。
紀元前3世紀、インド北部を統一したマウリヤ朝第3代のアショーカ王は仏教を保護し、いまのパタンにもストゥーパを建てたということで、パタンは紀元前からの古都と言える。
そんなカトマンズ盆地でもっとも歴史あるパタンは、世界遺産として登録されたカトマンズ盆地の構成資産の一つとなっています。
パタン旧市街を「おすすめ散策ルート」に沿って歩いてみる
さて、タメル地区から歩いてきて、カフェで小休憩。
時計を見れば午前11時。
帰国便のフライトは23時だから、逆算していくと、この街を18時くらいに出てホテルに戻ればちょうどいい。
すなわち、あと7時間くらいパタンの街を歩くことができる。
軽くそんな計算をしてから、石畳の道を歩き出しました。
いきなり前方に現れるのが、ガネーシャと呼ばれるヒンズー教寺院。
ここから、寺院とストゥーパが連続して出現するみたい。
どこをどう歩けばいいのか指標のようなものもないので、ちょうど私が持っていた「地球の歩き方」の2016年版におすすめ散策ルートが掲載されていたので、そのとおりに歩くことにした。
よさそうな路地や寺院があれば、その都度寄り道すればいいでしょう。
というわけで、ガネーシャ寺院の角を右に折れます。
すごいね、レンガのアパートのような集合住宅の中庭に寺院があるという感じ。
ベランダの造りも独特だ。
ほどなくして目の前に現れるのが「ピムバハ池」。
この池の周囲がパタンの住民の憩いの場なのかな。
なるほど・・・みんな、思い思いに休んでいます。
今日は1月2日。まだ会社や学校が休みの人も多いんでしょう。
ノースモーキングの注意書きサインの下に集まってるのは、学生さんかな。
ネパールのお正月は、気温がぽかぽかでちょうどいい。
池を見下ろすように建ってるのが池と同じ名前のピムバハ寺院。
さっきのガネーシャ寺院はヒンズー教だったけど、こちらは目でわかるように仏教寺院。
建立から600年以上の歴史を持つそう。
さて、散策の続き。
こんな路地にも、
いきなりストゥーパが現れて驚きます。
ヒンズー教徒と仏教徒は対立しないのかな。
あんまり、そういうニュースは聞かないし、歴史的にもあまり目にしないよね。
まさか「地球の歩き方」のおすすめ散策コースに、こんなトンネルが含まれてるとは思わなかった。
ネパールというよりは、どこか中東みたいな感じがする狭い路地。
こちらも。でも、ネパールの国旗が、燦然と光ってます。
狭い路地を縫って歩いて、突然出たのがナガバハという中庭。
ナガバハとは蛇という意味らしいけど、並んでる建物が西部劇のようでカッコよすぎる。
レンガを積み上げただけみたいな、素朴な感じも素晴らしい。
さて、さらに路地の奥に。
またこつぜんと現れた五重塔。
五重塔を日本以外で見るの初めてかな・・・
いや、まてよ、ネパールの方が先輩だよね、日本が仏教を真似したんだから(^ ^)
ちなみにこれは、クンベシュワール寺院。
当然、仏教寺院かと思ってたら、なんとヒンズー教寺院。
マジか・・・ヒンズー教にも五重塔ってあったんだ。
建立は1392年。なら古さでは日本の法隆寺、勝ってるじゃないかw
このあたりから、ますます路地が中東やヨーロッパっぽくなる。
途中、わざと狭くして、クルマが入って来れなくしているのもいいし、
電線をとっぱらったら、ストックホルムのガムラスタンあたりの風景に似てる気も。
でも、ネパールでこんな風景に出会えるなんてね。旅とは奥が深い。
仏教とヒンズー教が同居するゴールデンテンプル
入り口が狭すぎて、なかなかたどり着けなかった、というより目の前を何回も通り過ぎてしまったゴールデンテンプル。
パタンの中でも名所の一つですが、外国人二重価格。
でも50ルピー程度の差ならいいですよ。
ゴールデンテンプルの名の通り、中は黄金だらけ。
これはすごい。
さて、この寺院は仏教寺院だけれども、ヒンズー教の要素も含まれているのだとか。
たしかに、あの腕がニョキニョキはえてるのはヒンズー教っぽい。
こちらはお釈迦様だから仏教・・・と、なんと象に乗ってる。
象に乗ったお釈迦様ははじめてだ。
しろうとの私には区別がつかないけど、細かく刻まれたモチーフを眺めてるだけで楽しい寺院。
おお・・マニ車まで黄金だった。
あのベルトみたいなのが垂れ下がってるのがヒンズー教なのかな。
よく勉強しないと。
入り口の狭いゴールデンテンプルでした。
パタン街歩きは、まだまだ続きます。