空港タクシーは、20分位で、私を「テルミナーレ・カーラーンディーシュ」というバスターミナルに運んでくれました。
さて、ここからが、本日のスケジュールの本番です。
確保に苦労したペルセポリス往復の足
今日は、まずイラン最大の遺跡ペルセポリスを往復するのが第一目的。ペルセポリスまでは、ここシラーズの中心から60キロほど離れています。
そして、「ナグシェ・ロスタム」といった遺跡も周囲にあるので、合わせて見学して、シラーズまで戻って来たい。
シラーズの街からペルセポリスまでは、ミニバスで片道1時間程度。しかし、ミニバスは、ペルセポリス近くのマルヴダシュトという街までしか行かず、そこからはタクシー。
見学して帰ってくれば、ゆうに半日かかるコースです。
さらに、ペルセポリスの近くにある、ナグシェ・ロスタムなどまで見学するとなると、各々数キロづつ離れていて、徒歩ではとてもムリ。
効率よく回るためには、タクシーなどうまく足の確保をせねばならず、ペルセポリスまで往復してシラーズの街に帰ってきた後、日が暮れるまで街を歩き回りたい私にとっては、今日の行程の成否が重要なポイントでした。
ま、いずれにしろ、マルヴダシュトという街までバスで行くしかないと、ターミナルに向けて歩きはじめたとたんに、一気に群がる、タクシー運転手の集団。まったく・・・
「ペルセポリス!ペルセポリス!」と連呼し、タクシーで行かないか、と言ってるのは語学がわからなくたって明白です(笑)
一番奥に見えているのがターミナルの建物。そこに行こうとするんですが、連中はしつこい!
しかも、途中にある英語ができる兄さんのいる売店に強引に連れ込み、勝手に価格交渉開始・・・
売店の兄さんも、英語で「ノー ミニバス」(嘘つけ! こいつらグルになってる。ほんとに、どうしようもない・・・)
このターミナルのタクシー乗り場から、ターミナル建物に向かう動線上にある小さな売店には要注意。
みなさんも気をつけてください(*_*)
私が応じないので、徐々に運転手の集団は、散っていきました。
ところで、そのミニバスの出発地点がわからない。
ベンチに座って、さてどうすべきかと考えていると、わかりやすい英語で、「ペルセポリス、ナグシェ・ロスタム、ナグシェ・ラジャブ、ワンミリオン リアル!」という運転手が現れる。
もう一度確認すると、ペルセポリスと周辺2ヶ所の遺跡の計3ヵ所を回って、往復で1,000,000リアル(約3,500円)とのこと。
それなら、決して高くないし、「地球の歩き方」をみてもおおむね相場の様。
現在10時。タクシーがチャーターできれば、15時くらいには帰って来れるだろう・・
3ヵ所回って、なるべく早くここに帰ってきたい私の気持ちを見透かされたかな、とも思いましたが、地図でペルセポリスを含む3か所の場所を示し、メモ帳に1,000,000リアルと書いてもらい、何度も「オンリー 100万リアル?」と確かめてから、チャーターすることにしました。
考えてみれば、ペルセポリス往復だけならまだしも、周囲の遺跡まで足を伸ばしたら、シラーズに帰ってくるのは夜になり、シラーズの街を見学する時間はなくなっていたわけです。
やっぱり、弾丸旅行者は、いさぎよくおカネを使わないと。
タクシーでペルセポリスへGO!
思いかけずも、タクシーチャーターということになりましたが、ホテルとかの紹介でもないし、大丈夫かな。ちょっぴり心配です。
60キロも離れたペルセポリスまで行って、身ぐるみはがされたりとか、ほっぽり出されたりとか・・
運転手も真面目そうな顔してるし、まあ、大丈夫でしょう・・・
なんの根拠もない楽観(*^^)v
思いがけないドライブになりました。
ちょっと心配しながら、シラーズの街を見学。
ちなみに、窓は全開。気温20度くらいかな、温かいです。
運転手が、英語でいろいろ話しかけてきます。
ダッシュボードには、ライセンスが表示してあるし、運転手であることは間違いないでしょう。
この中年の運転手を、本日半日の相棒と考えることにしました。
クルマは、シラーズの郊外に差し掛かっています。
イランの大地をドライブ
方角的には、イスファハーンやテヘランの方に向かっています。
10分ほどでシラーズの街を抜けると、まわりは一気に赤茶けた岩山になりました。
ペルセポリスって書いてありますね。
一昨日まで、日本で仕事をしていたのに、こんなところをドライブしている自分が、とても不思議に思えます。
日本時間は金曜日の夕方。同僚たちは、仕事に追われているでしょう・・
開け放った窓から、乾燥した空気が体を包みます。楽しいドライブです。
街が見えてきました。
ここが、ミニバスの終点でもあり、ペルセポリスの起点ともなるマルヴダシュトという街のようですね。
こういう、ちっぽけな街を散歩するのは、それなりに面白くはありますが、今回は素通り。
なんか、イスラエルのミッペ・ラモンという街を思い出します。
あれも、砂漠の中の、小さな街だった・・
マルヴダシュトの街を後に、一路ペルセポリスへ。
このあたりから、道はずっと直線でした。
まもなく、ペルセポリス到着です。