正式名称を「鹿苑寺」とする「金閣寺」は、言わずもがなの京都を代表する寺院。
ひょっとしたら、日本よりも海外に人気があるのではないかと思えるほど、外国人観光客の訪問数は年々うなぎのぼり。
ところが2020年は、インバウンドの数が対前年マイナス100%に近いほどの鎖国状態に。
外国人観光客のいない金閣寺は、どんな姿を見せてくれるのか、興味津々で訪れました。
日本人はそこそこ訪れていた2020年7月の金閣寺
「龍安寺」をあとにした私は、自転車で「金閣寺」へ。
黒門から境内に入ると、日本人観光客の姿がちらほらみえました。
旅行が禁止されているわけではあるまいし、ましてや密でもない。
本日、「金閣寺」を訪れている人たちは、自分たちで思考することができる賢い人たちです。
拝観料が400円と比較的安いのも金閣寺の魅力。
順路に沿って鏡湖池の方角へ。
鏡湖池の映る「逆さ金閣寺」
でましたねえ。これは、無条件で美しい・・
京都の旅は、雨や曇り空が似合うと勝手に思ってますが、ここ「金閣寺」だけは金箔を照らす太陽の下のほうが際立つかな。
でも、鏡湖池に、「逆さ金閣寺」がしっかりと映し出されています。
ここに来るのは3回目。ぜんぶ夏です。
雪をかぶった金閣寺なんて、みてみたいな。
観光客がいないおかげで、ゆっくりと角度を変えながら眺められます。
京都の寺院めぐりファンなら、今の時期をのがしては、こんな機会なかなかないと思うけど。
応仁の乱で焼失する前の、金閣寺を見てみたい。
現在の金閣寺は1955年の再建ですが、1397年の創建時には、どんな姿をしていたのだろう。
少なくとも、今のように金箔に包まれてはいなかったとは思うけど。
観光客が少ないので、じっくり撮影できますね。
少し時間が経つと、まったく人がいなくなります。
これは、神がくれた奇跡の時間ですね。
あまりに現実離れした景観に、ジオラマの模型でも見ているよう。
ここで、なんと外国人登場。
タイか、ミャンマーか、バングラディッシュという感じの、色の浅黒いマレー系のアジア人。
私にスマホを渡し、撮って欲しいとのゼスチュア。
もちろんお安い御用。アジア人は、満足して去っていきました。
来日した観光客であるはずがないし、京都のどこかの大学の学生かな。
龍安寺の石庭のような素朴な情景もいいけど、こういう奇抜な景観も、眺めていると時間を忘れますね。
なんたって、話し声一つ聞こえないんだから、かなり贅沢な異次元空間です。
では、そろそろ退散しましょう。
「銀河泉」。足利義満がお茶の水に使ったという伝説。
「金閣寺垣」。竜門滝の左側にある山畔に沿って造られた竹の生垣。
「龍門の瀧」。高さ2.3mの滝で、中国の故事である登竜門にちなんで中央に鯉魚石(りぎょせき)が置かれている。
では、舎利殿の黄金美にお別れですね。
不動堂の茶室で抹茶をご馳走になる
のどが渇いたので、お茶でもいただきましょう。
私一人だけの空間。足利義満になった気分。
茶室って、入るの初めてなんだけど、意外に広い印象。
お茶会とかがあるから、このくらいの広さがあったほうがいいのかな。
冷たい抹茶と茶菓で500円。
茶菓は金閣の模様。女将さんの手ほどきによると、まず茶菓で口の中を甘くして、それからゆっくり抹茶をたしなむそうです。
室町時代の武将にもなった気分です。結構なお点前でした。
襖の向こうには庭園も見えます。ていうか、外でいただくこともできるんだね。
そろそろ、次の目的地へ。
風格満点。さすが、世界の観光地京都の代表的寺院でした。