澎湖諸島の離島「桶盤」へ 2時間で往復できるサボテンと玄武岩の無人島?【台湾旅行記2023 #25】

澎湖諸島は文字通り諸島。

大小合わせて90くらいの島で構成されています。

そのうち人が住んでいる島は19とのことで、七美や望安にはなんと空港もあります。

澎湖諸島の観光ツアーは、この離島めぐりもまた人気。

澎湖島にある多くの旅行会社がツアーを組んでいます。

せっかく澎湖に来たのだから、どこか離島に行ってみたいと考えてたんですが、どのツアーや船のダイヤを見ても、ほぼ1日がかり。

手軽に行けるところないかな・・・・と、地図と船便をにらめっこしていたところ、澎湖島から船で15分くらいのところに「桶盤」と「虎井」という島があるのがわかり、さっそく深く検討。

現在15時。両方には行くことはできないことがわかり、くさび形のカタチがかわいい樋盤(とうばん)にターゲットをしぼりました。

船の出航は15:30なので、急ぎましょう。

船長からチケットを買う「桶盤船」

さて、数時間前に、本土から到着した馬公港とは異なる、離島専用の南海フェリーターミナル。

掲げられた時刻表を見ても、やっぱり1日がかりであることがわかります。

ところが、なんとしたことか「桶盤」の行き先がない。

15時半という時刻も迫っているので、カウンターに尋ねると、桶盤へ行くには、そのまま船に乗れと言っているみたいだったので、埠頭の方へ。

 

すると、桶盤の写真と時刻表がありました。

Googleマップで調べた通り、15時半の船で桶盤へ。

小一時間ほど滞在して、16時半の船で戻ってくる、一応計算通りです。

そして、目指す船は?

これだね。こんな時間から桶盤へ行く人もいないらしく(当たり前だ)乗船客はゼロ。

そして、船長さんは? このひとらしい。

船長さんは、台湾語しかできない。私は日本語しかできない。

「桶盤について、すぐに折り返す」という意味を、いっしょうけんめいに伝えてようやく理解を得る。

片道120元、往復240元(1032円)を払って乗り込みます。

小型高速船でふたたび台湾海峡へ

50人くらい乗れそうな、大型のモーターボート。

エアコンはついてるけど窓が開いてるw

さて出航。

楽しい船の旅。

船を独り占めしてる気分は悪くない。

船長さんの他に、助手さんがもう一人乗ってるみたい。

そして釣り竿の数が、盛んな漁業を物語ってます。

おや?あれは虎井へむかう船かな。

あの陸地は、まだ澎湖島。

そして澎湖島が姿を消します。台湾海峡です。

そういえば救命具つけてないけど大丈夫かな。

今年も、なんだか痛ましい水の事故が日本では度重なっちゃったよね。

そして、見えてきた島。手前が桶盤。奥が虎井。

海の上を跳ねるように進むモーターボート。

桶盤は玄武岩の島と聞いてたけど、ほんとにそんな感じ。

そして地面には無数のサボテンが。南の島らしく、嬉しくなります。

桶盤港に入港。住んでる人は数人だとか。

したがって無人島ではないけど、ほぼ無人島w

うーん、これを見る限り、ダイビングとか、釣りとかアクティビティに目的がある人ならいざしらず、私のようなただの旅人に4時間も滞在する理由はなさそう。

さっきの船長さんがとても親切。

「16時半には出発しちゃうよ」

「島をめぐるなら、まずあの高台に登っていって、ぐるりと右回りに進みな」

これを身振り手真似で教えてくれました。

45分の桶盤島一周 見事なサボテンと玄武岩

透き通ったエメラルドグリーンの海。

あれは、午前か昼の船で来ていた観光客ですね。

この船の折り返し16時半を待っているのでしょう。

さて、私は、たった45分で桶盤島を弾丸めぐり。その前に・・・

台湾ビールで乾杯!でなくて、水分補給。気温は30度前後なのに、日差しが強いので、体感温度は35度くらい。

ほらね30度。でも、汗が吹き出します。

では、船長さんに教わった通りに、まず高台に登りましょう。

昔は使っていたであろう、たぶん島の施設。

この、廃墟と遺跡の中間くらいの光景も旅ごこちを感じさせるものがあります。

この廃墟は、かつてはなんだったんだろう?

桶盤は、今では10人足らずの住民しか住んでいませんが、かつては300人ほど島民を宿していたとのこと。

こんな細い路地にも、島民が行き交っていたのでしょう。

岩壁から突き出すように茂ったサボテン。

この低い屋根は、住居ではなく、何かの小屋?

いいなあ・・・忘れられた標識

高台に出ました。見事なサボテン。

サボテンは、砂漠のようなところで育つ植物と考えてたんですが、こういうところでも茂るんですね。

海もきれいだ。こんなきれいな海はいつ以来だろう?

穏やかに見える澎湖諸島も、冬場は荒れるそうです。

南の島が荒れる光景が想像できない。どのように荒れるんだ?

数人の観光客とすれ違いました。

気がつけば、玄武岩の柱が剥き出しになってました。

柱状玄武岩ですね。

知っての通り、玄武岩は火山の溶岩。

澎湖諸島全体が、海底火山の噴火で出来上がったことを知らされます。

向こうに見える陸地は澎湖島ですが、西嶼郷。

澎湖島とは橋で繋がってるみたいなので、明日、Eバイクで行ってみるつもり。

では、そろそろ時計を見ながら歩かないと。

島を半周して港へ。

この、ほぼ無人島に、似つかわしくないほど大きな神社。

福海宮といって、海難事故から守ってくれる神様。

日陰で休憩。小さい島といっても、炎天下のなかの散策だったので疲れた。

桶盤の全景。文字通り、桶をひっくりかえしたような形をしているので、この名前がついたらしい。

ものすごい透明度の桶盤の港。

暑いなあ・・と思いながら、岸壁に座って所在なげにしていたら、さっきの船長さんが「おいで、おいで」としている。

なんだろう?と思っていくと、船の窓を閉めて、クーラー全快にしてくれていた。

うわー、おじいちゃんありがとう!

船の中は、おじいちゃんのタバコの香りが充満してたけど、タバコ嫌いな私も、親切な人のタバコは気になりません。そういうものです(^ ^)

 

では、わずか45分の弾丸滞在だった桶盤にさようなら。

15時にホテルを出て、17時に帰ってきた、とても効率のいいミニ旅。

ファミマ併設は、とても利便性がいい。

これは、夜のお酒には困らないw

まずは、水分補給。

定石通りにポカリをぐい呑みして

ハイネケンでしめましたw

さて、日が沈んだら、また島を散歩に行こうか。

今回の台湾・澎湖諸島3連休ひとり旅の全行程・旅費などのまとめはこちらです