礼文島路線バスの旅 寂しさ募る「北の果て」の風景【利尻・礼文一人旅 #7】

ゆっくりとくつろげた船泊の宿「ホテル礼文荘」。

本日の予定は、香深まで出て、船で利尻島に渡ることですが、香深までの約50分。

しっかりと、路線バスの旅を楽しみます。

国内の旅なので、当たり前ですがパスポートを持たずに旅してる。

なので少し実感に欠けますが、ここは紛れもなく北緯45度という「北の果て」まで来ているんです。

異国で例えれば、北緯45度といえば、ウラジオストクよりも北。

私の訪問地でいえば、中国のハルビン、セルビアのベオグラードとほぼ同緯度。

遠くに来ているんだ、という実感を、礼文島最後の瞬間まで持ち続けていたいです。

バス停でなくても乗降できるバス

ホテルを出て、目の前にあるのが九種湖展望台。

昨日は、一瞬晴れた間を狙って絶景を鑑賞できましたが、またまた霧が出てきています。

本日の天候はどうなんだろうか。

 

バスを待つ時間、付近を散歩。キャンパーたちは、テントの中でまだ眠ってるのかな。

ただいまの気温は18度。昨夜も15度くらいまで下がったかな。

テントの中では寝袋に入っていることでしょう。

 

ところで、私は香深行きのバスを待っていますが、礼文島のバスは、バス停でないところでも手を挙げたりして乗降可能です。

これは、対馬や佐渡でもそうでした。

数少ない島の足。本数は少ないかもしれませんが、便利なシステムになっています。

しかし、私は臆病者。

万一、バスが停まってくれなかったことを考えて、バス停まで歩きました(笑)

次のバスに乗り遅れたら、利尻島への船に乗れなくなるので必死ですw

寂しい北の海岸線を行く路線バス

さて、案ずることなく、ふつうにバスが現れ、乗車できました。

席も特等席の最前列を確保できたので、香深までの50分、礼文島の景色の見納めです。

バスは、しばらく船泊湾沿いに走ります。昨日、サイクリングしたコースと同じ。

しかし、霧が立ちこめているせいか、昨日よりも物寂しさを感じる海岸線。

昨日自転車で訪れた金田ノ岬。路線バスもここを通るのか。

金田ノ岬を通過して、バスは南下します。

あれはクルマできた観光客でしょう。

当初、礼文島に渡る計画を立てていた際、レンタカーを借りるつもりでした。

ところが、電話してみると、満車で借りれなかったんです。

※ちなみに、トヨタレンタカーでも、礼文島の予約はwebでなく電話のみ。

 

でも、レンタカーもいいですが、こうして、バスに揺られながら、寂しい風景を眺める。

これこそ旅、という気がします。

これは、どうみても「最果て」の景色です。

このバスの乗客は、私ともう一人の観光客。地元民はいません。

地元の人は、一人一台といわないまでも、クルマを所有しているでしょう。

路線バスの旅は楽しいですが、ゆくすえ、誰が路線バスを利用するのか。

そんなことが頭に浮かぶ寂しい北の海岸です。

海岸の向こうに陸地が見えたので、一瞬「利尻島か!?」と思いましたが、これから通る「津軽町」付近の海岸線でした。

このあたりなんか、防波堤があまりにも低い。

今日は波は高くないですが、シベリアおろしの大波は飛び越えてきそうです。

昨日利用した観光バスとすれ違います。

昨日もスコトン岬見えなかったけど、今日もダメみたいだね・・

しかし、天気は晴れてるほうがいいかもしれないけど、どんよりしてるほうが、北の果てを旅している気がします。

香深まで11㎞ですね。

このへんだけ切り取って、「これは沿海州の風景だ」といって信じる人もいるでしょう。

海鳥が集まってました。

霧はますます深くなるばかり。これ以上先へ行ってはいけない、そう言われているようです。

結局、地元民の乗降は、まったくありませんでした。

路線バスは、2人の観光客を乗せたまま、香深の町に入ります。

香深の町に入ると、行く手を阻むような霧。

船が運行されるのか。そんな心配が生まれるほどの霧。

礼文島の旅もこれで終わりです。

最初と最後は霧に煙ってしまいましたが、それも旅。

昨日の夕方、気まぐれで少し晴れ間をみせてくれただけでも旅の神様に感謝です。

今回の7月の北海道離島4島弾丸旅の全行程はこちらです。