中世の面影を残す世界遺産「プエブラ歴史地区」を歩く【メキシコひとり旅】

メキシコ中部に位置するプエブラは、メキシコシティの東約120kmに位置し、標高2,100mの高地に広がる歴史的な都市。

この街は、スペイン植民地時代に築かれた計画都市であり、美しいコロニアル建築とタラベラ焼きの装飾で知られる。

1987年には、その優れた都市計画と文化遺産が評価され、「プエブラ歴史地区」としてユネスコの世界遺産に登録された。

メキシコシティ国際空港からバスで2時間半。

そして、タクシーで街の中心ソカロまでやってきた。

現在、朝の9時。

帰国は、今夜25時のANA便。朝、成田に着いたら、そのまま会社に出勤するスケジュール。

よって、夕方までが、私に与えられた最後の街歩きの時間。

心ゆくまで歩いてみたいと思う。

歴史地区の中心ソカロを歩いてみる

さて、タクシーを降りた場所は、歴史地区の中心ソカロ。

まだ朝早いのに、地元の人か、観光客か、賑わいはじめていたソカロ。

考えてみれば、今日は日曜日。2024年8月11日。

日本は、明日は海の日。だから、私は1日よけいに旅ができるわけだ。

ソカロの横にそびえたっていたのはカテドラル。

プエブラ大聖堂で、70mの高さを誇る鐘楼は、メキシコ一の高さ。

ところが、まだ朝早く、内部には入れない。

しばらく周辺を散歩してみましょう。

プエブラは北緯20度。アジアでいえばベトナムのハノイと同じ低緯度。

だから暑いのかといえば、そこは標高2,100m。

朝9時は、むしろシャツ1枚では寒いくらい。

プエブラ歴史地区の建物の多くは、16世紀から18世紀にかけて建設されました。

そして、その多くは美しいバロック様式。

どちらかというと、アジアや中国文化にひかれる私であるが、中世の建築の美しさにはかなわない。

時間をかけて眺めるに値するといった感じだ。

プエブラは、いわゆる他の植民地都市とは異なり、スペイン人による「理想都市」として建設された。

街はまったく新しく開拓され、そのため、ストリートは碁盤の目状に整然と区画されている。

高原都市とはいっても、メキシコの8月は雨季。

2日に1日は雨が降るし、夕方にはスコールも。

だから、こんな回廊型通路があります。

その雨宿り型回廊を歩いていくと、ツーリストオフィスがありました。

そこで、もらった観光地図。

目がまわるような碁盤のような路地^ ^

ソカロのわきに、オープントップ型の観光バスがとまってました。

滞在時間が数時間なら利用するところ。

でも、10時間もあるので、ゆっくり歩きます。

こんなオープントップバスも。さすがコロニアル建築都市。

壮麗なバロック様式「プエブラ大聖堂」

10時になって、カテドラルが開いた模様。

この壮麗なバロック様式のプエブラ大聖堂に入ってみましょう。

中では、響き渡る祈りの声。

今日は日曜日。信者が集まる日。邪魔をしてはいけません。

しかし、見上げれば、シャンデリアに彫刻が美しく光ってました。

高さ70mの鐘楼は、ふつうに撮ると全部入りきりません。

黒い火山岩と白い石で造られたプエブラ大聖堂。

1575年に建設が始まり完成まで約100年を要した、プエブラの歴史遺産の象徴です。

豪華絢爛な「サント・ドミンゴ教会」&「ロサリオ礼拝堂」

カテドラルを出て、しばらくソカロにたたずみ、周囲のバロック建築を眺める。

あの黒い壁もやはり火山岩を使ってるのだろうか。

 

さて、苦手な碁盤の目に迷わないように、「サントドミンゴ協会」を目指しましょう。

碁盤の目状の街は、たぶん、ふつうは歩きやすいのだと思う。

でも、私は、目がまわるように迷子になる^ ^

なんでかは自分でもわからない。

一直線に伸びる道が、距離感覚を奪うのか。

それとも、○番目の路地を右に・・・、なんて覚えていても、路地の美しさにみとれ、忘れてしまうからか。

とはいうものの、サントドミンゴ教会は、ソカロから300mほどなので、すぐに着きました。

鐘楼はあるものの、さきほどプエブラ大聖堂を見たばかりなので、なんとなく落ち着いた印象。

人もあまりいない。

でも、親子が入っていったので、ついていきます。

外見のおとなしさとは、うってかわって、内部は麗美な空間。

プエブラ大聖堂が1575年に建設開始されたのと比較し、こちらはその4年前の1571年に建設が始まる由緒ある教会。

その正面の祭壇には、幾人もの聖人像が配置されていました。

そして、向かって左手を見れば「ロサリオ礼拝堂」。

こんな豪華絢爛な礼拝堂は、久しぶりに見た気がする。

「メキシコのバロック建築の最高傑作」と称されるのはダテじゃない。

光の加減によって黄金色の輝きの色が変わる金箔の装飾。

その美しさから、「天国を地上に再現した」とまで評されるカトリック美術です。

しかし、日曜日なのに、さきほどのプエブラ大聖堂のような礼拝者はいない。

ガイド付きの観光客が代わる代わる入れ違いに通り抜けていく。

プエブラ大聖堂が日常なら、こちらは観光用。

でも、観光用といっても、目の覚めるような黄金と宝石だった。

全部でいくらするのだろうか。

さて、「サントドミンゴ教会」を出て、ふたたび石畳の路地を歩きます。

どんよりした空だけど、それが中世の街並みには似合うし、コントラストがない分、写真も撮りやすい。

はり出したベランダに、装飾された鉄製の手すりが、美しい街。

こんな街なら、何時間歩いても飽きそうもない。

来てよかった、プエブラの街。

朝ごはんを食べてなかったことを思い出して、朝マック。

さて、時間は有り余ってるから、アステカ時代の遺跡が残っているというチョルーラにでも行ってみようか。

今回の中南米5泊10日ひとり旅の全行程・旅費などのまとめはこちらです。