オールドダッカで最も涼しい場所 ブリゴンガ川の眺め【バングラデシュ旅行記 #8】

オールドダッカは歩くのが楽しい。

カオス感を感じると言う意味で、こんなに歩くのが楽しい街は久しぶり。

しかし、街を歩いていて困るのが暑さ。

9月のダッカは気温33度くらいと、けっして高くないんだけど、とにかく湿気がすごい。

スタバみたいなグローバルチェーンでもあれば、ちょこっと冷房で涼もう、となるんだけど、そんなものオールドダッカにはない。

なので、オールドダッカで最も涼しい場所であろうと見当をつけて目指してるのが、ブリゴンガ川にかかる橋の上

ここが涼しくなかったら、オールドダッカで涼むには、リキシャのベルを風鈴の音にたとえて暗示をかけるしかない^ ^

「バブバザール橋」から眺めるブリゴンガ川の眺め

では、あの階段を上がって、橋の上へ。

歩いて登ってる人が多くて意外。

登り終わると、そこはR820という、南方からダッカへバスなどでアクセスする際は主要な幹線となるメインロード。

けっこうな高さもあり、登り終わって一息つきます。

そして橋上へ足を踏み入れると、

ブリゴンガ川の川面が姿を現しました。

大きな船も動いてます。

そして涼しい!  これが一番嬉しいw

川風が汗を乾かしてくれる涼しさ・・・快感だ(^ ^)

身体の火照りが冷めてくると、グッとくるものがある景色。

大陸の川ですからね。

だから河と書かなくてはいけないのかな。

この下流で、あのガンジス河と合流するんです。

そして、メグナ川と名前をかえ、約200km下流でベンガル湾に注ぎこむ水。

ゆったりと流れる河に浮かぶ無数の小舟。

両岸の景色は違うけど、やっぱりバラナシを思い出す。

いまは静かに流れてるけど、バングラデシュはときおり洪水に襲われたりする。

この川も、氾濫することがあるんだろうか。

眺めてる限り、そんなことは微塵も感じさせない、ゆったりとした流れ。

ただ、このゆったりとした流れがいいのか悪いのか・・・

この川には、生活排水が流れ込み続け、化学的には相当汚染されているらしい。

魚はほとんど棲まず、「死んだ川」と表現されることもあるという。

ブリゴンガ川に架かる橋は「バブバザール橋」。

オールドダッカから対岸に渡るには、この橋しかない。

だから当然、大渋滞が予想されるんだけど、リキシャもいっぱいいるし、ダッカの人たちが、皆ここに集中したら、ほんとにとんでもないことになるでしょう。

そう考えると、あの渡し舟の見え方も変わってくる。

生活に必要な足なんですね。

バラナシのガンガーに浮かぶ舟は、ほぼ観光用だった。

イスラムプール・ロードを歩いてみる

さて、橋の上の川風で、身体を涼めたので、ブリゴンガ川のほとりに出てみようと思います。

あらためて、橋に登る石段の上で足を止めると、風情があるな。

そして、ブリゴンガ川に並行したイスラムプール・ロードを西に歩きます。

このまま西に歩いて、どこかで右に折れれば、ブリゴンガ川最大の船着場「ショドルガット」にでるはず。

かつて、インドを席巻したムガール帝国。

そのムガール帝国が、東ベンガルの首都としたのがダッカ。

それを彷彿とさせるような建物が並びます。

夕暮れ時になって、リキシャの数も増える。

夕餉時に街が賑わうのは、万国共通ですね。人間の習性ですから。

そして、川のそば、つまり水運の要衝に街が栄えるのも、万国共通ですね。

衣料品の祭典「イスラムプール・マーケット」

ショドルガットに出る前に、賑やかな一角があったので、寄ってみました。

その名も「イスラムプール・クロージング・マーケット」。

バングラデシュ最大の衣料品マーケットだそうです。

それを知らずに、この路地に入りましたが、並んでいる生地の質と量に驚きました。

そして皆さん、日本人である私に営業攻勢をかけます。

Tシャツ1枚くらい買ってもよかったかな。

でも、それをやると、際限なくエスカレートしそうなので、やめておきました。

夕暮れのショドルガット

では、そろそろブリゴンガ川に夕陽が沈む時分なので、ショドルガットに顔を出しましょう。

9月17日の日曜日。

この季節、ダッカの日の入りは18時。

ちょうどいい時間にショドルガットに来た、という感じ。

ていうか、ちゃんと測ってるけどね^ ^

察するところ、ここショドルガットには、公式の船と、非公式の船があるみたい。

その非公式の船からは、すさまじい勧誘の声。

今日はホテルに帰るけど、明日にでも乗ってみようかな。

船着場にいると、声をかけられまくるので、通りへ避難。

それに、喉も渇いた。

一軒のお店に入りました。美味しそうなパンの耳。

私は筋金入りの庶民。パンの耳を美味しそうに思える自分が好きだ。

買ったのはコーラ。40タカ(52円)。

そして、岸壁のコンクリートに寄りかかります。

楽しいダッカの街歩きに乾杯。

なんてしてたら、ダッカの若者に声をかけられる。

SNSにアップしていいかと聞くと、首を振るので、一瞬ドキッとするけど、首振りはYESの合図。

それにしても、いい顔だ。

では、本当に日が沈みそうなので、夕陽の見えるスポットへ。

バナナの叩き売りでしょうか。

おお・・・まさにダッカの地平線に太陽が沈んでいきます。

夕暮れが美しいのも万国共通だけど、人々の生活風景が映り込むと格別だ。

ずっと眺めてても飽きない、素晴らしい風景。

遠くを見るような目で、ブリゴンガ川を眺めてたら、ふたたび若者に声をかけられました。

日本人は親切だ、と言ってくれる。社交辞令でも嬉しい言葉。

ダッカの若者の素敵な表情とともに、1日が終えられそうな定めに感謝。

ほんとにいい顔でした。

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