さて、涙をそそるような寂しい風景に見とれているうちに、バスはナライハの町に入りました。
大草原の中をバスで旅したいという動機だけで訪れたナライハという町。
どこに行く宛てもないのですが、少し離れたところにモスクがあるみたいなので、バスが町の中心に着いたら行ってみようと思ってます。
こんな感じね。
動画での様子はこちらです。
大草原の町ナライハを歩いてみる
「X5」バスは、1時間10分ほどで、私をナライハの町に送り届けてくれました。
いちおう、帰りのバスの時間を調べると、1時間20分後の16時30分。
1時間くらいは街歩きができますね。
降りたところは、ナライハの中央広場。
ナライハ版チンギスハーン広場といったところでしょうか。
気温は10度くらい。風も吹いてないので、革のコートの私にはちょうどよい環境。
しかし、轟音とともに、真っ黒い雷雲が近づいてきます。
すごい光景だな、こりゃ。
広場の像に一礼してから、街歩き開始。
どことなく迫力のある光景に感銘を受けながら、モスク目指して歩きます。
1時間20分しかないのに、2km離れた場所へ行くのは冒険という気もしますが、ウランバートル行きの最終バスは、もう少し遅いみたいなので。
なんと、こんな町に(といっては失礼ですが)ホテルが。そしてカラオケが。
とにかく、急ぎ足に、ナライハの町を歩きます。
この世の終わりのような雲だ・・・
そして、ぶっ壊れた家・・・
竜巻にでもやられたのか、それとも・・・
ちょっと遠くを見ると、大陸を思わせる平原が。
上空から見たら、草原の中のオアシスのような町に見えるのかな。
突然あらわれる少年少女。しかも、日本人に似てる。
歩いているうちに、旅の感動のようなものがこみあげてきました。
涙が出るような大草原の風景
ストリートから、舗装されていない路地を登ると、モンゴルに来てからはじめてお目にかかるモスク。
立派なミナレットが突き出ています。
閉まっていて入れませんでしたが、カザフスタンのイスラム教徒の皆さんがよく利用されるとのこと。
それにしても、こんなに迫力のあるモスクを見たのも久しぶり。
ナライハの町に来てから、わずか数十分で、私は圧倒されています。
ナライハという町の人口は4万人足らず。
そんなところを歩いているのだと思うと、ふいに感傷におそわれる。
こういう町に住んだら、どんな生活になるんだろう。
都会のウランバートルより、私の描いていたモンゴルのイメージは、こっちが近い。
寂寥感というか、涙が出そうなほど寂しい風景でした。
真冬に来たら、どんな光景になるんだろうとも思う。
ウランバートルから、バスで1時間半。
モンゴルらしい光景を見れて、私は大満足です。
素晴らしい光景でした。
雨に振りこまれながらウランバートルへ戻る
バスターミナルへ戻る途中、ゴロゴロと不気味な音を立てていた雷雲が、とうとう雨粒を降らせました。
あわてて建物の軒下に避難。
この雨宿りが余計だった。
バスの時間をすっかり忘れてました。
全力で走ったの、何年ぶりだろうか^ ^
ウランバートルへの終バスは、1時間後にもう1本あることも忘れて全力疾走。
なんとか、X5のバスをつかまえます。
ずぶ濡れになって、肩で息するあわれな姿。
大陸を旅してるんだから、そのくらい当然ですね^ ^
わずかな滞在時間だったけど、すごく思い出に残った町ナライハにさようなら。
ナライハの町が遠ざかるにつれ、晴れ間が。
あの真っ黒い雨雲は、ナライハの町だけを覆っていたのでした。
バスは、来た時と同じ道を、ウランバートルへ向けて快走します。
と、思ったら、なんと警察の取り締まり??
広い国土とはいえ、道は渋滞してるし、取り締まりも必要ということですね。
さて、気を取り直して、ふたたびバスは快走。
バス停に現れる牧畜。
そして、川を渡り、
鉄道線路も越えて、
もとの、ウランバートルのバスターミナルに戻ってきました。
5時間弱のショートトリップだったけど、かけがえのない思い出。
大陸横断の真似事ができてよかった。
ホテルまで帰ってきました。
明日は帰国。
そして朝早いので、今日は早めに寝る予定。
ホテルの部屋で祝宴をあげるつもりで、いろいろ買い込んできました(^ ^)