植村直己の冒険の書「北極点グリーンランド単独行き」は私のバイブル

冒険家として国民栄誉賞を受賞した植村直己氏。

冒険家や冒険が好きな人なら、だれもが知る著名な方ですが、1984年2月、北米のマッキンリー冬山登山の下山中に、消息を絶ってしまいました。

世界の5大陸の最高峰を登頂した偉大なる冒険家植村直己氏。

私の尊敬する人の一人ですが、今回は、植村直己氏の著作について紹介させていただきます。

教科書に掲載されていた「北極点グリーンランド単独行き」

私が植村直己氏の活動を知ったのは、小学生の時。

「北極圏グリーンランド単独行き」の抜粋が、教科書に掲載されていたんです。

しかも、「紀行文」というジャンルで。

国語の教科書の最終章であったため、授業では取り上げられなかった(先生の授業ペースが遅かったw)のですが、私は他の授業中も目を盗んで夢中で読んでました。

 

衝撃を受けましたね(^^)

 

グリーンランド北部のコロンビア岬から、2ヶ月弱かけて、北極点を目指す。

それも、たった一人と十数頭の犬だけで。

単独&犬ぞりで北極点に到達したのは、人類史上初のことでした。

そのドキュメントは迫力そのもの。

  • テントで寝ていたら、いきなりシロクマに襲われた。
  • ルートを造るために、一日中、鉄棒で氷を砕いていた。
  • 氷山の上に取り残され、しかも、それが割れ続けていく。

舞台がグリーンランドに移った後も、

  • クレバスに大事な犬を落としてしまったり
  • 補給がうまくいかず、4日間の絶食を強いられたり
  • 帆を張って走行中に、横風が吹いて橇が横転したり

単独での行動。

ほかに頼る人なんかいるわけないのですから、それはもう手に汗握る、大変な冒険です。

私はすっかりとりこになり、本屋に駆け込んで、本書のみならず、氏の著作はすべて買い込みました。

氏の青春時代の軌跡「青春を山にかけて」

氏が明治大学を卒業し、単身でアメリカ大陸に渡り、ブドウ畑やスキー場で働く傍ら、冒険に挑むドキュメント。

モンブラン登頂途中でクレバスに落ちたり、キリマンジャロ登頂では、寒さに弱く頼りにならない用心棒に悩まされたり、文章から伝わる臨場感はすさまじい。

本書では、フランスのシャモニで、スキー場アルバイトの際、世話になった滑降メダリスト・ジャン・バルネ氏の人柄や、氏が病気になった時のフランス人たちの温かい支援も交じり合い、文字通り氏の青春時代の軌跡となっています。

氏は、本書の中で、モンブラン、アフリカ大陸キリマンジャロ、南米大陸アコンカグアに 登頂、さらにはアマゾン川をいかだで下るなどの離れ業を演じています。

氏の実績が認められた「エベレストを超えて」

4年にわたる無銭旅行から帰国。

早くも次の旅の計画をたてるべく、深夜工場で働く氏のところに入った 1 本の電話は、エベレスト登頂隊への勧誘だった。

氏の冒険の実績が買われて、エベレストの偵察隊に選ばれ、1970年に日本人で初めて松浦隊員とともにエベレスト登頂をはたした記録です。

途中、事故で仲間の隊員を失ったり、登山とは危険なものなんだなと、子供心に感じさせる1冊でした。

ちなみに、エベレスト登頂から3か月半後、氏は単独で北米大陸マッキンリーに登頂。

世界初の5大陸最高峰登頂者になっています。

北米大陸マッキンリーで最期を遂げた植村直己氏

ご存知のように、氏は北米大陸最高峰であるマッキンリー冬山登山に成功。

そして下山中に遭難。帰らぬ人となりました。

そのニュースを目にしたのは中学生の時。

授業なんか頭に入らないくらい、気になってしかたなかったです。

途中経過では、下山中にビバーグしている氏の姿が認められたなどの報道もあり、安堵していたのですが、消息不明のまま下山せず、捜索も打ち切られました。

明治大学山岳部の方々が、現地へ出向き捜索。

後輩の方々が、「『おい、お前らなにを早まってるんだよ。』と、ひょっこり現れるに決まってます。」

と話していたのが印象深い。

私も信じられなかったです。

モンブラン登頂中もクレバスに落ちながら助かったり、北極海の氷の上ではシロクマに襲われたり、クラックに落ちかけたり、幾多の試練を乗り越えてきた植村直己氏。

神に護られた氏が、こんな簡単に遭難などするはずない、と私はぼんやり感じてました。

まとめ

氏は、各著作の中で、「長旅の中で自信をつけた体力だけが取り柄」と繰り返し語られています。

それが、氏のバックボーンであった。

夢を追いかけるには、バックボーンが必要だな、しみじみと感じています。

私には、氏のような体力はないので、背中を追いかけるわけにはいきません。

でも、できれば、氏の足跡をだけでも追いかけて、氏がどんな思いで目の前の景色を眺めていたのか、同じ気持ちを感じてみたい。

つたない旅人の夢です。