早朝から世界遺産のジェッダ旧市街歴史地区を散策。
ところが、まったく人通りがなく、店も開いてないので、夕方から夜にかけて出直そうと考え、本日日中は紅海沿岸のスポットに焦点を当てることにしました。
旧市街は狭いといってもジェッダは人口340万人の大都市。
紅海に沿って南北に長い街です。
ホテルのある旧市街の入り口からジェッダ北部にある海に浮かぶ「アルラフマ・モスク」まで、直線距離で20キロもある。
まさか歩いていくわけにいかないし、市内移動の足をどうするかが、実はジェッダ観光のポイントでした。
人生初のUber利用 簡単だった!
旧市街を歩いて汗だくになった身体を、シャワーで涼めます。
そして、スマホに向かい合ってアプリを起動。
いつか使おうと思って、アカウント登録だけはすませておいた世界的に有名な配車アプリ「Uber」。
ついに使う日が来ました^ ^
使ってみると、簡単ですね。
要するに、乗る場所と降りたい場所をマップ上で登録すると、候補となるクルマをアプリが探しはじめます。
そして、料金とともに手を挙げたクルマが列挙されるので、車種、プライスや評価などから選べばいいだけなんです。
初めての利用だったので、基本的に評価が高く、そして実績も1000回以上を数えるトヨタカムリのドライバーを指定すると、もうホテルに向かいはじめてました。
あと3分で来るというので、あわてて支度して、ロビーにおります。
警官が警備してくれているホテルの玄関。
アプリには、車種だけでなくクルマのナンバーも表示されるので、簡単にマッチングでき、無事に乗り込めました。
これも後で知ったのですが、サウジアラビアはかなりUberが普及していて、一般市民の足にもなっているとのこと。
もちろん、旧来のタクシーも存在するらしいんですが、いつ来るかわからないし、旅行者が乗る場合は事前の交渉が必要なので、多少割高になっても、料金がFIXされたUberが好まれる傾向にあるとのこと。
いまどこを走っているかもわかります。
いま向かっているのは、紅海沿岸のテーマパークである「ジェッダ・プロムナード」と海上モスクとして有名な「アルラフマ・モスク」。
ところで、今回の乗車は53リアル(約2090円)でした。
「アルラフマ・モスク」までは、空港とほぼ同じ距離。
昨夜は空港から白タクで80リアルだったから、やっぱりぼられてた^ ^
評価がほぼ満点に近いトヨタカムリは、快調に北に向けて走ります。
ちなみに、対応が良かったらチップを払うこともできます。
おお、これは3月に行われたF1サウジアラビアグランプリの名残りでしょうか。
海に浮かぶモスクが見えてきました。
そして、ここまで私を運んできてくれたUber車を見送ります。
初めての利用、そしてそつのない運転であったことで、チップも奮発しました。
閉館中? アルラフマ・モスク&ジェッダ・プロムナード
移動の足が確保されると、旅人にとっては足取りが軽くなるものです。
移動という心配のタネがひとつなくなるわけだから、それは大きい。
ところが・・・
紅海に沿ったテーマパークであるはずのジェッダ・プロムナードは無人・・・
フローティングモスクのアルラフマ・モスクも閉鎖中・・
これは、いったいどういうことだ??
よく調べてみたら、なんと開館は16時から。
日中暑いから行動を控えるとは聞いてたけど、営業時間まで調整しちゃうんですね。
営業時間は16時から、なんと午前3時まで。これはすごい・・
無人のテーマパークを、まるで「夢のデスサーティーン」に犯された花京院のように徘徊します。
なんのこっちゃ?? ジョジョ信者のたわごとでした(^ ^)
閉まってるなら物は考えよう。
美しい紅海と、遊歩道を独り占めできます。
紅海をダイバーの皆さんは、世界一美しい海というそうだけど、たしかに美しい。
魚(熱帯魚かな?)もたくさん泳いでます。
誰もいないのが、少々不気味ではあるけどw
誰もいないことをいいことに、海辺のテーブルも独り占めw
そして、ぼんやりとフローティングモスクを眺めます。
持ってきた「地球の歩き方」には、日中は閉館とか書いてないしなあ・・・
でも、静かな紅海沿岸にたったひとりでたたずめるなんて、めったにできないこと。
そして、この紅海の向こうにはアフリカ大陸が横たわってるんだよね。
いろんなことを自分に言い聞かせる。
しかし、はるばるサウジアラビアへ来て、紅海沿岸を歩くことは想像できても、まさかまわりに誰もいないというところまでは、思い至らなかった。
怖くなるほど誰もいない。そしてクルマも通らない。
ここは、本当に地球上の光景であるかw
さっきのUberの運転手は、私を下ろすとき、なにか違和感を覚えなかったのだろうか。
F1史上最速の市街地コース「ジェッダ・ストリートサーキット」
ところで、話が少し逸れますが、スポーツ観戦にまったく無緑な私でも、唯一興味があるのがF1グランプリ。
サウジアラビアにおいてF1が開催されるなんて、まったく隔世の感であるが、これこそ観光立国をめざすサウジアラビア政府の意思の表れだろう。
そして、日本では考えられないが、F1GPには閉鎖した公道をフォーミュラカーに走らせる市街地コースなるものが存在する。
その市街地コースが、ちょうど目の前にあります^ ^
名付けて「ジェッダ・ストリートサーキット」。
公道を閉鎖した市街地コースとして、最も有名なのは毎年5月に開催されるモンテカルロだろうか。
市街地コースというのは、ふだん生活上の道路がサーキットとして使われるので、路面の摩擦係数が低いなど、マシンの平均速度も低くなる傾向にある。
ところが、ここ「ジェッダ市街地コース」の平均速度は市街地コースとしてはダントツ。
それだけでなく、最も速いイタリアのモンツァに次いで2番目に速いコースレイアウトという、とんでもない市街地コース。
場所によってはエスケープゾーンもなく、みる者をスリリングにさせるレースが開かれているのが、実はサウジアラビアなんです。
Race Highlights | 2023 Saudi Arabian Grand Prixより
そんなコースであるので、ジェッダを訪れた際には、ぜひとも自分の足でコース上を歩いてみたいと考えていたんだけど、高いフェンスに阻まれてかなわぬ夢でした。
9月に開催されたF1日本GPでは22万人もの来場者数を記録しましたが、ジェッダにははたしてどのくらいのファンが集まったのかな。
私はテレビで観戦してましたが、こんなに紅海に近いところを走り抜けてたんだと感慨にふけります。
RED SEA MALLで一休み
炎天下であるも、たったひとりのシチュエーションというのはなかなか暑さを感じる間もなかったですが、気温は38度。
何も考えずに歩いていると、間違いなく危険な温度なので、徒歩圏内だった「RED SEA MALL」というショッピングモール内に避難。
冷房がギンギンに効いてます。涼しい・・・
しかし、やっぱり人がいない。
サウジアラビアの人々の、日中が暑いので夜型という生活習慣は徹底しているみたい。
たしかに、わざわざ暑い日中に外を歩く必要なんてない。
モールの中は、日本とそんなに変わらないので、一安心です。
何か食べようかな、と思ったけど、まずは涼をとりたい。
アイスでもいただきましょう。
人々が動き出す夕方から夜にかけて訪れたら、どんな感じなのかな。
とにかく、営業時間が午前2時までという夜型社会です。
長くモールの中にいると、灼熱の外に出るのがイヤになってしまうので、再びUberを呼び出して、紅海沿岸を南下。
旧市街に近い場所にある「ハッサン・エナニー・モスク」。
紅海沿岸に、モスクが並んでいるというのも見事。
相変わらず、外を歩いている人は皆無。
紅海の波を眺めながら、いったんホテルに帰って休憩して、夜になって再び繰り出す方が賢明かな、と考えます。
一生泊まることなどなさそうな「リッツカールトン・ホテル」。
この先に「世界一高い噴水」なんてのもあるみたいだけど、噴射している時間は夕方から。
やっぱり、ホテルに戻って、夕方まで待機した方がよさそうだね。
Uberを呼んで、ホテルに戻ります。
でもUberの使い方を覚えただけでも大収穫。
こんな、誰もいない世界でも、きちんと私を拾いに来てくれる。
奇跡みたいな技術とビジネスモデルですね(^ ^)