歴史の街である台南には、実に様々な表情があります。
古都であったことを示す旧市街の香り。
政治、商業、貿易の中心であったことを物語る数々の史跡。
そして、熱帯圏であることを思わせるトロピカルな自然。
実際、2〜3日滞在して歩くにふさわしい街だと思いますが、私は本日の14時にはバスに乗って次の街に行かなくてはならない。
時計は正午を示そうとしています。あと2時間でなにを感じとれるでしょうか。
海の守護神「媽祖」を祀る「大天后宮(だいてんごうきゅう)」
武将関羽の迫力に畏怖した「祀典武廟」を出ると、細い路地があります。
そこを進むと現れる派手な社殿。それが「大天后宮」。
ふつうの街中に、こんな派手な寺院が登場する台湾の街歩きの面白さ。
祀っているのは海の神「媽祖」。だからご利益は航海の安全。
最初、なにやってんのかなぁ・・・と思ったんだけど、涼んでるみたいですw
ほんと、炎天下の台南において、寺院の中は、線香の香りと共に、涼しさに満ちてます。
香港もそんな感じだったな。
参拝順路。英語表記だけでなく日本語も。
というのも、航海安全のご利益がとても強く、それが派生して、いまでは縁結びのご利益にまで発展しているのだとか。
世界中から参拝者を集めているそうです。
両サイドにアパートが迫る特徴的な「大天后宮」。
台湾政府からも国定古跡に指定される「大天后宮」でした。
清代からの旧市街「神農老街」
知らない街を、あてもなくただ歩いていくというのは、たまらなく楽しい。
これだけでも、台湾ひとり旅の価値があると思ってる。
神農街という場所にでくわした。
まったくのノーマーク。
急遽、10年前の「地球の歩き方」を繰ってみると、ここは清の代からの旧市街。
観光客の増加に伴って、アート横町として再構築しつつあるという説明書きがあった。
再構築しなくても、この狭い路地には郷愁を感じる。
暑い日中は、地元民は外に出ないのだろうか。
ゴーストタウンのような神農老街。でも、これがまたよし。
素敵な刺繍。
見ていくと、けっこう日本料理屋さんもでている。
今度、台南を再訪する機会があったら、このあたりに泊まるのも面白いかもしれない。
つきあたりには、ド派手な寺院が。
欧米観光客が涼をとってました。
よくみると、すごく細かい龍の彫刻でした。
提灯やランタンは、さすがの台湾。
ランタン祭りなんかものぞいてみたくなるね。
安平老街の「あんみつ」
さて、まだまだ色々みたいのを我慢して、あと「安平老街」だけ瞥見して台南を去ることになります。
神農老街から歩いてもいけますが、時間もなくバスの力を借ります。
そして「安平古堡(あんぺいこほ)」で降ります。
地下鉄をおりて地上に出た時と同じく、バスを降りた瞬間、東も西もわからなくなる方向音痴の私。
そういえば、ランチを食べてない・・・
ふだん、自分からは積極的には糖分を取らない私を言いくるめるとは・・
なかなか手強い安平老街のパフェの姉さん^ ^
65元(279円)なら安いもの。
暑いから冷たい「あんみつ」が美味しい。
いい雰囲気のお店です。
1年分の甘いものを摂った、そんな感じでした。
ごちそうさまでしたw
「安平古堡」から眺める台南の街
さて、台南最後のイベントかな。
「安平古堡(あんぺいこほ)」です。
入場料は50元(215円)。あんみつより安い。
1624年にオランダ人によって築かれた城砦。
そして1662年、城を奪還した鄭成功。どこでも見かける台湾の英雄。
上に乗っかってる砲筒は当時のものかな。
さて、城の上に上がってみましょう。
ひょっとしたら、あとひと月早かったら、桜が満開だったのかも。
レンガはインドネシアから持ち込まれたもの。
賛否両論はあっても、大航海時代の欧米の機動力は素晴らしい。
展望台に登ってみますか。
螺旋状の階段をけっこう登ります。
しかし、苦労して登った後には絶景が。
これは安平港のほうを見てます。
これは、湿地やマングローブが生息するとされる西側。
こちらが北側。
熱帯を感じとれるあの川沿いにも歩きたかったな、と今さらながらに思います。
まあ、再訪の楽しみということにしておきましょう。
市街地の東側はマンションがずらり。
さすが人口180万人の都市。
さて、バスの時刻も迫ってきました。
降りましょう。
わずか20分程度の滞在となってしまった安平の街にさようなら。
これから、バスを乗り継いで、旗山という街に向かいます。