F1シンガポールGPも、いよいよ決勝レースが近づいてきました。
テレビカメラもしばし休憩、本番に備えます。
さて、大変長くなってしまいましたが、F1シンガポールGP決勝レースの模様をレポートします。
この観戦は、いつもの私の旅と同様に弾丸観戦。
F1決勝レースだけでなく、終了後にチャンギ国際空港に戻り、帰国するまでをお伝えしますので、参考にしてみてください。
F1シンガポールGPの「事前準備編」と「現地入り編」はこちらです。
DRIVERS’ TRACK PARADE
カレラ・カップが終了する頃、私が見学している「TURN3」のすぐ脇に、クラシックカーがぞくぞくと集まりはじめました。
ドライバーのパレード用ですね。パレードは18時半から19時です。
こういうクルマをどこから仕入れてくるんだろう。それとも、オーナーの協力?
スターティンググリッドの紹介
スクリーンで、スターティンググリッドの紹介がはじまりました。
いつも、トップグループを構成するドライバーが並び、特に違和感のないポジションです。
フェルスタッペン、頑張れよ! 私の一番人気。
無邪気なマーシャルたち?
パレードにあわせて、マーシャルもコース上に集まってきました。
でも、なんか無邪気に写真を撮り合ってますよ。
セーフティカーボードとブルーフラッグを抱えて、記念撮影。
マーシャルにとっても、年に一度の祭典F1GPは、特別な行事なんでしょうか。
見てるうちに、羨ましくなってきた(笑)
緊張のレースの前の余興ですね。
高層ビル群が、夕闇に包まれていきます。
DRIVERS TRACK PARADE
18時半。いよいよパレードの開始。まずは、ポールポジションの「シャルル・ルクレール」。
今年、ザウバーからフェラーリにやって来たルクレール。正直、こんな速いドライバーだとは思わなかったです。ベルギー・イタリアに続いて3戦連続のポールポジション、見事です。
今日も勝てば3連勝だね。
ドライバーポイントランキング、断トツでトップの「ルイス・ハミルトン」。
若い頃は感情的になったりするシーンもあったけど、最近は大人だよな。走りも毎年クレバーになっていく気がします。
逆に、年齢とともに子供っぽくなっていく「セバスチャン・ベッテル」。
前回のモンツァ(イタリアGP)では、単独スピンの後、あんな危険なコース上への戻り方しちゃダメだよ。冷静に行こうぜ。
何をしでかすかわからない魅力の「マックス・フェルスタッペン」。
荒っぽい天才。私の大好きなドライバー。
17歳でF1ドライバーになった後に、公道の自動車免許をとったんだけど、教官はやりにくかっただろうな(笑)
ひときわ大きな歓声だったのが「キミ・ライコネン」。
ルクレールにフェラーリを押し出されちゃったカタチだけど、「キミー! キミー!」とすごい声援でした。
ライコネンは、マーシャルにも人気。カッコいいもんね。
誰かいないな、と思っていたら「ダニエル・リカルド」。なんと、予選中のルール違反(パワーの過剰供給)により、最後尾スタートになっていたんですね。
でも、リカルドはオーバーテイクの天才。最後尾からの追い上げを期待します。
パレードが終わっても引き上げないマーシャルたち。
セーフティカーを待ってたのかな。
スタート前の静けさ
パレードが終わって、空はすっかり夜のとばりが下りました。
気温30度と蒸し暑い中、レースのスタートを待ちます。
スクリーンでは、どの場所でどんなライブをやっているのかを紹介。
ドライバーも、この蒸し暑い中、2時間のレース大変だろうな。
ところで、水を買い忘れました(笑) のどが渇いてたまりません。
隣の女性グループは、おにぎりやジュースを飲み食いしています。
失敗しました。私の背後には、もうぎっしり観客がいるので、一度ここを離れたら、もう終わり。
何か買っておけばよかったです(T_T)
さっきまでおにぎりを食べていた、立派な望遠レンズをつけた女性。私の安物の300mmでは、どの程度の写真が撮れるかな。
ほんとみんな、いいカメラ持ってます。
スクリーンで仕様タイヤの紹介。レースでは、2種類以上のタイヤの使用が義務付けられています。
赤いソフトタイヤを基準に、黄色いミディアムは使用周回数は持つけど、ラップタイムは1.2秒ほど遅くなりますよ、というサインです。
レースは61周。一番周回が持つ白いハードタイヤでも、50周が限度でしょう。タイヤ交換も駆け引きの楽しみの一つです。
フォーメーションラップがはじまりました。
ルクレールは、ソフトタイヤ。
フェルスタッペンもソフトタイヤ。予選をQ3まで勝ち抜いたマシンは、Q2で最速のラップタイムを出したタイヤでスタートしなくてはならないというルールもあります。
この複雑なルールが、またF1を面白くしているんですよね(笑)
決勝レース スタート!
そして、20:10。待ちに待った決勝レースがスタートしました。
1周5.064kmのコースを61周。308.706kmのシンガポールGPのスタートです。
真っ先に、「TURN2」に進入してきたのは、ポールポジションのルクレール。
そして、ハミルトン、ベッテル、フェルスタッペンとテールツーノーズで続きます。
その後ろはダンゴ状態。スタート直後の混乱。でも大きな接触はなかった模様。
このサーキットは、セーフティカー導入率100%(毎回、ちょっとした事故が起こる)という、スリリングなサーキットです。
トップを快走するルクレール。
それを追走するハミルトン。
ベッテルは少し遅れてるな。
そのベッテルを追うフェルスタッペン。いやあしかし、この臨場感たまりませんね。
ターボエンジンなので、鋭い爆音ではありませんが、金属音の混じったメカニカルなサウンドが夜空に響きます。
レース序盤。ルクレール・ハミルトン・ベッテル・フェルスタッペン・ボッタス・アルボンの隊列。
なんとか撮影できた「CANON 6D&90~300mm f4.5~5.6」
ちなみに、撮り続けているうちに、なんとなくコツがわかってきました。
金網が邪魔なので望遠にして撮るしかないんですが、どうしてもオートフォーカスが金網をフォーカスしてしまう。
そこで、マニュアルフォーカスで撮ることにしました。
慣れないマニュアルフォーカスですが、シャッター速度を1/800秒まで上げているので、なんとかブレも最小限で撮れているようです。
ヤフオクで1万円で手に入れた、安物の300mmレンズ大活躍です。
F値も5.6とすごく暗いんだけど、コースを照らす照明のおかげでなんとかいけます。ベッテルの表情も見えそうだ(それは無理か)
ちなみに、シャッター速度は1/800秒、絞り6.3、焦点距離300mm、ISO感度8000です。
ナイトレースなので心配してたんだけど、うまく画像に収められて嬉しい。
「TURN2」と「TURN3」に陣取ったのは大正解かも。
オーバーテイクの見られる場所ではないですが、S字の切り替えしの際のマシンの挙動や、ドライバーのライン取りの傾向が見られて楽しい。
空腹や、のどの渇きも忘れて熱中します。
途中で移動して、「TURN5」あたりにも行ってみようかな、と思ってましたが、ここでいいや。
唯一スタートから、ハードタイヤを履いているトロロッソ・ホンダのガスリー。
日本人ドライバーがいない現在、ホンダエンジンには頑張ってもらいたいもの。
実力はあるんだけど、なかなかマシンに恵まれないペレス。
暴れん坊のグロージャン。最近は、だいぶおとなしくなったようだけど。
マクラーレンのサインツ。オープニングラップの「TURN5」でヒュルケンベルグと接触し、ピットイン。ハードタイヤに履き替えてるけど、最後まで持つかな。
上位勢で最初にピットインしたのは、フェルスタッペン。19周目のこと。
それをみたベッテルも次の周にピットイン。アンダーカットを恐れた模様。
アンダーカットとは、抜きどころの少ない、このような公道レースなどで、早めにタイヤをフレッシュなものにかえることでタイムを稼ぎ、先行していた相手がピットインした際に、前に出ているという作戦。
アンダーカットでルクレールとベッテルの順位が逆転
ところが、その次の21周目。ルクレールもピットイン。
そして、ピットアウトしたときは、なんとベッテルが前に。フェルスタッペンのアンダーカットを避けようとしたベッテルが、アンダーカットでチームメイトのルクレールをかわしてしまった。
これは、ルクレールは、心中穏やかじゃなかったでしょう。
ハードタイヤに履き替えて、ベッテルを追うルクレール。
帰国後に、録画しておいた映像を見たけど、たしかに無線で文句言ってたな。
しかも、あいだにストロールが挟まってしまって、踏んだり蹴ったり。
まだ、ソフトタイヤのままで頑張ってるハミルトン。
若い頃は、タイヤマネジメントが得意な方ではなかったんだけどなあ。
やっぱりセーフティカー出動ですか
36周目。セーフティカーのランプが点灯。「TURN8」でラッセルとグロージャンが接触した模様です。グロージャンは、やっぱりやらかしましたか。
セーフティカー出動率100%のシンガポールGP。その記録は継続されました。
カッコいいセーフティカー。
セーフティカーが解除され、上位勢の隊列は、ベッテル・ルクレール・フェルスタッペンの順。
それをメルセデス勢が追うという珍しい展開。
頑張れルクレール! 今日勝てば3連勝だぞ! でも先行車が同じマシンのベッテル。追い抜きは多分無理でしょう。
コースサイドを離れ、食料の調達へ
43周目に、この日2度目のセーフティカーが出動されたのをしおに、「TURN3」から離れます。
順位にも変動なさそうだし。
実は、お腹がすいてフラフラでした(笑)
レース中も賑わうGATE1付近。
さて、何を食べようかな。
おいしい焼き鳥でした。
スクリーンでレースを観賞
ビールを飲みながら、スクリーンでレースを観賞。
レースも3/4を消化。他のエリアでも見ようかなと思ったけど、脱水症状気味なので、自重します。
シンガポールの夜は、ほんとに蒸し暑い。
でも、スクリーンでも十分楽しめるよね。レース全体が見えるし。
レースも終盤。あと2ラップ。表彰台を狙い、フェルスタッペンを猛追するハミルトン。
これは、シンガポール・スリング「TURN10」。例年、クラッシュが発生する難関のコーナーです。
スクリーンでは、ずっとこのバトルシーンを映してました。
DRS圏内に入って猛追するハミルトン。逃げるフェルスタッペン。
レース終了 打ち上がる花火
そして、ベッテル・ルクレール・フェルスタッペンの順位が変わらないままチェッカーフラッグ。
めずらしく、表彰台にメルセデス勢が登らない結果となりました。
チェッカーと同時に、打ち上がる大量の花火。
3度もセーフティカーが出動した割には、61周を2時間で走り切りました。
火薬の量もハンパない。匂いが漂ってきました。
「ニコル・ハイウェイ」駅からチャンギ国際空港へ
打ち上がる花火を横目で見ながら、「GATE1」出口から退場します。
定石なら、このあと、観客もコース上に入ることができ、タイヤカスなんかを拾ったりすることができるんですが、現在22:20。
私は今夜、チャンギ国際空港のラウンジで仮眠する予定。すると、なんとしてもANAのアーリーチェックインをする必要があります。
アーリーチェックインとは、通常フライトの2~3時間前にはじまるチェックインが、もっと早くはじまる制度。チェックインさえしてしまえば、保安検査場を通って、ラウンジのあるセキュリティエリアに入れますからね。
ただし、アーリーチェックインは23:59まで。
チャンギ国際空港までは1時間はみておいた方がいいから、そろそろ空港に向かわなくてはいけないわけです。
GATE1から外に出ました。出るのに、カードチケットのバーコードを読み取りました。再入場できるのかな。
引き上げる観客と一緒に「ニコル・ハイウェイ」駅に向かいます。
チャンギ国際空港は24時間稼動ですが、MRTにはきっちり終電があります。
それも、私を急がせた理由の一つですが、このあたりまで来たとき、なんか空港行きのシャトルバスを見かけました。
それが何時まで運転しているのかはわかりませんでしたが、もう少しコース上にいられたのかもしれません。
シンガポールの夜景にもお別れです。
ニコル・ハイウエィ駅に到着。
シンガポールのエスカレータは早い。せっかちな、私に向いてるかも。
夜も更けたMRTの車内。すぐ乗れましたが、8万人からの群集が観戦していたんです。
やっぱり悠長にコース上とか歩いていたら、帰宅ラッシュとかに巻き込まれて、気を揉んだかもしれないです。
タナ・メラ駅で乗り換えて、空港に向かいます。
深夜のチャンギ国際空港
チャンギ国際空港のターミナル2に到着。さっそく預けておいた荷物を取り戻します。
この時点で23:15。やはり、サーキットのGATE1から、MRTでちょうど1時間でした。
さて、アーリーチェックインのカウンターはどこかな。
カウンター9ということになってましたが、ANAのカウンターでふつうにチェックインしてくれそうでした。
しかし、23:59までのはずなのに23:30までに来て欲しいと。
現在23:20。10分以内に来るからといって、私は、ゴロゴロとキャリーを転がしてトイレに行きました。
わかりますか?
着替えたんです。つまり、チェックインしたらラウンジに入ってシャワーを浴びるつもりでいるので、今のうちに着替える必要があるんです。
だって、チェックインして荷物を預けてしまったら、着替えは積み込まれてしまいますから。
めでたく、翌朝のANA便のチケットをゲット。保安検査場を通って、ラウンジに直行です。
ちなみに、こんな風に行動している日本人は、ほぼ見かけませんでした。みんな今日は1泊するんですね。
チャンギ国際空港 「SATS PREMIER LOUNGE」でシャワー&仮眠
目指すラウンジは、プライオリティパスで利用可能な「SATS PREMIER LOUNGE」。
ここで、シャワーを浴びて、生きかえります。もちろん無料。ほんとプライオリティパスはお得。
プライオリティパスは、楽天プレミアムカードの会員になると、無料でメンバーになれます。
汗を流してさっぱり。さて、一息つきますか。
まずは、ビールですね。タダの酒はうまい!
お腹もすいています。
なにしろ、9時間以上立っていたわけなので、くたびれた。いくらでも食べて、飲めそうです。
むさぼるように食べて飲んでるうちに眠くなってきました。
見上げれば、ベッテル優勝のシーン。
このPCコーナーを仮眠部屋にさせてもらいます。みんなそうやって眠ってました。
足を折りたためば、うまく寝れますよ。
ANA便で帰国 F1弾丸観戦計画 無事に完了
朝になり、ANA便のゲートに移動。徹夜に近かったけど、私には、これで十分。
こんな短時間のために高いホテルを1泊するほうが、よっぽどもったいないです。
それに、機内でも眠れるし。
シンガポールでのF1観戦を無事に終えて、5,348kmを飛んで帰国です。
そして、明日は出勤です。現役世代サラリーマンの宿命です(笑)
目が覚めると、機内食が配られました。これまたおいしい。
F1シンガポールGP弾丸観戦の感想
翼の向こうの雲海を眺めながら、はじめてのF1グランプリ海外遠征を回想。
- 全てのZONEに入れる「Premier Walkabout」のチケットを買ったのに、「TURN3」付近しかうろつかなかったのは、ちょっともったいなかったかな。
- やっぱり、レースをみる人は「Grand Stands」のチケットを買って、座って観戦する。「Walkabout」を買う人は、ライブとか、総合的に楽しむ人。そんな感じがしました。
- 場所をとる前には、食料や飲料の確保を忘れずに。(特に1人で行く人は)
- 次来るときは、シンガポールフライヤーにも乗ってみたい。
公道のナイトレース、シンガポールグランプリ。見に行って最高でした!