朝5時。
トラムが走り去る金属音が、窓を通して伝わってきます。
カーテンを開けると外はまだ真っ暗。
起こされた、というより自分で起きました。
7:05の列車に乗って、ルーマニアとの国境の街ルセまでたどり着くのが、本日の第一ミッション。
ホテルの部屋にあったコーヒーで寝ぼけ眼を覚まします。
けっこう頻繁に窓の下を走っていくトラム。
しかも、けっこう乗ってる。
ソフィアの人たちは早起きなのか・・
さて、あらためて、昨日のうちに買っておいたチケットを眺めます。
キリル文字なので、なにがなんだかさっぱりわからない。
でも、ソフィアを7:05に出て、ルセに13:20に着くのは間違いなさそう。
ゴルナ・オリャホヴィツァ(翻訳アプリで訳した)という駅の27分の空白はなんだろう?
ブルガリアからルーマニアにかけてのスケジュール
コーヒーを飲みながら、今日から明日にかけてのスケジュールをおさらい。
日付 |
午前 |
午後 |
宿泊地 |
---|---|---|---|
2/23(木) |
ソフィア7:05 ⇒ ルセ13:20(鉄道) |
ルセ観光 |
ルセ |
2/24(金) |
ルセ 午前3時頃 ⇒ ブカレスト 午前6時頃(バス) ブカレスト ⇒ ブラショフ(鉄道) ブラン城 観光 |
ブラショフ観光 |
ブラショフ |
今回の旅のもっともきわどい箇所。
いや、全然きわどくないんだけど、一歩間違えると、スケジュールが破綻する国境越えです。
要するに、国境の街ルセまでの足は列車で確保済みなんだけど、ルセから国境を越えるあたりが、どのようなタイムスケジュールになっているのか、日本では詳しくはわかりませんでした。
調べに調べたあげく、ルセを午前3時ごろの未明に出発するブカレスト行きのバスがあり、これをキャッチできるかどうかがポイントということがわかりました。
つまり
- ルセ ⇒ ブカレストのバスを確保できるか?
- そんな朝早くに起きられるかw
- 治安の悪いブカレスト。未明に着いてバスターミナルから駅まで行けるか?
このへんが、明日にかけての懸念材料です。
ブカレストに着いてしまえば、そこからブラショフへの列車は、何本も出ているようです。
とはいうものの、本日の行程は、列車に乗ってルセに行くだけ。
ブルガリアの大地を、列車の窓から楽しむ、優雅な旅になりそうです。
ソフィア中央駅でのひととき
この時期、夜明けが7時のソフィア。6時20分では当然真っ暗です。
ホテルをチェックアウトして、おそるおそる駅へ向かうと、運よくバスが停車。
下車客と一緒に地下道を歩きます。
このあたりは治安が悪いらしいので、やっぱり怖い・・
そして、駅の表示を見て、安心します。
時刻は6:26。
一国の首都の中央駅としては、少々ガランとしてます。
まずは列車の確認。たしかにルセ行き7:05ありました。
しかし、プラットフォーム「6₃」って、なんだ? 化学式じゃあるまいし(^^)
それはおいといて、昼まで乗りっぱなしですからね。腹ごしらえしておきましょう。
パン2つで5.6レヴァ(414円)。消費税が入っているとはいえ、少々高いか。
でも美味しいシャウエッセンドッグ。
こちらのチーズサンドイッチもボリュームたっぷりでした。
ふと、コンコースの反対側をみると、向こう側にもベーカリーが。
ソフィア中央駅は、早朝から食にはぐれることはなさそうです。
コーヒーの自販機。0.6レヴァだから44円。これは安い!
さて、発車20分前。早めにホームに行ってたいな・・
6₃というプラットフォームに迷う・・
はじめてロシアに行ったとき、RはPだ、と覚えたけど、今になって軽く役にたってる。
列車番号もチケットと同じ2601だから大丈夫だ。
しかし、6₃の意味がわからない。
構内図をみても、そんなプラットフォームはない。
これは、コンコースにもっとも近い1番線。
とりあえず、6番線に行ってみようか。
6番線もふたつある?
stub trackって、「行き止まり」という意味かな?
とにかく行ってみよう。
いちおう6番線のホームに出たつもり。
おお・・カッコいいな、欧州の客車。
ホームを探すより、列車の行先を確認しちゃったほうが簡単だ。そんな気がする。
すげえな・・落書きが窓枠にかかってるw
あのへんで人だかりがしてる。聞いちゃったほうが早いでしょう。
なんだかんだ言って、もう発車まで7分じゃん。
と思ったら、なんと、列車が切り離されている・・
ちょっと混乱しかけましたが・・
あ、でも「ルセ」の文字を見つけた・・よかった。
間違いないでしょう。これがルセ行きです。
念のため、通りかかった車掌っぽい人にたずねると「これだ!」という指図。
しかし、YESで首を振る習慣にはなじめない。一瞬、違うのかと思ったw
ルセ行き列車 車内の様子
発車直前まで右往左往していたので、あいてるコンパートメントはなし。
私は、若い男女二人組の部屋にいれてもらいました。
ひとめで欧州の客車だな、とわかる車両。
シベリア鉄道を思い出します。
ところで、ほかにも部屋があるのに、なぜ男女二人組の部屋を選ぶという無粋なことをしたのかというと、誘われたから。
それに、この男女、なぜか離れて座ってる。恋人同士じゃないのかな。
ふつうに会話をしてるのに・・
同室者の関係がよくわからないまま、室内を観察。
ベッドはないものの、上段には荷物置き場が。
ACアダプターもありました。
それにしても、窓が汚いなぁ・・・ウエットティッシュで、なんとか汚れを落とそうとする私をみた男女が微笑みます。
まもなく発車時刻。ブルガリア鉄道の旅がはじまります。