寂寥感あふれる北竿郷の夕暮れ【台湾・馬祖旅行記 #9】

いよいよ、馬祖の旅も残すところ数時間。

あとは、てきとうに、まだ通ってない道を選んできままにツーリング。

きままな北竿ツーリング

バイクを止めたのは、坂里天満宮。海沿いに立つ、可愛らしい寺院。

そして、目の前には、夏に泳いだら気持ちよさそうなビーチが広がってました。

坂里の商店街は、相変わらず静まり返ったまま。

でも、この独特な石造りが美しい。

芹壁だけじゃないんだね石造りの町は。

さらに足を伸ばし、白沙港へ。

ちょうど24時間前に、南竿から着いた港。

そのときは、港に着いてすぐ、女主人さんのクルマに乗ってしまったので、雰囲気がわからなかったけど、旅客船のみならず、漁船や貨物船などもひしめき合う立派な港でした。

芹壁村のカフェ

夕暮れを迎える前に、一度、芹壁村に戻りました。

そして、まだ歩いてない場所を見つけて探検。地中海民宿なんてのがあるんだ。

11月3日の今日は、風もなく島全体が凪状態。

11月はシーズンではないらしいけど、観光客も少なく、こんなベストシーズンはないような気もする。

ところで、私の宿のすぐ目の前にあったカフェ。

夜はバーに変身するのかもしれないけど、閉店が早いので、昨夜は体験できなかった。

観光シーズンには、1階も2階も満席になるのでしょう。

私はテラスへ。

月曜日だからこんなに空いているんだろうけど、シーズンオフはいつもこんな感じなのだろうか。

ちょっと心配になる。

コーヒーをいただきました。

見下ろしている目の前の家が、私の泊まっている宿です。

目の前の台湾海峡が地中海に見えないこともない。

いずれにしても、有事など起きず、平和に物事が解決してくれることを望むだけだ。

旅情感高まる夕暮れの北竿郷

日の沈む時間となり、ふたたび北竿郷へ。

日中は閉じていた店も、夕方になって開店しはじめている。そういうものなのかな。

北竿郷の路地という路地を歩きつぶします。

でも、路地なのか私有地なのかわかりかねる場所もあり、注意が入ります。

露店も開かれはじめました。これが北竿の日常なのだろうか。

まもなく日没ということで、海岸に出てみました。

ふたたびここに来たのは、あるシーンを見るため。

フライトレーダーを見ると、おお、やってきました。

まるで、ドローンのようなプロペラ機が現れました。

そして、まるで、空中にレールが敷かれているかのように導かれて着陸です。

こんな開放的な滑走路を目の当たりにし、1日3本のランディングイベントを見学せざるを得なかったというハナシ^ ^

では、夕ご飯でも食べますか。

今思えば失敗したな、と思うのが、馬祖の地酒を買うの忘れたこと。

荷物はいつも機内持ち込みの私は、基本的に液体系のお土産は買わないので、その習性が裏目に出た。

ま、それはおいといて、宿の女主人さんも馬祖の名物としてあげていた魚肉麺。

このお店が美味しいらしい。

メニューはあったけど、とりあえずオススメを。

注文をとりにきたのは、日本人を大事にしてくれそうなおかみさん。

芹壁村は馬祖のシンボルのようですね。

うわ、いい香り!

磯の香りというかなんというか、海の風味そのもの。

島で食べるからこそ美味しい、魚肉麺でした。

店を出ると、さらに薄暮に包まれる北竿郷。

旅先の地で、もっとも旅情が高まるのは夕刻だと、今までずっと言ってきたけど、ほんとにそうだ。

なんと哀愁漂う町並みだろうか。

馬祖は、台湾の離島とは言っても、東京からなら直線距離で2,200kmほど。

旅情感、というか寂寥感高まる光景というのは、距離感だけじゃないんだな。

もちろん、距離感が醸し出す旅愁というのはあるけど、この黄昏感はどうだろうか。

なんだか、夕暮れに包まれていく町を眺めて、久しぶりになにか込み上げるものを感じた。

私の夢は、長期の旅。

それが世界一周なのか、アジアから中東、アフリカへの旅なのかわからないけど、少なくとも3泊4日程度の旅程ではなく、季節が変わるくらいのスケールで旅を続けたい。

そんな旅をしたとしても、夕暮れを迎えるたびに、こんな気持ちになるのだろうか。

旅の最終日には、いつもこんなことを思う。

たぶん、帰りたくないからだろう。

部屋に戻って、セブンイレブンで買ってきたワインを飲み直し。

ジャンキーじゃないけど、飽きて飽きて飽きるまで旅を続けた時、私はどんな気持ちになるのだろうか。

そもそも、そんな体験ができるのだろうか。

東京から2,000キロほどしか離れていない離小島で、そんな気持ちになり、今回の馬祖旅が終わろうとしています。

今回の3泊4日台湾・馬祖列島弾丸ひとり旅の全行程・旅費などのまとめはこちらです。