アメリカン航空の快適なフライト。
羽田から10時間かかるところ、9時間半でロサンゼルスに到着です。
なんと、遅れを取り返しました。
窓際だったら、ロサンゼルスの街の灯りが見えたかもしれないのに・・残念。
さて、これから、ロサンゼルス空港での乗り継ぎです。
フライトプランは次の通り。
航空会社 | 便名 | フライト | 乗継ぎ時間 |
---|---|---|---|
アメリカン 航空 |
AA0026 | 羽田1:00 ⇒ ロサンゼルス19:00 | 2時間35分 |
AA2471 | ロサンゼルス21:35 ⇒ マイアミ5:45 | 4時間25分 | |
AA0999 | マイアミ10:10 ⇒ ブエノスアイレス20:17 |
ロサンゼルスなんてカッコいい響きですが、2時間半後には、マイアミに向けて出発です。
入国審査に異常に時間がかかったロサンゼルス国際空港
機内で、税関申告書を書きました。が、結局提出せず。
マシンに向かって、質問を入力するチェック方法でした。
だったら、機内で、なんで配ったんだろ??
生まれてはじめてのアメリカ、と感慨にふける間もなく、税関の申告をマシンで行いました。
いくつかの質問をタッチパネルで入力し、指紋を採取され、顔写真も撮られます。
そして、でてきたドキュメントには、なんと大きく×の記号が!
(写真は、帰りのダラス空港のもの。×印もイメージです(笑))
正直びびりますよ。自分のドキュメントにでっかく×なんてレッテルを貼られたら。
いったい、この×はどういう意味が、と尋ねる間もなく、「ESTA? こっちへ並べ!」という具合に、入国審査の手続きの列に並ばされます。
中国人旅行者などで長蛇の列です。
しかも、列はちっとも前に進みません。
マイアミ行きのフライトまで、あと1時間・・・
時間は容赦なく過ぎていきます。
私も、手をこまねいてみているだけでなく、列を誘導する係員に、何度となく乗り継ぎの便がある旨を訴えましたが、微笑んで「ノープロブレム」。
ほんとに、ノープロブレムなのだろうか・・・
やっと、入国審査が終わって、パスポートに押される必要もないアメリカ入国のスタンプが押された頃、マイアミ行きのフライト時刻になりました。
「ノープロブレム」ってのは、トランジットの客が乗り込むまでは待ってるってことなんだろうか、などと甘い期待もしながら、今度はゲートに行くために保安検査を受けます。
まったく、なんという効率の悪さ!
他国の保安検査など、まったく信じていないんだろうな。
そして、マイアミ行きのゲート49まで全力で走ります!
49ゲートのロビーには、フライトを待っている風のパッセンジャーが。
待っててくれてるのかな。
マイアミ行きに乗り遅れる・・・
ところが、そんなわけもなく、見事に乗り遅れました。
マイアミ行きのボードには、ステータスがナウ9:45PMって、そんなもん時計を見りゃわかります。
カウンターにいた係にチケットを見せると、「オオ、ミス・・」。
私の行動に、なにか落ち度があっただろうか・・・
乗り継ぎの失敗という言葉が脳内を超速でめぐりまわり、もう、その場でへたり込むほど落胆しました。
乗り継ぎ失敗なんて、人生で初めての体験。
情けないハナシですが、泣きたくなりました・・・
そんな私の姿を見て同情したのか、小太りの係員は、「あそこにあるブースに行ってみろ!」と指さします。
再発券してくれたチケット
そこは、フライト総合案内所ともいうべきところでした。
受付けのお姉さんにチケットを見せると、ここでも「オオ、ミス・・・」。
私はそこで、「very slow!」とか「long long time!」とか、いかに、入国手続きに時間を要したかをうったえると、「OK、OK!」と言って、端末をたたき、かわりのチケットを発券してくれました。
彼女いわく、「マイアミ行きの本日の便は満席なの。気の毒だけど、翌朝の便に振り替えておいたわ。」と、言っていたような気がします。
彼女は、私の理解を得ない英語力にスケジュール表まで打ち出してくれましたが、それによると、ここロサンゼルスで一夜を明かし、翌朝早くにマイアミへ。
そしてマイアミで乗り換えて、ブエノスアイレスに着くのは翌々日の朝。
つまり、約10時間遅れでブエノスアイレスへ着けるというものでした。
そして、これ以外に、ブエノス・アイレスに向かう方法はないと・・
呆然自失となりながらリスケジュール
呆然として、目の前の景色を眺めます。
頭の中を整理します。
時差があって、日付変更線も超えているので、現状認識から。
現在の時間は、10/27(木)の23時。金曜日に羽田を発ったのにわけがわかりませんが、とにかく今は木曜日の夜。
そして、かわりに発券してもらったチケットは、翌朝、つまり10/28(金)の早朝にここロサンゼルスを出発して、マイアミを経由し、マイアミからブエノスアイレスへの飛行機の中で一夜を明かして、ブエノスアイレスに到着するのは10/29(土)の朝。
つまり、ブエノスアイレスに金曜日の夜到着するところが、土曜日の朝になり、ホテルで宿泊するところが機内になっただけのこと、と考えることもできる。
そして、ブエノスアイレス到着が土曜日の朝ならば、ブエノスアイレスからリオガジェゴスへ向かうバスの出発は土曜日の夜なので、これにも間に合う。
そこまで理解したとき、旅程が大きく狂うことはないと認識し、私はパニック状態から解放され、やっと安堵することができました。
飛行機に乗り遅れたのは、人生初体験。動揺するのも無理もない。
それも、長年の夢であったアルゼンチンへの途上において、そんなことを経験するとは、本当に人生何が起こるかわからないものです。
それだけに、予定に大きな狂いがない、特に、パタゴニア縦断のバスには何とか乗れるとわかって、心底ほっとしました。
よかった、神は私を守ってくれている・・
気持ちが落ち着いてくると、急におなかがすいてきて、夜食にでっかいサンドイッチを買ってきました。
ロサンゼルスに着いてから、すでに6時間以上経過。もう、夜食と言っていいような深夜の時間帯です。
ロサンゼルス国際空港での一夜
代替の旅程が固まり、やっと、旅人の気分で、周りを眺めることができます。
トランジットだけとはいえ、はじめて訪れたアメリカ大陸、そしてロサンゼルス。
かわりに乗ることになったマイアミ行きのフライトは6:20。あと6時間後。
今夜は、このロサンゼルス空港で一夜を明かすことになりました。
それにしても、アメリカ人って、体が大きい。
とはいっても、深夜の1時になる頃には、この大空港も閑散としてきました。
まったく、走り回りましたから、汗だくだくです。シャワーでも浴びたいなと思いましたが、このゲートまで来てしまうと、ラウンジはありません。
外気温は18度とのことですが、空港内は、結構蒸します。
何もすることがないので、アルゼンチンに着いてからの予定を確かめはじめました。
考えてみれば、ここで一夜を明かすことになるんだったら、荷物は機内預けにしても結果は変わらない。
そうすれば、ワインオープナーだって没収されなかったのに・・・ 結果論ですが(笑)
今回の荷物が重いのは、セーターなど冬着が入っているから。そしてコートまでぶら下がっています。
今の私は半そで1枚ですが、南の果てウシュワイアなんて行ったら、おそらく震えるほどの寒さでしょう。
あの人たちも乗り継ぎに失敗した人でしょうか。
ほんとにやることがなくなって、朝まで寝ます。
なんか、このシーン、フィリピンから帰国した時の羽田でもあったなあ。
アメリカン航空のグランドスタッフに感謝!
昨夕からの出来事を回想します。
まず、入国審査の列に並んでいるときに、何度も「ノープロブレム!」と言われたけど、あれは、「大丈夫!乗れるよ。」という意味のノープロブレムではなかったんだろうなあ。
それに、チケットを再発券してくれたお姉さん。
今回の事象には、飛行機遅延はからんでない(羽田は遅発だったけど、ロサンゼルスには定刻に到着している)。
すると、今回の乗り継ぎミスは、おそらく私自身の責任ということになるのだろう。
にもかかわらず、無料でチケットを再発券してくれた業務フローは正規のものなんだろうか。
正規でないとしたら、いや正規であったとしても、カタコトの英語力しかない私のたわごとに真剣に向かい合ってくれて、ありがとうの言葉を掛けたいです。
そして、10/28の一泊を予定していたブエノスアイレスのホテルは、もうキャンセル不可の時期に入っていて、宿泊代8,000円がパー
旅をしてりゃ、こんなハプニングなんていくらでも起きます。
それで、慌てているということは、まだまだ私の旅経験値が少ないということなんだろうな・・
深夜のロサンゼルス空港で、長いすに横たわって、ウオークマンを聴いて過ごします。
自己責任って、いい響きだよなあ。これから、アメリカでのトランジットは気を付けないと。
ほんと、いい勉強になりました(笑)