【世界遺産】見事に復元されたワルシャワ旧市街に舞う白いポプラの花

2026年5月のGW旅も終盤です。

あとは、空港へ戻る時間を気にしつつ、ワルシャワ旧市街のたたずまいを、のんびりと眺めて歩きたいと思います。

そんなに広くないワルシャワ旧市街

上の写真が、ワルシャワ旧市街の地図。

世界遺産登録されたこの街は、路地から路地へすべて歩きつくしても、そんなに広くない。

4時間もかければ堪能できるかな、と考え、17時にはワルシャワ・セントラル駅に向かって戻りはじめようと、簡単にプランニング。

ジグムント3世の柱碑前には、ガイド率いる観光客がいっぱい集まってました。

この見事なレンガ造りはワルシャワ王宮。

見学しようと思って中に入ると誰もいない・・・

おかしいな、火曜日は休館日ではないはずなんだけど・・・

でも、観光客もいないから、営業していないのは確か。

仕方ないけど、市民の力で見事に復活させたレンガ造りの外観を眺められただけでも十分。

 

では、まっすぐに市場広場には向かわず、路地を寄り道しながら歩きます。

世界遺産の旧市街だけど、ふつうに生活して住んでいる人もいるのだろうか。

見たところ、路地の両側は、だいたいホテルかカフェかレストラン。

それも、おしゃれなレストランです。

さっき、美味しいスープをいただいてしまって、もうお腹はいっぱいだ。

旧市街広場を囲むひび割れまで復元された建物

さて、旧市街の中心ともいえる市場広場に出ました。

なぜ「市場広場」と呼ばれるかについては、中世からこの場所が、公認されたマーケットだったからだそうです。

そして広場は、パステルカラーの美しい建物が綺麗に並んでいます。

前の記事にも書きましたが、第二次世界大戦末期、ナチス・ドイツにより、ワルシャワの街の8割以上、特にこの旧市街はほぼ100%が瓦礫の山と化しました。

そして、戦後、市民たちは「ワルシャワの歴史とアイデンティティを消させない」として、元のレンガの破片を一つずつ拾い集めて元の場所にはめ込み、「壁のひび割れ」や「傾き」に至るまで街の姿を完全に再現したという美しい実話があります。

もちろん、復元は簡単なことではない。

決め手になったのは、ナチスの目を盗んで、街全体の建物や装飾の精密なスケッチや測量図面を作成したワルシャワ工科大学の教授や学生さんたちです。

図面の数は、約3万5000枚というので驚きます。

ワルシャワの人たちの街への情熱に、頭が下がりますね。

市場広場の真ん中に立つ、戦士のような像。

これは、よく見れば人魚。

まさに、剣を持った戦う人魚ですが、こちらは、ワルシャワを災難や敵から守り続けている守護神「シレンカ」。

人魚にまつわる逸話は数知れない、ワルシャワのマスコット的存在だそうです。

 

また、欧州でよくみられる隙間のない、建ぺい率100%の外観も見事。

これは、城壁に囲まれた内部の土地をわずかでも無駄にしたくないという都市計画と、間口の広さに応じて課税された仕組みによるもの。

税金を抑えるためには、間口を極力狭くして、奥行きを広く取る建築手法を市民は選びました。

だから、建物は、どれも「細く」「高く」、そして「奥行きが長い」うなぎの寝床のような構造になっているようです。

建物と建物の隙間にはゴムが貼られているのかと思ったら、雨樋でした。

美観に関するセンスも抜群ですね。

さて、ふたたび市場広場から、別の路地へ。

ふっと、観光客がとぎれる瞬間もあって、旧市街の静かな雰囲気を堪能できます。

よくみれば、窓枠の穴は、弾痕だろうか。ここまで再現したのかな。

この小窓は、冬場の寒さが厳しいポーランドの人たちの知恵。

部屋の温度を極力下げずに、空気の入れ替えを行うための工夫らしい。

なんとなく、障子の開け閉めを容易にする、表裏反対の部分を想像してしまった^ ^

ヨーロッパに3つしかない中世からの砦バルバカン

歴史観と美観と生活の工夫が垣間見られた市場広場をさらに奥へ進むと、高台のような場所に出ます。

ここにあるのが要塞バルバガン。

これは、旧市街をぐるりと囲んでいた城壁の一部。

街の北側の城門を守るために16世紀半ばに建設されました。いわば北門ですね。

こちらからだとよくわからないですが、形は「馬蹄形」。つまり半円形。

大砲や銃の死角をなくして、敵を一網打尽にするための防衛法だったそうです。

この希少な構造のバルバガンは、実はヨーロッパ全体で3カ所しかなく、そのうち2つがポーランド。

昨日、クラクフで見たバルバガンですね。

※最後の一つはフランスにあるそうです。

では、城壁の上を歩いてバルバガンへアプローチ。

なるほど、たしかに馬の蹄のような形をしています。

バルバガンを過ぎて、さらに奥へ。

素敵な路地が続きます。

今の季節は5月。だからとても爽やかだけど、

昨今のヨーロッパは夏季の熱波がすごいらしい。

でも、たしかにこの街並みにエアコン室外機は似合わない。

そういえば、昨夜泊まったクラクフのホテルにもエアコンはありませんでした。

このまま、エアコンの必要ないヨーロッパでありますように。

修道院にぶつかったところで、引き返します。

「夏の雪」ポプラの舞うワルシャワ旧市街にさようなら

どこを歩いても、市場広場に戻ってきてしまう道の構造のワルシャワ旧市街。

歩き疲れて、水を買ってベンチに腰を下ろして、旧市街の様子を眺めます。

アコーディオンの音色が美しかった。

私もその気になって、ウオークマンでショパンを流しながら、ワルシャワ・セントラル駅に戻りかけます。

ふと気になったのが、旧市街を舞い落ちるこの白い花。

どこかで見た花だな・・・と思って思い出したのが、同じ5月に中国・蘭州でみたポプラ。

これは、間違いなくポプラの花でしょう。

あとで調べてみると、東欧やヨーロッパでは初夏に舞う雪として、5月の風物詩とされているそうでした。

 

では、旅も終わりですね。ワルシャワ・セントラル駅に戻りましょう。

これまで4日間。短かったけど、とても充実していたチェコ&ポーランド旅。

ポプラの花とともに、ワルシャワ旧市街にお別れです。

時差はあるけど、明日の朝、いや明後日の朝か。

会社に出社するというのは、何度経験しても不思議な感覚。

東京から8,000km以上も離れているのに。

どこでもドアやタイムマシンをくぐるような感覚を楽しめるのも海外弾丸旅の魅力。

そしてワルシャワは、明日から雨だそうです。恵まれた天気に感謝。

2026年ゴールデンウイークの旅は最高でした(^ ^)