真冬の炳霊寺石窟  東西交流を偲ぶ仏像群【蘭州旅行記 #7】

黄河の岸に上陸しました。

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炳霊寺の河岸に上陸

ここが、シルクロードの旧道であったのかと思うと、胸がときめきます。

おや、向こうから来る女性2人組。
観光客かな、と思ったら違う。そもそも、ここへは船を使わないと来れない。

ガイドさんいわく、今ここにいる観光客は、私一人だろうとのこと。

世界遺産を独り占め(^^)v   悪い気はしません。

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仏像群は、まだだいぶ先とのことですが、切り立った奇勝を眺めているだけでも、寒さを忘れて感動ものです。

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これが、悠久の歳月を流れる黄河なんですね。

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氷点下なのに、川面が氷結しないのが不思議だ。

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ガイドさんはトイレに。
厠も時の流れを感じます。

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貸し切り状態の冬の炳霊寺

あれが、炳霊寺の山門ですね。
どこか、ひっそりとした雰囲気が、神秘的です。

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チケット売り場。

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1人50元(850円)の入場料。
そして、169窟とか特別なものを観ようとすると、追加で300元(5,100円)。

チャーター代といい、ものすごい出費ですが、私は、はるばる日本から、弾丸でこれを観に来たんです。

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チケットを売る女性。
寒さに震えながら、仕事をしていました。

ホテルのロビーもそうですが、中国は室内を暖める習慣がないのかな。
ガイドさんに聞くと、笑ってました。

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これは、炳霊寺の一般チケット。

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チケット裏面の地図。
川岸沿いに、ぐるっと1周してくるんですね。

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そして、これが169窟の特別チケット。プラチナチケットといってもよいのかな?

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その裏面には、日本語でも説明書きがありました。

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さて、169窟の登場は、まだ先ですが、中に入ります。
ここでも、女性の係員が、雪だるまのような格好をしながら応対。

なんか、私一人の観光のために、申し訳ない。

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あの岩、こちらから見るとお坊さん。
角度を変えると、ラクダの形になるそう。

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たしかに、お坊さんの姿。

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炳霊寺の文字が読み取れます。

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高いところにあるのは、チベット寺院。
チベットを西といってよいのかわかりませんが、過去1000年以上に渡って、東西文化の交流が合った証です。

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よく考えてみれば、川があるから、人は進めるのだし、方角もわかる。
シルクロードが、ここを通っていたというのもわかる気がします。

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あの岩、たしかにラクダのような形になってきました。

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1500年以上に渡って築き上げられてきた石窟群

さあ、いよいよ石窟群の登場です。

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石窟は全部で183。
このように、1つ1つ説明書きがされています。

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最初のうちは、石窟もまばら。ガイドさんについて行きます。
ここは、お茶でも飲む休憩場所かな。
この季節は、寒くて、それどころではありませんが。

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お坊さんが修行していたといわれる洞窟のあとが、あちらこちらに。

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それにしても、スケールの大きな自然です。

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この辺から、本格的に現れるのかな。

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これが3窟。

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一つ一つ、ガイドさんが丁寧に教えてくれますが、全部覚えていないのが悔しい。

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ここからシルクロードへ向うには、険しい急峻な道となる。
安全を祈願する意味もあってのことなんでしょう。

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初唐とあるのは、唐代の初めのころという意味とのこと。
つまり炳霊寺は、4世紀の西秦時代から、北魏、隋、唐、明、清の時代にかけて、1500年以上に渡って築き上げられてきた。

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最盛期は北魏から唐の時代だったとのことで、明の時代に大きく修復されたものも多いらしい。

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洞窟の中で、ひっそりとたたずむ石窟も。

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顔料もそのまま残されています。
これだけの規模の石窟が1950年代まで発見されなかったというのが不思議。

清の時代には、わりと放置されてしまったというのも、影響してそう。

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各石窟には、風雨による風化を防ぐために、木製の扉が備え付けられています。

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仏壇に見えなくもない。

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この第8窟は、少し変わっていて、石窟ではなく粘土で造られている。
隋の時代のもの。

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頭部は壊れてしまっているが、それを壁画がカバーしている。

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ほんとに天井まで、素晴らしい壁画だ。

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このあたりの石窟は、岩をくりぬいてかたどった石窟。

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シルクロード最盛期の唐代のものが多いです。

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この15窟は、なんだろう?なにか持ってる?

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石窟の反対側は、枯れ川。
夏の雨季の間は流れることもあるそうだが、それでも水量は少ないとのこと。

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小さいものから、子供くらいの大きさのものまで、ほんとにすごい数。
この17窟なんて、放置していて大丈夫なんだろうか?

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仏壇のオンパレードです。
こういう遺跡に囲まれた場所を、のんびり歩くって、私にとって、最高の贅沢です(^^)v

ただし、寒いですが・・・

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さっきの15窟と同じように、何か持っています。
ガイドさんから説明を受けたはずなんだけど、不覚にも忘れてしまった・・

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でも、この身体をくねらせているポーズは、まさに唐代の菩薩。
女性の曲線美を表す、官能的な菩薩像です。

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この64から68窟にかけても、菩薩立像。唐代の代表的作品とのこと。

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70窟の十一面観音像。
唐代のものらしいですが、明の時代に修繕されたらしい。

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お、遠くに、大磨崖仏が見えました。

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82窟。北周時代の結跏趺坐仏です。

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この125窟は、北魏の時代のもの。
2人で、楽しそうに語り合っているような雰囲気。

この若干、面長な仏像は、北魏時代の一般的なスタイルとのこと。

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よく風化しなかったな、と思います。ふきっさらしの場所ですから。

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これまた、深い時を感じさせる129窟。

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仏塔が並びます。

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このへんは、エジプトを旅したときにみた無数の壁画を思い出すなあ。

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ああ、そして、ついに出ました。
171窟の大磨崖仏。

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特別鑑賞としてチケットを買った169窟は、まさにこの上にあります。

そして、どこからともなく、係員が鍵を持って現れ、チケットを見せろと手を差し出します。

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さっき、300元だして購入した大事なチケット。この半分を切り取りました。

この係員も、一緒に上に上がって、監視するみたいです。

とにかく、この169窟は特別中の特別のようです。
ガイドさんいわく、料金も高いので、あまり行く人もいないらしい・・・