【サンホセ⇒パナマシティ】17時間半のバス旅&未明の国境の風景

2024年8月5日月曜日 23:50。

コスタリカのサンホセバスターミナルを、TICAバスの国際線パナマシティ行きが発車しました。

サンホセからパナマシティの道のり

パナマシティまで約850kmの旅。

休まずにとばせば13時間ほどの行程ですが、途中国境越えがあるのと、休憩を1回含むのでパナマシティに着くのは17:15。

17時間半乗り続けるバス旅は久しぶり。

中央部の山岳地帯を避け、南部の海岸沿いを走るみたいです。

時刻表はこのとおり。

パソカノアスが国境の街。

時刻表によると、到着は午前6時。

外は見えないし、これからの行程に備えて、眠ってしまったほうがいいでしょう。

TICAバスの様子

バスは、3列独立ではないけど、ゆったりしたリクライニングシートで構成。

ぐっすり眠れそうです。

ただし、夜が明けてから、最前列の景色を楽しもうというもくろみで確保した1Aというシートはこの通り。

前が見えないタイプでしたw

モニタでは、TICAバスのお姉さんが安全確認のビデオ。

エンタメもあるみたいですが、生粋の旅人の私には興味なし。

アナウンスでは休憩は1度と聞こえました。

トイレを探したら後方にありました。安心です。

バスが発車してまもなく、ものすごいスコール。

深夜のスコールもスコールって呼ぶのかな。

今朝、ホテルのベッドで3時間ほどゴロゴロしたけど寝過ごしが怖くて眠ってない。

だから、メキシコシティ行きANA便の中で眠ってから、たぶん連続24時間くらい眠ってない。

いままでは気持ちが昂って、眠気すら感じなかったけど、バスという緊張が解ける空間に身を置いて急速に睡魔に襲われました(当たり前だ^ ^)

途中、どこかで1回停車した時に起きたのみ。

あとは何も覚えてない。かなり深い睡眠。

ところで、あのATMって、使うの怖そうw

そして、国境が近づいたアナウンスで目が覚めます。

国境の街パソカノアスの風景

国境での手続きのため、乗客はみんなバスを降ります。

いろいろと説明があったけど、スペイン語のため、まったく意味がわからず。

まあ、みんなについていけばいいでしょう。

ただいまの時刻は午前5時。

さて、どうやって、手続きが進むのかな・・・

いっこうに進まないので、あらためて、いろんなものを見直してみると、パスポートコントロールは6時から21時とかいてある。

え、ていうことは、あと1時間は、そもそもスタッフが出勤してこないってことじゃん?

それに気づいたほかの乗客も、並ぶのをやめて思い思いに。

私も、未明の国境エリアを散策します。

バスの窓がくもるほど車内は冷房が冷えてますが、外は熱帯地方の外気。

サンホセと違って標高も低いらしく、熱気と湿気がまとわりつきます。

そんな国境の街パソカノアスの風景。

未明の国境の街って、自分に言い聞かせてるだけで、旅してる気分が最高潮。

ホテルもあるんだね。

将来は、あんなホテルを渡り歩く旅をしてみたい。

こちらはパナマ方面。その東の空が明るくなってきました。

パナマ方面に少し歩いてから、コスタリカの方を眺めます。

不思議だよね。空も大地もつながってるのに、ここは国境。

ふつう国境は撮影禁止だけど、そんなことどこにも書いてない。

麻薬や武器はだめよ、というサインならいっぱいあるけど。

こちらは国境のトイレ。

午前6時近くになって、イミグレのスタッフが現れ、中に入って行きました。

この時間に合わせると、サンホセ出発の時刻が23:50になるんだな。

ずいぶん遅い出発だなと思ってたけど。

乗客もあらためて並びはじめます。

人数は限られてるし、なにも競って並ぶものなのかな、なんて思ってたけど、人によっては、いろんな書類を提出したり質問を受けたりしている。

国籍や渡航理由などによっては、手続きが面倒なのかも。

私は、ただのどうでもいい旅人なので、あっさりとスタンプポン。

コスタリカを出国です。

そして、緩衝地帯(というほどおおげさなエリアではなさそうだけど)をパナマ方面へ。

陸路国境越えの楽しい瞬間。

渡航国50カ国目 パナマに入国

コスタリカのイミグレから300mほど歩いて、パナマのイミグレへ。

陸路での国境越えの経験に乏しい私のような旅人は、ほんとうにゾクゾクする瞬間。

国境を越えたからといって、なにがかわるってもんでもないんだけど、気分の問題です。

すでに、わがバスは到着してました。

今度はパナマ入国のイミグレに並びます。

さっきのコスタリカ出国より、一人一人に時間がかかってます。

でも、まわりをみれば長いトレーラー。

コンボイというんでしょうか。カッコいい。

中米大陸を旅してる実感がわきます。

イミグレが終わると、今度は荷物検査。

一度詰め込んだバスの荷物を全部出して再検査です。

さすがに、その検査会場は撮影禁止。麻薬探知の犬などもいる緊張感ある場所。

そして、見事パス。パナマのスタンプが押されました。

このパナマが、私にとって記念すべき50カ国目の渡航国となりました(^ ^)

全世界の4分の1たらずだけど、サラリーマンの身でよくここまでこれたなと我ながら思う。

海外ひとり旅の回数は今回が56回目。

この56回の海外渡航に要した資金はたぶん500万円以上。

4人家族の生活費をすべて賄い、2人の娘の教育資金、下宿資金もすべて捻出した上での投資なので、誰からも文句の言われる筋合いのないもの。

そして要した日数は250日以上。

こんな日数外国にいたんだと、自分でも驚く。

 

過去55回のひとり旅を思い出しながら、感慨にふけります。

旅って、あとになって、記憶をたどって楽しむためのもの、と言ってもいいのかもしれない。

国境で買った焼きたてパンが美味しい。

ただのチーズパンだけど、焼きたてこそ正義。

コンボイとすれちがうパナマの道

パナマに入って、スコールが目立ちます。

まさに熱帯のスコールで、怒涛のように降り出すけど、すぐやむ。

すれちがうコンボイを眺めながらの楽しいバス旅。

まだアメリカとか行ったことないんだけど、アメリカ大陸をバスで旅したら、それこそコンボイだらけなのかな。

すれちがう反対車線を眺められるシートでよかった。

ていうか、途中のバスストップで乗客がパラパラ降りてるので、シートは自由席も同然です。

なので、シートを思いっきり倒して、お行儀は悪いけど、足を投げ出して楽しいドライブ。

中米のバス旅という念願がかなって、またまたおおげさだけど感無量^ ^

ドライブインで食べるデカいハンバーガー

バスはランチのために、街道沿いのドライブインに入りました。

時刻は午前10時・・・と、思ったら、運転手が出発は11:45という。

ヘンだな・・2時間近くも休憩?

と思って、近くにいた兄さんに今の時刻をたずねると11時。

コスタリカとパナマの間には1時間の時差があるのでしたw

さて、メニューがあるのかないのか、とりあえずコカコーラにハンバーガーといっておけば、ここは中米。

なにか出てくるでしょう。

日本では、まず飲むことのないコーラ。

旅先では、なんでこんなに美味しいんだろう^ ^

この砂糖の塊のような黒い液体が元気の源になる。

つづいて、デカいハンバーガー。

さっきも少し夢想したけど、アメリカをバスで旅したら、こんなのの連続になるのかな。

でも、美味しそうな肉の香り。

ケチャップをたっぷりつけてかぶりつきます。

ほんとにすごいボリュームだ。

ハンバーガーとコーラで9ドル。

言い忘れたけど、パナマの通貨はドル。ふつうに米ドルで決済します。

さっきの国境のATMでおろしといたんだけど、昨日のドル暴落、ていうか日経平均大暴落で、ドル円は一時140円台まで急上昇。

おかげで、10円以上も良いレートで換金。ついてるw

あっさり完食です。

このボリュームを美味しくたいらげる健康体に感謝^ ^

ちなみに、ここは、サンチアゴという街。

街道の茶屋の軒先に立って、いきかうクルマを眺めるのは楽しいもの。

と、思ったら、またまたすごいスコール。

そして、10分ぐらいでやみます。

熱帯地方はこの繰り返しなのかな。

では、運転手さんが人員数をチェックして出発です。

パナマシティまでは、あと250km。4時間ほど。

パナマシティに着けば、今日の予定は特になし。

ホテルのベッドで寝るだけ。

バス旅が楽しいと言っても、日本を出てから60時間ベッドで眠ってないので、ベッドが恋しくない、といったらウソになります(^ ^)