インド観が静かに書き換わる街 ピンクシティ・ジャイプール街歩き

インドを訪れるのは、まだ2度目。

前回8年前の旅では、わずか5日間でデリー、バラナシ、コルカタを風のように駆け抜けた。

そして今回も、同じく5日間。

舞台をラジャスターンに移し、ジャイプールとジョードプルという2つの街を歩き尽くそうというのが、今回の弾丸旅の構想。

5日のうち、ジャイプールに割けるのは1日半。

さて、この街を歩き尽くすことができるだろうか。

ジャイプールのメトロで旧市街の入り口バディ・チャウパー駅へ

デリーからの列車でジャイプール駅に到着したのは、午前10時半。

急ぐ旅ではあるけど、盛大なトゥクトゥクの勧誘を振り切って、駅の南東に位置するメトロ駅までキャリーを転がしていく。

いろんなモノが落ちてるインドでキャリーは不向きかな、と思ってたけど、意外なほどジャイプールは清潔。

あっさりメトロ駅にたどり着きます。

デリーのメトロはQRコードに置き換わってたけど、こちらのメトロはトークンが健在。

考えてみれば、デリーのメトロに乗ったのも今朝のこと。

早くも「永遠の国インド」を訪れて、時間経過のワナにはまりつつあるか(^ ^)

本日2026年3月5日は木曜日なのに、なぜか若者たちでしめられるジャイプールのメトロ。

そして運賃は20ルピー(34円)と格安なのに、クーラーが効いてて快適です。

向かってるバディ・チャウパー駅は今のところの終点駅。延伸の計画もあるみたい。

ジャイプールはラジャスターン州の州都で人口は300万以上の大都市ですから。

バディ・チャウパー駅に到着。

ジャイプールにはこれから1日半滞在して、明後日の早朝、ジョードプルに向けて旅立つ。

なので、いちおうメトロの始発電車の時刻を確認しておきました。

乗ろうとしている朝6時の列車には間に合いそうだね。

そして、地上に出ました。

碁盤の目のような計画都市ジャイプール

地上に出てあらためて感じるのが暑さ。

32度なら大したことないけど、日本はまだ春とは言えない3月上旬。

身体が慣れてません^ ^

とりあえず、キャリーを預けたいので、アーケードのような日陰づたいを歩いて、

ニューゲート近くのホテルにチェックインしました。

宿のレポートは、後日記すとして、さっそく街歩き開始。

前述のように、ジャイプール滞在は1日半。

徒歩では行けないアンベール城などの訪問まで予定に入れると、とにかく歩きつくさないとジャイプールを見切れないんじゃないかと、勝手に不安に追われてます^ ^

まずは、碁盤の目のように整備された旧市街を、あてもなく歩いてみる。

碁盤の目のように、というのはGoogleマップを眺めていて気がついたこと。

大通りも、細い路地も、日本で言えば京都のように整然とした直線で区画されている。

第一印象は、「アジアのどこかの街」。そんな曖昧な感覚だ。

私のインド判断軸は、前述のようにデリー、バラナシ、コルカタの3都市のみ。

デリーよりは人が少ない、バラナシよりは道が広い、コルカタより清潔・・・

わかったようなことを書くな、と言われそうだけど、まだインドは3都市しか歩いてないのでしかたない。

でもそれは、何かと比べて評価しているのではなく、目の前に広がる光景のひとつひとつに、ただ素直に驚きながら歩いている、という感覚に近い。

すなわち、「こんなインドの街もあるんだね」というのが第一印象。

ピンクシティの名は、やはり伊達ではなかった。

街の建物は、淡いピンクから赤茶色に統一されている。

その由来は、19世紀。

イギリスの皇太子を迎えるにあたり、街全体を歓迎の色に染めたことに始まるという。

インドとイギリスの関係を語れば、光と影、さまざまな歴史が浮かび上がり、ひと言では言い表せない。

ただ少なくともジャイプールにおいては、都市計画という概念がいち早く持ち込まれた場所だ。

そういう目で見てみると、車やトゥクトゥクが行き交う大通りも、

サモサの揚がる湯気が立ちこめる路地も、確かに整然と区画されていることに気づく。

この雑然とした中での整然さ。

これがジャイプールのファーストインプレッション。

デリーやバラナシ、コルカタという街と比較して「あれ?」と思うのは、ある意味正常な感覚だったのかもしれない。

しかし、混沌とした空気はまちがいなく、ここはインド。

この交通量で、交差点には信号機すらない。

路地を歩けば、牛がぬっと顔を出す。

やはり、ここはインド。

インドには、こういう街もある。

そう気づいた瞬間、旅の広がりが、ふっと目の前に開けた気がする。

自分の中にある“インド像”が崩れていくたびに、この国を歩く楽しさは、いくらでも増えていく。

そんな、静かな幸福感が、胸の奥からじわりと湧き上がる、ジャイプールの街歩きになった。

旧市街全体が世界遺産という観光都市ということもあってか、一眼レフを肩に下げて歩いていても視線は柔らかい。

リキシャやトゥクトゥクの声かけも、デリーほどには激しくない。

私の旅歴、インド4都市目のジャイプールは、インド観がアップデートされる素敵な街でした。