あてのない香港バス旅「紅磡観音廟」&「深水埗」で降りてみる

知らない街で、行き先も確かめずに、適当にバスに乗るのは本当に楽しい。

過ぎ去っていく何気ない風景そのものがドラマになるので、夢心地になることもある。

香港のような小さな街では、万一よからぬバスに乗ってしまい、途方に暮れるような場所に連れて行かれる心配はないからなおさらだ。

私は、これをシルクロードの街ホータン(和田)でやって、バスが知らずに検問圏外に出てしまい、えらい騒ぎになったことがある^ ^

バスに適当に乗るたびに思い出す、懐かしい思い出w

ガラガラだった平日日中の香港2階建バス

さて、やってきた2階建バス。

この「5C」がどの路線なのか、「慈雲山中」がどこなのかも知らずに乗り込みます。

そして、最前席を確保。

異国のバスに乗って、最前席をゲットできた瞬間の喜びは、なかなか言い表せない。

しかも、香港の場合は2階建だから、眺めが良い。

どんな、映画やドラマなどより、心惹きつけられる異国のバス旅の車窓。

私は映画もドラマも見る人間じゃないけどw

しかも、このバス、完全に私の貸切。

行き先にもよるんだろうけど、これが平日香港の姿?

ま、1階にはいるかもしれないけど。

高速道路をまたぎます。

このへんで、いちおうGoogleマップをチェック。

紅磡(ホンハム?)と呼ばれる地域に向かっている模様・・・

では、そろそろ降りてみましょうか。

大通りから、若干細い道に入ったのをきっかけに、そして「紅磡觀音廟」という文字に惹かれてバスを降りました。

降りたのは「観音街」というバス停。

驚いたことに、九龍のターミナルからここまで約30分、2階には誰も乗ってきませんでした。

スターフェリーもガラガラだったし、人の多い香港で、どこか信じられない気分。

巻き型線香の香りが気持ちいい金運の神様「紅磡観音廟」

さて、通りから一歩入ると、突き当たりに見えるのが「紅磡(ホンハム)観音廟」。

ストリートの名前はズバリ観音街。

背後に高層マンションがそびえ立ち、対比の妙となっているのは上環の「文武廟」と同じです。

中に入ると、巻き線香の煙と、大勢の参拝者が出迎えてくれました。

香港文化特有の、このぐるぐる巻き線香。

火がついてる時間を長くするため、だそうです。

中の赤い紙には、願い事が書かれているそう。

煙はとても充満してますが、この香りがとても気持ちいい。

ほんとに、香りをかいでて気持ちよくなっていきます。

そして、この丸いお盆は、灰が落ちない仕組み。

熱心にお祈りする香港の人々。

本日は、平日金曜日。その日中でも参拝者が絶えません。

この廟は、金運の御利益があるらしいです。

私も、一生懸命お祈りしました。

ほんとに、アジアのテンプルって、雰囲気あるよな。

建てられたのは1873年。すなわち、イギリスへの割譲後のことです。

「紅磡観音廟」の場所はここ。

かつての啓徳空港の近くですね。

「紅磡観音廟」を出て、少し歩くと、竹はしごに囲まれた建築中のビル。

すごい、職人技です。よくコワくないものだ・・・

あの斜めの竹が、補強の役割を果たしてそうなのは、素人の私でもわかります^ ^

さて、またバスに乗って、別の土地へ・・・

って、この並んでる人々はなんだろう??

紅磡 ⇒ 深水埗 バスの旅

紅磡 ⇒ 深水埗 バスの旅、なんて言ってるけど、もちろん、行き先もわからず乗ってます^ ^

さて、このバスは、どこへ行くのかな〜

前を行くバスの広告を眺めているだけでも楽しいし、

何階建なんだろう?と、タワーマンションの高さを数えてみたり、

クーラーの室外機の並びを眺めているだけで楽しい。

つまり、日本では味わえない風景を楽しむ、これが異国の旅。

高層マンションの真下に、ひっそりと店を開く八百屋さん。

そして、いつしか眠ってしまいました。

バスの揺れが、ほどよく心地よい。

そして、無理もなかった。

昨夜は、重慶大厦で3時間しか寝てなかった(^ ^)

目が覚めて、Googleマップを開くと、深水埗というところだったので、とりあえず降ります。

九龍の下町「深水埗」を歩いてみる

古い地球の歩き方で調べると、ここ深水埗は香港の下町的存在。

深水埗の「埗」の字は埠頭という意味で、かつては、入江が入り込んだ漁港であったらしい。

まずは、大南街と呼ばれる古いビルが立ち並び、その下に雑貨屋さんが店を出すストリートを歩きます。

たしかに、下町の雰囲気。

発展目まぐるしい香港でも、こんな街が残ってくれていて嬉しい。

一本内陸側に入ると、そこは基隆街。

基隆なんて、台湾の港町にもあったな、なんて考えながら歩きます。

買いはしないけど、いろんな生活雑貨が売っていて楽しい。

香港人の生活を垣間見る思い。

そして、こんな生鮮食品店まで現れ、

アーケード下のマーケットにつながってました。

魚の生臭さが最高w

しかし、この水がはねて、服にはついてほしくない^ ^

そして、さらに1本入ると鴨寮街。

MRTの駅に近づくにつれ、賑やかさも増してきました。

それでも、ときおり顔をだすお肉屋さん。

自分で言っておいて、「お肉屋さん」という表現がぴったり。

こちらは、「八百屋さん」という表現がぴったり。

この「電話上下」って意味・・・???

あとで調べたら、SIMカード屋さんだった^ ^

さすが下町。

MRTが地下を走る長沙湾ロードまで出ると、高層マンションが出迎えてくれました。

小籠包34HKD(646円)はやっぱり高いよな・・

さて、歩くのはとても楽しいんですが、お昼を過ぎてお腹もとても空いています。

しかし、軒並み50HKD(950円)を超えるプライスに驚くばかり。

日本の吉野家やすき家のほうが、まったくもって安い!

値段のことばっかり言っても仕方ないんですが、それが実感。

その実感に嘆きつつ、大好物の小籠包をオーダー。

この小籠包が34HKD(646円)。心して食べないと。

大好物と言ったけど、中華料理はすべて大好物。

昨夜の回鍋肉も、今朝の点心も美味しかったな・・・

肉汁と、ピリッとくる生姜のコンビネーションが絶妙な味。

たった4つしかないので、よく味わって食べますw

ちょっと、セコいか。

値段はさておき、とても美味しい小籠包、ごちそうさまでした。

この小籠包が美味しかった深水埗のお店はこちらです。

午後になって、ホテルにチェックインできる時間に近づきました。

MRTの駅名標を見て、はじめて「深水埗」を「シャムスイポー」と呼ぶことを知ります。

では香港島に戻って、今夜のホテル「ルネッサンス・ハーバービュー(萬麗海景酒店)」へ向かいましょう。