さて、時間がありません。
城壁都市、アンコール・トムに向って、Eバイクを発進。
このEバイク。ついさっき、フルに充電したばかりなのに、メーター表示はもう49Vとかなんだよね。
フルで52V、45Vになったら3キロしか走れないと聞かされているから、ちょっと不安。
丁寧なアクセルワークで、燃費を気にしながらアンコールトムへ通じる街道を走ります。
「勝利の門」から城壁都市アンコール・トムに侵入
街道沿いには、店が連なり、飲料水のほか、民族衣装のようなものも売られています。
ここにいたるまでも、よく声をかけられ、「1ドル! 買ってよ~」と懇願されますが、いくら安くたって、荷物がかさばっちゃうじゃん。
アンコール・トムに向う途中、右に見えたのは、地図によるとタ・ケウかな。
登れるんだね。
反対側の左に見えるのは何だろう?
それにしても、ほんとに樹木が立派。
さらに西に走ると、アンコール・トムに入る門が見えてきました。
勝利の門
これは、城壁の東に当たる門で「勝利の門」と呼ばれています。
今までの道のり、Eバイクでも、それなりに時間がかかりました。
自転車だと、相応の覚悟が必要とみました。
門の上部には顔が描かれ、なんとも威厳のある門です。
しかし、門の幅はクルマ一台分。渋滞といかないまでも、譲り合って、通過するのにけっこう時間がかかります。
「勝利の門」をくぐって、アンコール・トムの中に入りました。
振り返ると、こちら側にも顔の模様が。
そして、またしばらく、こんな感じの林道を走ります。
走ってる間は、風が当たって気持ちいい。
時速30キロくらいで安全運転&バッテリー消費を抑えていると、後ろからどんどん抜かれます。
アンコール・トムの中心に近づくと、また数々の遺跡が顔を出します。
そして「象のテラス」に突き当たります。
もちろん、「象のテラス」が何たるかをわかっているわけではありませんが、「勝利の門」をひたすら西に進むと、突き当たると地図に書いてあるので。
時刻は15時過ぎ。当初の予定よりだいぶ遅れていますが、さすがに脱水症状です。
水とコーラでもいただきますか。
変わった模様のコカコーラ。
さて、休憩もほどほどに見学に向かいます。
身体を奮い立たせて、完全に、体育会のノリです(笑)
でも、ほんとに、炎天下での遺跡めぐりはスポーツといってもいいぐらいだと思いますよ。
発汗量と体力の消耗はハンパありません。炎天下といっても、33度くらいなんだけどね。
Eバイクは、コーラをいただいたおばさんに頼んで置かせてもらいました。
ライ王のテラス
まず目に飛ぶ込むのが「ライ王のテラス」。(だと思う)
地図だけを見て行動してるので、合っているかどうか定かではないのがつらいところ。
裏側に階段があったので、登ってみます。
こんなふうになってるんだ。
ハスの花の像
これは、カタチからして「ハスの花の像」かな?(確証なし・・・笑える・・)
このおじさんも、一生懸命地図を見てますよ。
ほんと、案内板とかないから、どれがどの遺跡なんだか判別がつきません。
事前に予習してこなかったツケがまわってきました。
時間もないし、このへんから、まあ、今回は気ままに歩いて、「バイヨン」と「アンコール・ワット」だけ見れればいいじゃん。
どだい、半日でアンコール遺跡のすべてを網羅するなんて無理なんだし・・・ って、気分になってきました。
あれは、「勝利の門」へ続く道。これは、間違いない。
王宮の塔門
ということは、これを右に行けば王宮かな。とすれば、これは王宮の塔門。
散策してるだけでも十分楽しい。
迷子にならないように気をつけながら、東へ。
ピミアナカス(空中楼閣)
東に歩いて突き当たったところにあるのが「ピミアナカス」。
「空中楼閣」という異名があるそう。
逆光なので、さらにそんな感じに見えます。
「バプーオン」と「バイヨン」を間違える間抜けぶり??
さて、そろそろアンコール・トムのメインイベント「バイヨン」に向おうと、このときは思いました。
今いる、「象のテラス」の少し南にあることぐらいの予備知識で、歩いていきます。
すると、出くわしたのが、この石橋。
後で知ったところによると、これは、遺跡「バプーオン」へ通じる空中参道。長さ200mに及ぶそう。
この立派な空中参道に驚き、てっきり、あの向こうに見える「バプーオン」を「バイヨン」と勘違いして、歩み寄っていきます。
念のため、参道を歩く観光客に、「バイヨン?」と聞くと「バプーオン」と答えているのに、「バイヨン」と勘違いし、地図を見ても、「Baphuon」というスペルをバイヨンと勘違いした間抜けぶり。
バプーオン
すっかり、目の前の「バプーオン」を「バイヨン」と勘違いして歩き出します。
でも、このスケール、勘違いに値します(笑える)
中に入り、バイヨン名物の大きな顔の観世音菩薩像をさがします。
太陽は西に傾くも、日差しは強いまま。
南側に回りこんでも、「大きな顔」がない。
「大きな顔」が見当たらなくて、少し変だな、とも思いましたが、見事なレリーフがあるので、この時点で、まだバイヨンと信じきっています。
だって、これ見事じゃないですか。エジプトのルクソールを思い出すよなあ。
これも見事。
気になるのは、これ当時の衣装のまま?
だとすると、かなり過激な衣装だったということに。
階段をあがって、一段上に。
さらに上があります。
回廊づたいに「大きな顔」を探しますが、ありません。(当たり前・・・)
仕方なく、もう一段上に。急な階段、へとへとです。お年寄りにはきついだろうな。
バイヨンと信じて、バプーオンの頂上に到着。
さっき歩いてきた空中参道がくっきり見えます。
頂上まで来ても「大きな顔」がない。
ここで、ようやく、ここがバイヨンでなかったことに気づき、頂上にいた警官に、「ウエア イズ ビッグフェイス?」と聞くと、バイヨンなら、ずっと向こうだぞ、との答え。
いやあ、間抜けだったな・・・
高さ30mを必死に駆け上がって、足がガクガク。
少し休んでから、下に下ります。
当たり前ですが、下る階段も急。ほんと、気をつけないと。
たまに、打ち付けた板がぐらぐらしてるから、かなり怖いです。
登ったバプーオンを、裏側から眺めます。
バイヨンではなかったけど、バプーオンもアンコール・トムの中では規模の大きい遺跡の一つ。
かつては、バイヨンよりも、高さは勝っていたらしい。
しかし、それにしても、久しぶりの大間抜け。遺跡を間違えるとは。
「バイヨン」に急ぎましょう。日が暮れてしまう・・・