次々と「レベル」がダウンする国

「国のレベルがダウンする」

と聞くと、またわが国日本の、なにかの指標が下がったの??

と自虐的になるほど、わが国の政治はひどいもんです。

決めなくちゃいけないことが、山ほどあるのに、日々繰り返される無益な論争・・・

逆にいえば、それだけ平和なんだという見方もできる。

そうやって、常にプラスに捉えていたほうが、精神衛生上良いことはわかっています。

外務省「海外安全ホームページ」の危険度レベル

ところで、「国のレベル」と書いたのは、外務省が定める、いわゆる「危険度レベル」のこと。

私は、外務省の「海外安全ホームページ」を、ipadのブックマークに入れて定期的にチェックしています。

 

私は、現役世代の旅人。
といえばカッコいいですが、要はサラリーマンの旅行者。

つまり、旅に出たら、必ず、帰国しなくてはなりません。当たり前ですが。

でも、この当たり前のことがけっこう重要で、仕事に支障がないように、きっちりと日本に帰ってくることで、次の休暇がとりやすくなります。

勤め人というのは、そういうものです。

 

私の弾丸旅行は、たいてい、出勤日の前夜に到着する便で帰ってきます。

そして、翌朝から、しっかりとビジネス。これで、上司や同僚の信頼を得ることができます。

 

ところが、帰国便が遅れたら・・・

幸いにも、そういった経験はありませんが、そのときは、欠勤となってしまったことを素直に謝罪し、それをリカバリーするべく、ビジネスで結果を出すだけです。

今まで、渡航地で、ヤバい!と震えあがったのが2回。

木曜日の夕方に、地球の裏側アルゼンチンのエル・カラファテにいて、月曜日には出勤しなくてはならない身。

スケジュールミスで、美しい氷河を見つめながら、ブエノスアイレス行きのフライトに間に合うかどうかヤキモキ。

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↑この景色を眺めながら、このときは、ほんとに「はるばる地球の裏側まで来て、どこでもドアが壊れちゃったのび太くん状態」でした(笑)

 

もう1回は、イランの古都イスファハーンで、待てども待てどもボーディングが開始されない。

このときは、なんとかテヘランまでたどり着いて、空港と空港の間(成田と羽田って感じ)を、フルスピードでタクシーをとばして、なんとかカタール航空のフライトに間に合いました。

 

でも、こんなのは、仮に被ってしまったとしても、次から気をつければいいだけのこと。

本当に、やってはならないのは、政情不安な国に乗り込んで行って、政情不安が故の理由で帰国が遅れるようなケース。

当然、「なんで、そんな国に行ったんだ?」と、管理能力を問われることになります。

場合によっては、いわゆるコンプライアンス違反のレッテルを貼られかねません。

そこで、私は、定期的に「海外安全ホームページ」をチェックして、当該国の「危険度レベル」を確認しています。

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外務省が、旅行者のために報じている「危険度レベル」。

これは、現地大使館などとの連絡により、日本人の生命に危険がおよぶ可能性を数値化してくれているもので、多少大雑把ではあるものの、旅人には、有益な情報だと思っています。

これによると、黄色い「レベル1」は、渡航にあたっては、十分に注意すべきとあり、薄いオレンジの「レベル2」は、「不要不急の渡航はやめてください。」とあります。

この言葉を額面通りに受け取ると私のような、ただの旅人が、注意しながら渡航してもよい国は、「レベル1」まで、ということになります。

この指標に、法的拘束力はないようですが、一国の外務省が発しているメッセージ。

そして、私は、サラリーマン。

給料をもらいながら、そして家族を養いながら、一人旅を続けるためには、失敗はあってはならないんです。

正直、私のバケットリストに入ってる、パキスタンやバングラディッシュなど、「レベル2」でも大丈夫なんじゃないかな、とも思います。

「レベル2」の地域への渡航が「不要不急」となっている以上、勤め先における地位を保つためには、絶対に慎むべき。

勤め人というのは、そういうものです。

「危険度レベル」が下がった国 レバノン・チュニジア・アルジェリア

不思議なもので、そういう「レベル」の国ほど、「行きたい!」という情熱が沸いてきてしまうところばかり。

そういう目で、海外安全ホームページを眺めていたある日、2018年に入り、「レベル」がダウンしている国をいくつか見つけました。

レバノン、チュニジア、アルジェリアなど。

レバノンでは、多発していた外国人の富裕層を狙った誘拐事件が大幅に減少。またテロも小康状態に。

チュニジアでは、2015年3月に発生したバルドー国立博物館襲撃テロ事件により,22人が死亡(うち日本人3人)するなど、大規模テロが連続して発生していたものの、治安当局のテロ対策が一定の効果をみせ、テロ発生は、ほぼ収束。

アルジェリアでは、2013年1月に発生した天然ガスプラント襲撃事件(日本人10人を含む外国人39人,アルジェリア人1人の計40人が死亡)など、テロ活動が活発化していたものの、治安当局の警備強化などにより、一部地域の治安は安定してきている。

 

「レベルが下がる」と聞くと、一般的にはネガティブな印象を受けますが、「危険度レベル」は、どんどん下がってもらったほうがいい。

レバノン、チュニジア、アルジェリア。

私のバケットリストの、かなり上位に位置しています。

正直、一度上がってしまった「危険度レベル」は、よほどのことがない限り、下がることなどないと思ってました。

これは、ただただ、ひたすら卑劣なテロと闘う現地の治安当局さんのおかげ。

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「ありがとう!」と言いたいです。

さて、レバノン、チュニジア、アルジェリア、いつ行きましょうか?

すでに、向こう1年先まで、スケジュール化してしまっているので、行けるとしても、その後。

それまで、再び、レベルがアップしてしまうことがないように、祈るばかりです。