「笠上黒生」駅の観察を終えて、今度は上り電車に乗って「観音」駅へ。
レールの音が「コトリコトリ」と聞こえ、列車が姿を現す瞬間は、なんともいえません。
「笠上黒生」駅から「観音」駅へ
どこまでもノスタルジックな銚子電鉄。
こうやって、銚子電鉄は、毎日走ってるんですね。
自宅から100km圏内に、こんな鉄道があったことに感動します。
森の中から姿を現した、ツートンカラーの電車。
あれ?カラーリングはさっきと同じだけど、さっきは貫通扉があったような・・
よくわかりませんが、流線型のようなフォームも、よく似合ってます。
ふたたび電車に乗り込みました。
「本銚子」と「観音」。どちらで降りようかな、と考えていましたが、なんとなく「観音」駅へ。
小さい目のタイルのホームに降ります。
前面は流線型でしたが、背面は貫通型でした。
たい焼き屋は姿を消してもモダンな「観音」駅
列車が去った後の「観音」駅ホーム。
民家スレスレにレールが敷かれ、うなぎの寝床のようなホームが旅愁を誘います。
この駅の乗降客数は、1日50人。
ということは、この改札口を通るのも50人。最盛期は何人ぐらいだったんだろ。
「観音」駅のネーミングライツは「金太郎ホーム」でした。なんでも、不動産投資会社の名前のようです。
この駅には「たい焼き屋」があることで有名でした。
1976年から2017年まで、41年にわたり営業していたそうですが、いまでは「犬吠」駅に引っ越したそうです。
「観音」駅は、円福寺(飯沼観音)にちなんでいます。
ヨーロッパを思わせるみごとな駅舎
たい焼き屋さんは姿を消してしまいましたが、すごい駅舎です。
スイスの登山鉄道風の駅舎に改築したのは1991年とのこと。バブル真っ盛りですね。
教会に見えなくもない。どうせなら、ガラスをステンドグラスにすればいいのに。
先日訪れた「土合」駅にも似ています。
最近の鉄道は、ほぼすべて路面は高架。駅ものっぺりして特色もない。
もちろん、そのほうが安全で合理的なんだろうけど、合理的なものに愛着は感じませんね。
こういった昔ながらの道床に駅の造りは、世界遺産並みに、眺めていて飽きません。
次の電車が来るまで、約20分。
急げば、駅の名前の由来となった「飯沼観音」に行ってこれたかも知れませんが、駅舎や線路を眺めていたほうが楽しいです。
ウクライナの「愛のトンネル」を思わせる「森のトンネル」
観音駅のすぐ横の踏み切りから、望遠レンズで「本銚子」方面を狙うと、こんな構図が。
ウクライナに「愛のトンネル」という絶景があるそうですが、それを彷彿させる「森のトンネル」です。
私は、こっちのほうに愛を感じます。
踏切が鳴って、外川行きの電車が入ってきました。
さっき乗った電車の銚子での折り返しです。これに乗って、次は「西海鹿島」駅まで行こうと思います。
わずか、20数分の滞在でしたが、モダンな駅舎と「森のトンネル」。楽しかった「観音」駅でした。