モスクの日陰で休憩した私は、オールドカイロを後にし、イスラム地区のシタデル方面、その途中にある、ガーマ・アフマド・イブン・トゥルーン・モスクに向かいます。
距離にして3~4キロ。冬ならば歩けない距離ではないですが、ジリジリ照り付ける真夏の太陽に、体力を温存しておかなくてはなりません。
まだ、旅の初日ですから。
オールドカイロ ⇒ イスラム地区 カイロのタクシー初体験
というわけで、流しのタクシーを拾って、行くことにしました。地図でいうと、こんな感じです。
流しのタクシーの相場を確認するのも好都合。距離からいって、10ポンド(でも高いかな)くらいに、照準を定めます。
というわけで、タクシーをとめて交渉するんですが、どの運転手も20ポンド以下には絶対まけない。
わずか、数キロですよ。観光客には、初乗り20ポンドなんていう協定でも作ったんだろうか・・・
でも、時間がもったいない。20ポンドで手を打ちました。(ま、120円ですからね)
この交渉、時間のない弾丸旅行者と、時間の有り余る地元民。
ハナから負けてるような気がする・・
ガーマ・アフマド・イブン・トゥールーン
と、いろいろ揉めましたが、たどり着いたモスクがコレ。途中、水道橋も見かけましたが、美しさに見とれて、撮り忘れました。
これも、もちろん世界遺産。カイロに現存する最古のモスクとのこと。
向こう側に見えるミナレットに登るのが、ここに来た目的。
珍しいらせん階段のミナレットで、登れば、カイロの街の全容が見渡せるとのこと。
ところげ、修復中とのことで入場不可。
落胆しながら、ひと通り中庭を歩いて退散。
というのも、何か聞くと、そのたびにバクシーシ。
1回1回たいした金額ではないですが、小銭がなくなってしまう・・・
「サルビーヤ通り」 次々と現れるミナレット
さて、陽も傾いてきました。
ここから、シタデルに至るまで、サルビーヤ通りが通じています。
そこを、タラタラ歩いていきます。
交通量が多く、またクルマも飛ばしているので、気をつけなくてはなりませんが、このサルビーヤ通りは面白い。
歩いていると、次々にミナレットが現れます。
ミナレットだけでなく、大小さまざまなモスクも登場。
いやあ、これはすごい。ぜひ、歩行者天国にしてほしい(笑)
通りの両サイドにミナレットが現れました。
「~歩き方」の地図によると、14世紀アミールシャイフによって建てられた修行場らしい。
これは、何だろう?? 恥ずかしながら、名前がわからない。
しかし、はっきりいって、これは壮大な眺めです。だって、ここ、ふつうに街なかだよ。
これは、建物の形からいって、マスギド・カーニー・ベーイ・イル・ムハンマディらしい。
ほんとうにすごい。これらの建築物の下を、騒々しくクラクションを鳴らして、クルマが行き交っています。
地下貯水槽ですね。砂漠気候で雨の降らないカイロ。水は大事なものです。
サラーフッディーン・アイユービー広場に到着。向こう側にシタデルが見えてます。
今日最後の見学は、この2つのモスク。
手前のガーマ・スルタン・ハサンと、奥のガーマ・リファーイー。
ガーマ・スルタン・ハサン
世界最大級のイスラム建築だそうです。
やっぱり、入り口付近では、物々しい警備。でも、必要だよね。
ミナレットの高さは90ⅿ近くあるとのこと。
ここの入場料は40ポンド。警官がチケット販売を兼ねていたためか、バクシーシはありませんでした。
スルタンと聞くと、イスタンブールにも、スルタン・アフメットってあったな、なんて思い出しますが、イスラム教の最高権威者カリフが授与した政治的権威者の称号だそうです。
なんか、イランのモスクの模様を思い出しますね。
中庭には、貯水槽があります。正八角形だそう。
建築は14世紀とのことですが、よくまあ、こんな巨大なものを。
巡礼者より観光客の方が多いですね。時間帯にもよるんでしょう。
このモスクには、ファンが回ってない。だから巡礼者がいないのかな(笑)
かなり、暑いです・・
ガーマ・リファーイー
16時の退館時刻が迫って、スルタン・ハサンの外に出ました。
ちなみに、靴下が真っ黒になりました。
となりのガーマ・リファーイーの開館時刻は16時半まで、入りましょう。
ここは、入場料ではなく、寄付で入ります。
こちらは、20世紀に入ってからの建築で、さすがに新しいですね。
椅子も新しい(笑) ファンも回ってるので、しばし休憩。
外は、ものすごい暑さですが、不思議とガーマの中は涼しい。
これも、古代エジプトからの知恵でしょうか。こんな風に造れば涼がとれる、みたいな。
休んでいると、モスク管理人のような人が近づいてきて、お墓を見せてやるから来な、と。
当然、その後、バクシーシを要求されました。
バクシーシの相場がわからないのですが、もう細かい紙幣がなくなって、10ポンド紙幣(60円)を進呈。