レバノンの世界遺産ビブロス ~地中海を臨む遺跡~【レバノン旅行記 #14】

ハリッサをあとに、そしてビブロスに向かいます。

念のため、運転手に「トリポリには行けないか?」と聞くと、やはり道路が封鎖されている上に、トリポリ市内は、デモ抗議活動が激しいとのことで断念。

でも、ビブロスを見学できれば、「レバノンの3B」、つまりベイルート・バールベック・ビブロスの3ヶ所を制覇したことになるので、ちょっとした満足感

しかも、ビブロスは、紀元前3000年頃に、フェニキア人が世界で最も古い都市国家をつくった場所。

聖書を意味する呼び名「バイブル」は、ここビブロスから来ているそうなので、ちょっとゾクゾクするじゃないですか。

なので、トリポリはあきらめます。

ちなみに、トリポリは町の中心部を含めて外務省危険度が「レベル2」に指定され、不要不急の訪問中止を勧告されている場所です。

ハイウエイをビブロス(ジュベイル)へ

わがタクシーは、巧みに封鎖箇所を避けながら、ハリッサからの急斜面を駆け下ります。

そして、地中海沿いのハイウエイを北へ、ビブロスに向かいます。ビブロスまで20kmあまり、すぐです。

ビブロスは、ギリシア人がつけた名前で、現在の呼び名は標識にもあるようにジュベイルです。

 

ビブロスの港に到着

さて、タクシーはビブロスの港に着きました。

ここ、ビブロスの観光の目玉は、なんといっても世界遺産にもなっているビブロス遺跡ですが、焦ることはありません。

時間はたっぷりあるんです。

港をゆっくり散歩してから、遺跡を上っていき、遺跡の入り口にあるスークで1時間半後に合流しようと約束して、運転手と別れました。

まずは、波止場の上で、地中海とのふれあい。

 

久しぶりに、間近で見る地中海。

 

モニュメントと、ベンチにたたずむ老人。

なにかの像。

そして、向こうがビブロスのビーチだそうですが、なんかうら寂しいですね。

夏には賑わうのでしょうか。

釣り人。

 

さて、そろそろ、港から遺跡のほうに上がっていきましょうか。

  

海岸には、ペンションぽいホテルが、並んでいるような気がします。

どなたかのブログにも、ビブロスには安宿がないと書いてあったし。

 

この辺から、坂を上ります。

 

当たり前ですが、おみやげ屋さんも多い。

ビブロス遺跡の散策

遺跡の入り口です。雨が上がって、晴れてきました。

入場料は8,000LP(560円)と良心的。

チケット売り場から入ると、すぐにビブロス遺跡の最大の見どころ「十字軍の城」が目に入りますが、あとの楽しみに取っておきます。

まずは、海岸に続く丘に点在する遺跡を見学です。

 

歩いていると、線路にぶつかりました。かつては貿易港だった名残でしょうか。

線路の敷かれているほうを見ると、「十字軍の城」が。これは、あとで登ります。

線路は、いくら古くても150~160年くらいの歴史でしょうが、あの柱は紀元前18世紀ころに建てられた神殿跡です。時間のスケールが違いますね。

晴れてきたのはいいけど、暑くなってきました。なんと贅沢な(笑)

保存状態は、決して良くはありませんが、青い海の見える遺跡跡って、なかなかのものです。

ミニチュアの円形劇場

さらに歩くと、ローマ劇場が見えてきました。

  

この円形劇場で、地中海を臨みながら何を催していたのでしょう。

このあたりは、元住居でしょうか。

 

山肌にはりつくビブロスの町。

 

あの、「十字軍の城」に、早く登りたくなりました。

でも、もう少し遺跡を散歩。

青銅器時代の大公邸?

手前が神殿跡で、奥の茶色い建物が、青銅器時代の大公邸と「地球の歩き方」にも書いてあるんですが、ほんとですか??

この建物、ほんとに紀元前1000年といった時代の建物?? だって、青銅器時代でしょ?

まあ、それにしても、地中海を眺めながら、時を感じるにはもってこいの場所ですね。

       

柱の根元?

 

「十字軍の城」からの眺め

さて、では「十字軍の城」に登ります。

階段を上がると、トンネルのような場所をくぐります。

途中、ミニ博物館のような部屋がありました。

さらに上へ。

城の中層階から見えた景色。遺跡の様子も上からのほうがよくわかりますね。

青い地中海に映える列柱。

   

2000年前に戻ったら、この景色は、どんな風に変化するんだろうか。

ここに立てこもって、十字軍を迎え撃ったんですか。

なんか、ロマンがありますね。

ここも、実はまだ中層階です。さらに上があります。

急な階段を上がると、

最上階に出ました。

「十字軍の城」最上階からの絶景

うわっ、地球が丸く見えます。

これは、素晴らしい。

背後に青い海の神殿跡なんて、カッコよすぎます。

 

レバノンって、美しい国ですね。

これの、どこが「危険な国」なんでしょう。

 

海から吹いてくるそよ風が気持ちい。

 

時間を忘れて、「十字軍の城」に、しばしたたずみます。

観光客は、みんな同じ気持ち。

素晴らしい、ビブロス「十字軍の城」の演出でした。

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