ウズベキスタンとの国境の町ペンジケント。
この町に来るきっかけは、まさにその国境が開かれたから。
実際、ここからサマルカンドまで約50km。
国境での両国のイミグレを考慮しても、3時間もあれば移動できる距離だ。
しかし、この国境は2018年まで封鎖されていた。
隣国にはよくありがちだが、タジキスタンとウズベキスタンの仲はあまりよくはない。
だから以前は、ドウシャンべからサマルカンドへの陸路ルートは南回りだったという。
越境での手続きも、以前はそうとう面倒くさかったらしく、色んな意味でタジキスタンとウズベキスタンの国境越えは、コロナを挟んで大きく変わったと言えます。
というわけで、タジキスタンの首都ドウシャンべから、ウズベキスタンのサマルカンドへ陸路で向かうには最短経路を通ることができ、その経由地になるのがペンジケント。
私がペンジケントの町に立ち寄るきっかけになったのは、実はそんな経緯です。
青い空と砂漠に囲まれたオアシス・ペンジケントの町を歩いてみる
ラム肉のケバブでお腹いっぱいになった私は、ペンジケントの町を歩き出しました。
この旅では、このあと、サマルカンド、ブハラと、ウズベキスタンの主要な観光地を歩くつもり。
でも私的には、このペンジケントという町がどんなところなのかの方が興味があった。
サマルカンドやブハラに興味がない、なんてことでは決してない。
行くのが楽しみで仕方ない。
でも、ペンジケントのような、人口が3万人程度でガイドブックにも載らないような町。
それでも、シルクロードのオアシスとして、古代から存在していた町。
そんな町を歩きたかった。
モスクがあって、ミナレットがあって、民族音楽が流れて、読めない字があって、
砂漠があって、青い空があって、照りつける強い太陽に乾いた風があって、
そして、美しい民族衣装の女性が歩いている。
それがシルクロードの街の素晴らしさ。
私はそんな街を歩きたいから旅をしているのだと思う。
ここは町の中心、バザール。
月曜日だからか、それとも暑い日中だからか、門が閉まってて入れませんでした・・残念
でも、バザールは閉まってても、メインストリートの賑わいはこの通り。
どこを見ても、商店と、民族衣装と、砂漠が目に入ってくる。
言われなくても、中央アジアのどこかの風景という気がしてくるから不思議だ。
この町には世界遺産遺跡もあるから、外国人旅行者は珍しくはないのでしょう。
カメラをさげた東洋人が歩いても驚かれないのが心地いい。
大きなスイカが売られてました。
玉ねぎの山。
農作物は豊富のようです。
そして、日照時間が長いので、色ツヤもいい。
ブドウなんか、ほんとにおいしそうです。
タジキスタン国内はノーSIMでの移動。
だからGoogleマップはオフラインモードで散策してます。
でも、この町、Googleマップいらないよね。
町が小さいから、歩けばどこかにぶつかるし、そのたびに軌道修正してると、またもとのメインストリートに戻ることもある。
歩いてて楽しい町。
青い空から照りつける8月の太陽。
しかしそんなに暑さを感じない、気温は35度ほど。
緯度は北緯39.4度で、秋田と同じくらいだけど、こちらは湿度がすごく低いので、爽やかささえ感じます。
賑わってた午後のペンジケントのメインストリート
バザールの裏通りでは民族衣装なども売られてました。
中央アジアや中東など、とくに夏が暑い国では、日中は家に閉じこもり、夕方から夜にかけて活動しはじめるものだと思ってましたが、一番暑い時間帯に、こんなに賑わってました。
ここ1年は東アジアの旅に明け暮れていたので、久しぶりに感じる異郷の雑踏。
このざわめきと、店から流れてくる民族音楽が心地よいシャワーのようです。
モスクには青い空がよく似合う。
ここはイスラム圏であったことをあらためて認識。
裏通りには、ミニモスクもありました。
香辛料を売るおじさん。
近づくだけで香ばしい、鼻をくすぐる香り。
ところで、ペンジケントの町中の移動はミニバスが主流のようです。
あのフロントガラスに「6番」とか「4番」と示された番号が路線。
乗るも降りるも自由な、とても便利な乗り物。
とはいっても、この狭いペンジケントでは、たいていの場所に歩いていけます。
シルクロードの町にキリル文字が軽い違和感。
でもさすがに、歩き続けてのどが渇きました。
原材料は何だかわからなかったけどタジク語で「CEB」と書かれた緑色のジュース。
メロン風味でさっぱりした味。そして、わずか1ソモニ(16円)でした。