灼熱のジョードプル繁華街 クロックタワーロードからサダル・バザールへ

静かで時間が止まっていたかのような旧市街だった。

でも、インドの街といえば、どうしても「雑踏」という先入観がある。

迷路のようなブルーシティの南東側に広がるのが、ジョードプルのいわゆる繁華街。

バザールや時計塔なんかもあるようだけど、本日土曜日の賑わいはどんな具合だろうか。

クロックタワー・ロードをブラブラと

ホテル「シンビハベリ」で小休憩した私は、繁華街であろう旧市街の南に向かって歩きはじめます。

歩くほどに路地はゆるやかにほどけ、視界がひらけていく。

青い家々の静寂はいつしか遠ざかり、代わりに耳へ流れ込んでくるのは、クラクションや人声。

ここから先が、ジョードプルのもうひとつの顔なのだろうか。

足を止めて建物を眺めれば、ブルーシティとはまた違った味わい。

美しいモザイク模様が、道ゆく人に話しかける。

ちょっとした広場に出る。

Googleマップに頼るのも癪なので、目視で視察。

たぶんヒンズー教寺院。

ということは、正面のこれが正門だろうか。

そういえば、さっきアザーンが鳴ってた。

アザーンはもちろんイスラム教徒へのお祈りの呼びかけ。

歩いて目につくのはヒンズー教寺院ばかりだけど、どこか目に入らぬ場所に、たしかにモスクがあるんだと実感する。

3月といっても昼下がりの太陽は、容赦なく照りつける。

だから、ときどき日陰に避難しながら前に進む軟弱な旅人。

クロックタワー・ロードから一本脇に入ってみた。

両サイドに、様々な商店がならぶ。ここも、バザールの一角にあたるのかな。

読めない文字に囲まれて路地をさまよう楽しさ。

日本から新調してきた「アシックス・カヤノ」の履き具合が絶好調で、どこまでも歩いていけそうだ。

路地上に幕がはられてるのは日除け?

それにしても、スパゲッティ状態の電線はインドの風物詩。

よく、修復できる技師がいるものだと思う。

ひたすら南に向かって歩いてたら、なんとなく行き止まりの雰囲気。

商店を冷やかしながら引き返します。

売られているものは、布地、香辛料、銀細工、そして民芸品などもあるようだ。

そして、乾いた空気の中に、フルーツやターメリック、クミンの香りが漂い、歩くだけで鼻と目が忙しい。

ラジャスターンの女性たちが身にまとう鮮やかなサリーは、やはり目を引く。

あれは観光のための装いでなく、日常そのもの。

にもかかわらず、どこか祝祭のような華やかさを帯びているのが、この土地の不思議さだと思う。

クロックタワー周辺の雑踏

クロックタワー・ロードを東に歩き、ちょうどジョードプルの駅前を北上するストリートとの合流地点。

交差点の名前はわからないけど、インドらしい「雑踏」が広がってました。

観光地であるはずなのに、観光客の私には目もくれず、商いに没する街の姿。

これこそ、私が望む、みたかった光景。街の素の姿。

ゲートにはサダル・マーケットとある。いや、サダールかな。

コルカタとはまったく似てないけど、サダルストリートを思い出してしまった。

暑さに耐えかねて、かき氷。

ふと見れば、あれがクロックタワー。

そして、その向こうに立ちはだかるのは、まぎれもなくメヘラーンガル砦。

先入観を持ってるからだけど、インドらしくない光景・・・

こんなシルクロードの街みたいな情景があったんだ。

青い空に照りつける太陽、そして城壁のふもとにバザール。

まるでイランやパキスタンのシルクロードの街!

なんて感じだけど、ジョードプルも古代からのシルクロードの交易都市なんだよね。

さすがマールワール国のシンボル、ジョードプルといった感じでした。

そして、土曜日の午後、奥様方が買い込みに忙しそうです。

クロックタワーに登ってみる

真下に立つと、見下ろされてる感がハンパないクロックタワー。

なんでも、ワンピースのアラバスタがモデルとした塔らしい。

読んだことはあるけど、私はワンピースよりジョジョ派なので、詳しくは知らない。

塔のふもとをぐるりと1周してみると、どうも登ることができそうなので入ってみました。

料金は100ルピー(170円)。それにしても、博物館にでも入ろうかというチケット。

そして、暗く狭い石段を上がっていきます。

灼熱の外がウソのように、石壁が冷んやり・・

回廊に出ました。

やっぱり、高いところからの眺めはいいね。

サダルマーケットの人並みが手に取るよう。

楽しい眺め、おとといのジャイプール・ハワーマハルを思い出すけど、時間にして、あれからもう2日たったんだ。

旅してると、時間の進みが早くなるよね。

理論上は、移動すると移動しないより時計の針は遅くなるはずではあるが・・・

塔に登ってもまだ見下ろされるメヘラーンガル城塞に嘲笑われてそう。

これがジョードプルの中心地ですか、と、満足して塔を降りようとすると・・・

いきなり、目の前に現れたおじさん、というかおじいちゃん。

なんでも、この時計塔の名物管理人さんらしい。

SNSにアップしていいよね、と聞いても、わかってんだか、Googleマップにも写真が出てたので、了解済みと解釈させてもらう^ ^

 

このおじいちゃんに、チップをいくらか渡すとさらに上の機械室を見学させてくれました。

これは、どうなんだろ?

さっきの英文からすると、この時計塔の建立は1910年。

すると、イギリス製かな。

いずれにしろ、100年以上もジョードプルの街を見下ろしている時計塔でした。

気温38度 灼熱の3月のジョードプル

タワーを降りて、ふたたび灼熱の下界へ。

暑い、本当に暑い・・・昼過ぎに35度で、予報によるとただいまの16時の気温は38度・・・

ジョードプルの夏は、もうすぐそこまで来ている、そんな感じの灼熱の土曜日。

たまらず、露店に駆け込みます。

よーく冷えたオレンジジュースをオーダーしたつもり。

ところが、でてきたのは、フレッシュオレンジジュース(^^)

ま、冷えてないけど、しぼりたてだからいいか。

のどを潤して、そろそろとホテル方面に戻りかけます。

貯水槽を通してみるメヘラーンガル城塞。

15世紀、ラオ・ジョーダーによって築かれたこの城は、ジョードプルという都市そのものの起点。

今もなお圧倒的な存在感で街を見下ろしているという感じでした。

こういった貯水は、砂漠気候の街における知恵なのだろうか。

不思議なことに、空気が乾燥しているので、日陰は意外に涼しいんだよね。

さて、このまま炎天下を歩き続けてると、私の身体がもたない。

ホテルに帰って休むとします。

クロックタワーから離れると、とたんに訪れる静寂。

観光地であり、日常の雑踏と静寂な路地が混じり合ったジョードプル。

ジョードプルは、インド旅歴の浅い私にとって、5番目の訪問都市。

また、私の中のインド観がアップデートされた感じがしました。