NAVERアプリは、韓国の都市間の移動にも役立つ。
今夜の宿泊地は、百済の古都公州に決めているが、水原からそこへはどういったらよいのか。
水原のバスターミナルまで行き、そこから公州行きの直行バスに乗るのがもっと便利ということが一目瞭然だ。
なお、韓国ではVPNでも使わない限りチャットGPTは使えず、移動にはやはりNAVERアプリに頼ることになります。
水原バスターミナルから公州バスターミナルへ
考えてみれば、韓国の街から街へ移動する旅は、すごく久しぶり。
とにかくハングル文字だらけで、なにも併記されてないから、NAVERアプリとワウパスがないと、とても移動なんてできない。
雨をついてやってきたバスに乗り込みます。
アプリに道案内してもらって、アプリの指示通りにバスに乗る。
そんな旅で楽しいか?という声も飛んできそう。
だけど、机上のプランを実体験でなぞるのも旅として楽しい。
それに「100%あてのない旅」でもない限り、旅とは自分の組み立てたスケジュールをなぞるもの。
シミュレーションが現実に組み替えられていく、なんともいえない快感がそこにある。
路線バスでたどり着いた水原のバスターミナル。
バカでかいショッピングセンターの1階でした。
さて、チケット売り場は・・・
ここですね。しかし、混んでる。
なぜか、自販機には列がなく、あっさり発券。
でも、もっとも早い11時発の公州行きは、空席があと1席だった。ラッキー。
プラットフォーム16番をみれば、たしかにGONGJUとある。
韓国の地方都市から地方都市へ。
次の目的地は、忠清南道の公州。
都市間バスは、さすがに高級車両が使われているようです。
乗り込みます。
バス旅 ⇒ 街歩き ⇒ バス旅のループ。
今回の旅は、これの繰り返しになる。
フライトをプライスのみでチョイスし、往路は仁川へ、帰路は釜山からというルート。
当たり前だけど、GW4日間で仁川から釜山へ移動しなくてはならない。
でも中3日間で仁川から釜山へ移動するなんて、朝鮮半島の地方都市を歩いて回るには、ちょうど都合の良い時間距離ではないか。
今回、泊まる場所は公州と晋州に決めたけど、組み合わせは無数にある。
だから今回の旅は、プランニングの段階から相当楽しかった。仕事を忘れるほどに^ ^
そんなことを思い出しながら、窓外を流れるハングル文字を眺めます。
そして、バスがハイウエイに乗ると、前夜の睡眠不足がたたって眠りに落ち、
13時ごろ、水原から2時間かかって公州のバスターミナルに着きました。
錦江橋を渡って公州旧市街へ
睡眠の力は計り知れない。
水原の城壁を歩いて、けっこう足に疲労がたまったんだけど、眠ることで一気に回復した。
かわりに襲ってきたのが空腹感。
朝、仁川空港で食べたサンドイッチが最後。もうれつにお腹が空いている。
私は、バスターミナルから近くの予約しておいたモーテルに荷物を置くと、錦江を渡って世界遺産「公山城」のある対岸に向かった。
錦江にかかる錦江橋。
公州の街は、この橋で南北に分けられている。そして向こう側が旧市街だ。
この橋は一方通行のよう。
自転車を借りる観光客も多いのか、専用レーンもあります。
ところで、この大陸の河「錦江」とは、日本人からすると白馬江と呼んだ方がなじみ深いかも。
すなわち、歴史で習う「白村江の戦い」が行われた、「日本&百済 VS 新羅&唐」という古代の国際戦争の舞台です。
そして、あの小高い丘が、2015年に世界遺産登録された百済時代の城郭「公山城」です。
「白村江の戦い」を正確に言うと、もう少し下った「扶余(プヨ)」のあたりが激戦地だったみたいだけど、そこへは2014年の11月に旅してます。
いずれにしろ、この橋を渡らないことには、食堂に出会えない。
バスターミナルのある錦江の北側は、店はあるけど、ファーストフード店のような食堂ばっかりなんです。
公州の街で食べる「肉のないビビンバ」
公州の名物料理は、栗料理にクッパ、と「地球の歩き方」には出ています。
でも、予約が必要だったり、高級レストランはなにかと面倒くさい。
なので、旧市街に入ってキョロキョロと探したあげく、上の写真の韓国料理店に入りました。
NAVERアプリでバスターミナルからの道のりを示すとこんな感じ。
とにかく、ローカルな韓国料理が食べられればよし、と考えて入ったお店。
私を日本人と知っても笑顔をたやさない女将さんに「おすすめを」とお願いすると、ビビンバを勧められました。
すると、次々と運ばれてくる漬物の小鉢。
ひとつひとつ見ていくと、キムチ、きのこ、ブロッコリー、ピーマンのような青唐辛子の漬物。
これは、漬物好きにはこたえられない・・・
そして、運ばれてきたのは、ステンレスの器にこんもり盛られた彩り豊かな目玉焼きにナムル。
まるで「韓国の台所」がそのままテーブルにやってきたよう。
ところで、肉はどこにあるんだ・・・
これは思わぬ誤算??
ビビンバといえば、焼き肉や炒め物のような、どこか“肉々しい”一品を想像していた私は、まさに日本人の感覚なのかもしれない。
これは「菜食主義ビビンバ」だ。
ご飯の上に、ナムルやほうれん草をぶっかけて、混ぜ合わせます。
この、シンプルな辛味がたまらなく旨い。
「肉がない」なんてことは、もはやどうでもよい。
湯気が映ってないのでイメージが湧かないかもしれないけど、けっこう熱々。
これが、本場・韓国の「菜食主義ビビンバ」なんだ・・・
野菜好き、漬物好き、の私にとっては、いつまでも食べ続けられそうに美味しかった。
旅先で、その土地のものを、その土地のスタイルで食べるということ。
今回の旅は、街から街へと「線の旅」になるつもりだったけど、途中の点に、こんな思いもよらない嬉しい誤算があった。
これだけ食べて、お代は10,000w(約1,000円)。
旅とは、まさに新しい感覚を受け入れる体験。ごちそうさまでした。